家庭教師田口の視点(169ページ目) 

 ぜひ、楽しむようにお読みくださいね。いい知恵をもらった、という具合に、、。目が疲れるというような方は、プリントアウトされてから、お読みください無理をされませんよう
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2021年10月4日(月)

 前回とりあげた、私の名前を間違えていた、京大に受かった子について、もう少しお伝えしますね。

 彼、私の名前をまともに覚えていなかったくらいですから、性格的な素質は十分京大に受かるようなものは持っていたと思います。

 彼の場合、私が教える前京大合格可能性E判定だったのは、勉強の仕方が悪かったせいといえるかと思います。

 いくつかあるのですが、ひとつにしぼって書き出しますね。

 それは、いっぱいテキストを使いすぎていた、ということですね。

 私が初めて教えた、体験授業のとき、彼、棚にぎっしりと並んでいた問題集や参考書を見せて、

「ほかにいいテキストはありませんか?」

と聞いてきたのです。

 私は、

「もう十分いいテキストがあるよ。新しいテキストを買うことを考えるよりも、むしろテキストを絞り込んで、1,2冊を完ぺきに仕上げるようにしたほうがいいよ」

という話をしました。質のいい少数のテキストを丁寧に仕上げ、模擬テストを丁寧に復習するだけで(これが意外と難しく、本人が丁寧に仕上げたつもりでも、私がチェックしてあげると甘かったりすることがあるのですが)、十分合格レベルに達します。逆に、雑に仕上げたら、いくら多くのテキストをやっても、学力は伸びないのです。

 学力は、本人がどのくらいしっかり頭に入れたかに比例するのであって、やったテキストの数には比例しないということは知っておいていいことかと思います。

 

 

 

2021年10月7日(木)

 上の京大に受かった子に関して、教え始めた直後に気になったことをもう一つ書き出しますね。

 彼、模擬テストの復習をほとんどしていなかったらしいのですね。本当にもったいないです。一方で、模擬テスト向けの勉強は熱心にやっていたようなのです。

 彼の勉強スタイルは模擬テストがあると、それに向けて勉強するが、模擬テストが終わると、また次の模擬テストに向けて勉強する、という形をとったのですね。

 模擬テストの成績を上げるうえで、一見効率的に見えますが、私自身の経験からするとそうでもないのですよね。一橋に受かった子も、ほかの京大に受かった子も、国立医に受かった子も、復習を重視していました。

 たとえば、目先の中間、期末テストの点数をあげることがどうしても必要だ(実際私はそういう子もいっぱい教えてきています)という子には、私はそれ向けの対策にエネルギーを注ぐことになりますが、短期的な学力上昇よりも総合力を問われる中学受験、大学受験などでは、むしろ復習の丁寧さがより重要になってきます。

 模擬テストの復習を丁寧にしないということは、受験料の大半をどぶに捨てているみたいなものと言っていいでしょう。

 実際、彼は、模擬テスト向けの勉強を必死になってしていたにも関わらず、全体としての模擬テストの成績は下降していったのですね。

 で、私は、

「模擬テスト向けの勉強はしなくてもいいよ。そのかわり、テストが返ってきたらできるだけ丁寧に復習してくれる?」

と伝えて、復習の出来具合をチェックしてあげました。

 彼が半年でEからAに合格可能性が上昇したのには、これも関係していたと思います。

 模擬テストの結果は、自分の苦手部分を客観的にあぶりだしてくれる、とてもいい「教材」という認識はもっておくべきでしょう。

 

 

2021年10月11日(月)

 千秋というタレントさんがおられますね。

 この方が、先日テレビを見ていましたら、こんな話をされていました。

 彼女にも反抗期みたいなのがあったらしいのですね。で、お母さんには頻繁に反抗していたようなのですが、お父さんには怖くて反抗できなかったらしいのです。

 でも、あるとき、お母さんに例によって反抗している最中に、お父さんに、

「いいかげんにしなさい」

みたいな感じでしかられてしまい、前後不覚におちいってしまったそうなんです。

 で、たしかビールビンだったかと思うのですが、ビンをお父さんに向かって投げつけてしまったらしいのですね。そのビンがお父さんの足元の前で割れたらしいのです。

 千秋さんは、絶対ものすごく怒られると思って、恐怖におびえながら覚悟をしていたらしいのですが、その直後にお父さんから出た言葉が思いもよらなかったものでした。

「大丈夫か?けがはなかったか?、、、、、、この子は優しい子だ。(ビンを)僕にあてることなく、わざと前に落ちるように投げてくれた」

でした。

 この一言で、千秋さんは、

この親にはかなわない

と思って、反抗期が終わってしまったとのことでした。

 このエピソードは、子育ての本質をついていると思います。

 

