家庭教師田口の視点(170ページ目) 

 このホームページは、最初は、ご興味のあるところから、拾い読みをされることをお勧めいたします。うそや大げさな表現は避けているつもりです。プロの家庭教師のレベルとして、当然のことを書いているつもりです
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2021年11月1日(月)

 ずいぶん前に教えた子で、立教大学に受かった子のお話をしますね。

 お母さんに反抗的でぜんぜん勉強しなかったという子です。私がどうかかわったかはきっと皆さんのご参考になるかと。

 京都の子で、でも、本人の希望でパソコンによる遠隔授業で教えた子です。

 ぜんぜん勉強しなかったという以外にも、中学、高校といじめにあっていたなど、いろいろと問題を抱えていた子です。本人は、自分をいじめていた子たちから距離を置きたいという、強い希望を持っていて、大学は関東のほうの大学を希望していました。

 あるとき、メールでの問い合わせをいただいて、まず一度、お母さんと私とで話し合いを持ちたい旨ご連絡があり、そうさせていただきました。

 お会いしたとき、お母さんはとても感じがよく、穏やかな感じで、ちょっと見はご家庭が悩みを抱えているとは思えないほどでした。

 ただ、お話をしているうちにお母さんが涙ぐまれ、ことの深刻さを感じさせられました。

 そのあと、お母さんが本人に私の話をしてくださり、今度は本人も交えてお話をすることになりました。

 本人もとても感じのいい子で、これまた、問題を抱えている子にはまったく思えませんでした。(つづく)

 

 

 

2021年11月4日(木)

(前回のつづきです)

 前のページ(169ページ目)でご紹介した京大に受かった子に比べると、むしろ、彼のほうが高いポテンシャルを感じましたが、いろいろな悩みが彼の学力向上を妨げていたといえるでしょう。

 彼がいじめられているというのはあとからわかったことで、お母さんからもそんな話はされたことはなく、お母さんご自身も彼がいじめられていたというのはご存じなかったのかもしれません。

 彼の性格、それと、あとで述べる彼のお母さんに対する反抗的気持ちから、彼がお母さんにこのことを言わなかったというのは十分考えられます。いろいろな理由から、いじめられていることをご両親などに言わない子は結構います。

 私は「いじめはいじめられている本人がいじめだと思っていたらいじめである」と感じているのですが、彼は典型的にそのパターンですね。友達を作るのが苦手だった彼は、ある友達グループに入れてもらうために、彼いわく「道化(どうけ)的役割」、つまり、「みんなから笑われ馬鹿にされる役割」をになってしまったらしいのですね。

 でも、一度それが定着するともうそこから逃れるすべはなく、しかも「いじめ」はエスカレートし、そういう自分が嫌で、悩んでいたという感じです。

 もともとの問題は、彼が友達の作り方、人からの好かれ方を知らなかったことにあるようにも思いました。

 いじめに対する対処法、予防法は下記リンクご参考に。どんな子でも、いじめから脱することができると、私は考えています。でも、予防できるのでしたら、そのほうがいいですよね。

いじめられないために。いじめをなくすために。知識のしずく「その1」

学校からいじめをなくすには。知識のしずく「その2」 

 (つづく)

  

 

 

2021年11月8日(月)

 (前回のつづきです)

 彼はひとなつこく、教えている最中、いろいろなことを私に話してくれました。

 お母さんに反抗的だというのが信じられないほど、優しい、いい子でした。学校でいじめられていること、お母さんのこと、お父さんのこと、などなど、心のうちを、おそらくは、だれにも言えない心のうちを、あれこれ話してくれました。

 人は

「勉強しろ」

と言われたらするかというと、そうでもない典型例を彼にも感じました。彼は、始終お母さんに、「勉強しろ」的なことを言われていたらしいのですが、勉強をまったくしなかったそうです。

 それはお母さんもおっしゃっていましたし、本人も言っていました。

 勉強をしないとき、「素直な子」は勉強をがんばっているふりを巧みにする(親御さんに「この子頭が悪いんじゃないか。こんなに勉強しているのに」と信じさせるくらい)し、そうではない子は、親に反抗的態度をとるのですが、彼は、少なくともそのときの彼は、完全に後者でした。