 

2021年10月14日(木)

 今教えている子で、極端な子がいるんですね。

 どう極端かといいますと、ご両親から、飲み込みの悪い子、定着の悪い子と思われているんです。でも、私といっしょに勉強しているときは、とてもよくできますし、定着も悪くないのです。ただ、たしかに宿題を出しても、進みが異常に悪く、そのギャップが激しいんです。簡単にいいますと、ひとりで勉強しているときの効率はとても悪いのですが、私といっしょに勉強しているときはとてもよくできるんです。

 私は、どんな子でもわからせる、定着させる、というのを信条としている人間なので、いっしょに勉強しているときによくできるというのは当たり前かもしれませんが、ひとりで勉強するときに、がんばっているというわりには定着が悪すぎる感じがしています。

 いまだにどうしてこのギャップが生まれるのか、不思議な感じがしています。

 そばで寄り添っておられるご両親も、私がこのようなお話をすると不思議そうな顔をされています。

 勉強のコツを具体的に教えていっているので、たとえば、数学などは図を描いてイメージする、という前まではやらなかったことをし始めていますし、英単語はほとんどめちゃくちゃなつづりを書いていたのが、1年たった今はほとんどつづり間違いがなくなったなど、ずいぶん進歩しているところもあるのですが、全体でいいますと、まだまだギャップがうまっていないところがあります。

 今は、それをひとつひとつつぶしていくしかないと思っています。

 先日は、社会で

「条約として、人権の保障を締約国に義務付けるため。」

という答えを覚えるのに、「として」だけがなかなか覚えられないというのがあり(ほかは完璧に覚えられたのに)、

「『と』さえ出てくれば、『として』は言えるね?」

「はい」

「じゃあ、名前に『と』の付く友達いる?」

と言ったら、

「いる」

と言ってきて、具体的な友達の名前を言ってきたので、

「これを言うとき、その子の顔を思い出して」

みたいなことを言ったりしたら、覚えられました。きっと、こういう工夫をするという発想がなく、漫然と覚えるというようなくせがまだ抜けないのかもしれませんね。

 ギャップを早くうめてあげたいです!

 

 

 

 

2021年10月18日(月)

 私は、覚えが悪いと思った子はほとんどいないんですね。

 上の子なども、私が教える前、とても覚えが悪く、定着も悪い、という状況だったのですね。家庭教師を私の前に雇われたかは聞いていないですが、塾には通っていたそうですし、ご両親も熱心に教えられていたようで、でも絶望的だったようです。

 確かに、私が教え始めたとき、英単語はむちゃくちゃなつづりを書いていましたし、計算間違いはいっぱいありました。

 今はそういうのは逆にほとんどなくなっていますし、むしろ、平均的な中学生よりもよいというレベルにまでなっています。

 性格的にきちんと勉強できない、しないという子も教えてきましたが、そういう子もかかわり次第できちんと勉強しだすというのも、すでにいっぱい具体的に、このホームページでも本でもお示ししてきたと思います。

 ですから、最後にすがるように私に問い合わせてこられるお宅も多いのですね。

 塾に通わせても、ほかの家庭教師につかせてもダメで、絶望的な気持ちの中で私に、という感じで。

 私は高いと思われる方もおられるかもしれませんが、私自身は安いと思っています。なぜって、塾で、あるいはほかの家庭教師について、1時間かけて教えてもらっても、理解できなかった、覚えられなかったというのを、私は5分とか10分で覚えてもらうということを、当たり前のようにしてきたからです。ちょっと賢い子には、一瞬で、ということもあります。決して大げさな表現ではないのですよ。その具体例もすでにいっぱい書いてきました(できるだけ具体的に書いているのは、うそを書いていたら、ばれやすいと感じているからです)。