 どちらのタイプの子も、私は怒ることをせずに変えてきています。具体的対応の仕方がずいぶん違いますが、かかわりの本質的な部分では、ぶれる必要はないと思っています。

 そういえば、よくお母さんから、

「あの子、先生の宿題やっています?」

というメールをいただきました。

 私は、そのメールが不思議でなりませんでした

(つづく)

 

 

 

2021年11月11日(木)

 (前回のつづきです)

 「あの子、先生の宿題やっています?」というお母さんからのメールが不思議でなりませんでしたと書きましたが、というのも、彼、私の宿題は毎回とてもきちんとやってくれていたからです。

 どうも、お母さんによりますと、予備校の勉強はまったくやっていないようで、また、様子を見ても、勉強をやっている気配がないということのようでした。

 人によって、子どもたちが対応、態度を変えるというのは、すでにいっぱい経験しているのですが、このときも、私に映る彼のイメージとお母さんのそれとがあまりにもギャップが激しいのに驚きました。

 おそらく私のほうが予備校よりも集中できるし、わかりやすいのだろうという自信はありましたが、それだけで子どもが動くものではないと思っています。

 私が彼に対するときに、多くの場合、ほとんど無意識にですが、気を付けたのは、話しかける「言葉の内容」とタイミングでした。

 短期的にうまいことやっろうとか、とりあえずお母さんに気に入られようとか、そういうのを考えずに、彼に誠心誠意向き合い、一方で人間関係を改善するコツなど、いろいろと知恵を授けてあげました。

 おそらく彼はそういう存在を強く望んでいたのではないかと思います。

(つづく)

 

 

2021年11月15日(月)

 今回は、前回から少し離れて、「子どもは切羽詰まったからといって勉強するものでもない」というお話をしますね。

 皆さんのかかわっておられる子どもたちの中には、テスト間際なのにぜんぜん勉強しないとか、テストで出るとわかっているのにまったく覚えられていないとか、いろいろ悩ませてくる子がいるかもしれませんね。

 テストがもうすぐとわかっているのにエンジンがかからず、テスト結果がボロボロなんていうのはよく聞く話ですね。

 もちろん、テストが目の前に迫っていたら必死になってがんばるという子はいますが、そういう子ばかりではないのですね。

 表面的にがんばって見せて、全然覚えられない子、はなから勉強しない子などいろいろな子がいるかと思うのですが、それはかかわるポイントをきちんとわきまえていれば、急激に変わってきます。

 もうすでに、具体的事例はこのホームページでもいっぱい載せてきましたし、その方法論は私の本で体系的に、できるだけわかりやすく、読みやすく取り上げてきたつもりですが、私たちが知らなければならないのは、切羽詰まった状況というような客観的な条件みたいなものよりも、私たちのかかわり方に反応してがんばる子も結構いるということですね。

 必死になって教えれば、必死になって言えば、こちらの気持ちが伝わるだろうと思われる方もおられるかもしれませんが、その期待をなぜか裏切ってくる子もいます。

 そういうときは、かかわりの基本的な発想の見直しが必要な子かもしれないという考え方をもって、私のホームページや本を読み直してくださるといい結果に結びつくかと思います。

 (ちなみに、私の最新刊「伸びる子とそのためのアプローチ」ご紹介いたします私の2作目の本紹介いたします私の本「ある家庭教師からみた、伸びる子・伸びない子」紹介いたしますとで、私の本は紹介されています。いずれか1冊でもお読みいただけるとうれしいです!私の精魂傾けた本たちです)


 もっとも、私のかかわり、私にとっては難しくないのですが、難しいと言われる方もおられます。言うは易(やす)く行うは難(かた)し、という感じなのでしょうか?そういう方の場合、たぶん試行錯誤による慣れみたいなのが必要なのかもしれませんね。

 子どもたちは学力的にも、性格的にも変わりうるということを知っていただくだけでも、このホームページや私の本の存在意義はあるかと思っています。

 私のかかわりの知恵は実際に子どもたちにかかわる中で生まれてきたもので、筋金入りのものであるつもりです

 

 

 

2021年11月18日(木)

 (前々回のつづきです)

  彼のお母さんに対する反抗はとても激しいものでした。彼は、中学受験のときにお母さんに厳しく管理され、そのおかげでレベルの高い中学校に合格したのですが、その受験が終わると、タコの糸が切れたように勉強しなくなりました。

 で、お母さんがそれをきびしく批判すると、そのたびに逆上するようになりました。彼いわく、

「そうでもしないと、お母さんの『攻撃』が止むことはなかったから」

とのことでした。

 彼の言葉でもっとも印象的だったのが、こんな言葉でした。

「中学受験で志望校に合格したとき、お母さんから『本当によかったね!』みたいなこと言われたけど、ぜんぜんうれしくなかった。あれは結局お母さんのための受験だったんだよ」

 そういう状態がずっと続き、大学受験がもうすぐというときに私が教えることになって、結局その年の大学受験には間に合わず、一浪して、立教大学に受かったわけですね。

 その間、私の宿題はすべてやってくれ、予備校の勉強はまったくやらなかったという状態が続きました。

 

 

2021年11月22日(月)

 よくものをなくすという子はいませんか?

 今回は、それにまつわるお話をしますね。

 ものをなくすという子には、それをしかったりせず、簡単にできる工夫を伝えてあげ、きちんとできたら、ほめてあげるというのがいいかと思います(勉強において、解き方、コツなどを伝えて、解けるようになったら、時間をおいてチェックしてあげ、それでも解けるようになっていたらほめてあげてるというのと、同様のアプローチですね!)。

 私の場合、子どもたちが問題集の解答集のほうだけなくしてしまうということによく出会います。で、そういうときには、以下のような工夫を伝えることにしています。

 考え方の基本は

小さいものはなくなりやすい

という考え方です。

 先ほど書きましように、よく起きるのは、問題集の本体はなくならないのですけど、解答集のほうがなくなるということです。なぜこういうことが起きるかというと、解答集は一般的に小さいからです。小さいものはなくなりやすいのです。

 ですから、解答集がなくなるのを防ぐためには、解答集を問題集本体に挟み込むということを伝えていくといいと思います。

 で、それをきちんとやってくれているのを発見したら、ほめてあげるということも重要かと。こんなことでもほめられていやな気になる子は少ないと思います。

 実際に解答集の紛失回数が減ったら、それをほめてあげてもいいかもしれません。

 そうやっていって、本人が挟み込むくせをつけたら、こっちのものです。

 ちなみに、この工夫は応用のきくものです。たとえば、鍵は1個1個はなくなりやすいけど、束にしたらなくなりにくそうだというのは、十分実感とともにご理解いただけるのではないかと思います。

 

 

 

2021年11月25日(木)

  家庭教師田口の視点(161ページ目)の2021年2月11日(木)でご紹介して、家庭教師田口の視点(162ページ目)の最初でもとりあげ、その後もときどきとりあげてきた少し不思議な子ですが、最近次のようなメッセージをいただきました。

 (ちなみに少し不思議な子という表現が彼に対して失礼ではないかと思われる方もいるかもしれませんが、そんなことはないみたいです。むしろ、彼は「変わった子」というように言われるのが好きみたいなんです。お母さんのお話では。おもしろい子でしょ!)。

 「明け星」という曲がありますが、それの歌詞の意味の考察を授業外でいいので、一緒にしてくれますか?

  ほかにも、

 「トニカクカワイイ」の主題歌「恋のうた」の考察もできますか?

とか、

 宇多田ヒカルの「beautiful world」という曲の歌詞の考察をお願いします。

 いずれも私は初めて聴く歌ばかりで、今どきの歌の歌詞がとても洗練されているのを知って、とても刺激になりました。

 彼は、きっとこういうところから、国語力をつけていくのでしょうね!

 こちらの意表をつく質問は、すべての科目にわたるようになってきました。彼がそれを意図しているようにもみえませんが。

 今までの彼の様子をお読みになった方にはご理解いただけるかと思うのですが、彼のような子の場合、いじくりまわしてはいけないのですね。もちろん細かく伝えなくてはいけない子もいますが、そういう子でも、ポイントをおさえてあとはほうっておくということがとても大事になってくるように思います。

 

 

 

2021年11月29日(月)

  今回は、ゴーンさんのお話をしますね。

 カルロス・ゴーンさんです。この方、今とても悪者扱いされていますが、私はそんなに悪い人に見えないんですね。

 この方、特別背任罪で起訴されたのは、ご存じの方も多いかと思うのですが、私の記憶では、会社のものをいろいろ私物化したということのようですが、赤字続きだった日産を1年で黒字転換したのですから、それだけでも日産にとっても、日本にとっても恩人というべきものだった方だったと思います。

 以前この方の給料について調べたことがあるのですが、日本では給料が高めということだったが、国際的にはかなり安かったという記憶があります。

 詳しいことは、素人なのでわかりませんが、私物化した部分を含めても、給料は低めだったのではないかと思います。また、私物化といいますが、日本の企業の役員の方の中には、会社の物品を私物化してきておられる方もいるような気がしています。カルロス・ゴーンさんだけがクローズアップされるのもおかしいような気もしています。このあたりいかがなのでしょう?

 そのあたりも含めて、時間がたたないと、冷静で公平な判断は難しいかと思いますが、個人的にはこれだけ有能な方がビジネスで能力を発揮できずにいることは、個人のみならず、社会にとっても大きな損失なのではないかと思います。

 個人的には、この件が早期に解決して、この方がまたバリバリと仕事をできる環境が整ってくれたらと思えてなりません。

 仕事柄、人が能力を発揮できずにいるのを見るのは悲しいです!

(次回はページを変えて)

 

 

 

個性の尊重と言われているが、それは「効率」とトレードオフの関係にあるように思われている。逆。具体的に個性の尊重のあり方をご存じないだけ。

正論を言わない 何回聞いてもいい

ヨドバシでのお話

私のかかわりで変化する子を見て、怒りっぽかったご両親のいずれかも変わってこられる

人の頭は環境による部分も大きい

勉強では、あきらめの悪い子がいい子

こちらは体をはっている

耳の鼓膜ふさがった。数十年ぶり

国語はセンスがあればいいけど、でも理屈でも解ける

いじめに対する私の対処法を伝授、その応用 最後のページ

好きは夢中には勝てない

私は最後の砦

頭がぶつかる

力づくの子育ては限界が 子どもの成長につれて

私の夢、目標、日本一の家庭教師になること

ご両親のチェックよりも私のチェックのほうが厳しい。でも、私はいやがられない。

楽に成績を上げることができれば、多くのことが解決する。多くの子でそれは難しくない

その場ですぐに言わない

ここをこうすれば、いい点が取れる、を具体的に示す。抽象的ながんばれでなく。

島田紳助さん

ポイントをおさえてほうっておく がんばりすぎるとよくないことも。

思い出したのが宿題半分しかできなかった子 

直子さんのお話

うちの子でも集中できるんだ、を感じさせたい

 

視点余話です。

 「原日出子の京さんぽ」という番組をご存じですか?

 京都を知るうえで、ものすごく参考になる番組です。KBS京都という京都ローカルのテレビ局の番組ですが、ほかの地域でも放送されているのでしょうか?私は毎回録画して、時間のあるときに見させていただいています。

 確か、月曜から金曜までの午前11時から流れています。

 京都の様々な、南北の通りを原日出子さんが紹介されている番組なのですが、京都に長く暮らしている私でも知らない、すごいお店、変わったお店、京都ならではのお店などがとりあげられて、とても興味深いです。

 原日出子さんの、きどらない雰囲気もいい感じですね。

 そこでもっとも印象的だったのが

「まだうちはそれほど古いお店ではないです」

「何年くらいですか」

「100年くらいです」

「えー?」

「200年とか300年とかのお店は京都にはごろごろありますしね」

みたいな会話でした。

 こんな京都のお店の古さを感じさせるお話は、この番組のそこここで見ることができます。ご覧になれそうな方にはとてもおすすめの番組です!

 

 

 

 

 

  

 

 


もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。

 

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学校からいじめをなくすには。知識のしずく「その2」

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兄弟姉妹げんかをなくす方法。知識のしずく「その4」



「勉強しろと言わないように」ということに関して。知識のしずく「その5}

「選挙制度、政治制度の改革」に関して。知識のしずく「その6」


政治への向き合い方について。知識のしずく「その7}


大学入試改革の問題点について。知識のしずく「その8」

コロナ対策はこうすべき。知識のしずく「その9」




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