 で、そのことをご理解いただくために、無料で体験授業をさせていただいているわけですね。だって、実際に教えてみて、本人に、ご両親に私の能力を具体的に知っていただくのが一番だと思うものですから。

 (もし私がこういうことなどでうそを言っていたっら、私の掲示板は私の悪口でいっぱいになっていたでしょうし、いろいろ苦情が殺到して私はこの仕事を続けることはできなかったでしょう)

 その際、私は本人が一番苦手としているところを教えるようにしているんです。

 本人が絶望的にできないというところを教えるのが一番私の能力を知ってもらえると思いますし、何よりも本人がよろこぶことだと思えるからです。

 しかも、本人に、授業があっという間に終わったと思ってもらう形で。

 

 

 

2021年10月21日(木)

 最近よくとりあげている少し不思議な子からの興味深い質問のひとつおご紹介しますね。彼からは、1週間に5個くらい質問が来ます。それぞれ私の意表を突くような質問で、おもしろいです。「田口先生は、なぜ家庭教師になったのですか?」みたいな質問とか、多種多様です。

 今回ご紹介するのは、下の質問です。なかなかするどいところをついていますでしょ。

 アニメ等で、自分の命の犠牲にして他人を救うシーンがありますが、自分を愛しているのなら、そんなことはないと思いますが自分の命を犠牲にするのは必要あると思いますか?

 皆さんでしたら、なんとお答えになりますか?

 私のそれに対する答えは、

 自分を犠牲にして人を救うというのは、よっぽどのことがないかぎりできないと思います。たとえば、あなたのお母さんはあなたを救うためだったら、自分の命を投げ出してもかまわないと思うかもしれません。もしそうだったら、なぜなのか聞いてみるといいかもしれません。
必要があるかどうかは価値観の問題だと思います。目の前の人の命が自分の命よりも価値があると思えるかどうかみたいな。多くの人は自分の命のほうが大事だと思うので、そういう行動はとらないでしょう。逆に、だから、アニメなどで、そういう描写をすると、美しく見えるのかもしれません。

でした。

 いつも興味深い質問、ありがとう!

 

 

 

2021年10月25日(月)

 上の少し不思議な子」ですが、受験に向けてがんばろうと思ってくれているようで、土曜日の4時間を追加で希望してきました。

 実は、この前の土曜日4時間、例によってぶっ続けで教えたのですが、本人はずっととても集中してくれました(私の今のスケジュールの土曜日夕方4時間は彼です)。パソコンによる遠隔授業で教えました。

 私は4時間であろうと5時間であろうと、平気でぶっ続けで教えるのですが、で、ほとんどの子が集中がとぎれないという自信をもっているのですが、この子は格別集中していたという印象を持っていて、国語という、彼が比較的得意とはしていない科目を教えたのですが、結構いい解き方、いい質問をしてきます。

 いい解き方、というのは、答えが出なくても、それに肉薄していることがよくわかる解き方ということですね。

 たとえば、「20字以内で抜き出せ」という問題で、候補となる箇所を2か所見つけ出せたのですが、20字以内という条件に当てはまらないのですね。で、

「解き方がわかりません」

と聞いてきたのですが、

「かなりいいところまで来ているよ。それも答えの候補だね。ただ、2つとも20字以内におさまらないよね。ほかに20字以内でおさまるのがあるんだけど」

みたいな話をしたら、しばらくして探し当てました。

 だんだん、国語も理屈で解く方法を会得してくるのではないかと思います。

 人はこういうふうにして賢くなっていくのですね。

 彼の思考回路に触れることは、私にとって、とても参考になります!

 

 

 

 

2021年10月28日(木)

 昨日「フランケンシュタインの誘惑」という番組を見て、恐怖したのは、私だけでしょうか?下記リンクがこの番組の紹介です。

 https://www.nhk.jp/p/ts/11Q1LRN1R3/

 その番組では、あるアメリカの大学教授が行った、孤児を相手になされた一種の人体実験のようなものがとりあげられていたのです。それは、下記リンクの下のほうでも具体的に触れられています。

 https://logmi.jp/business/articles/163094

 民主主義を標榜しているアメリカでこんなことが行われていたことも衝撃でした。この人体実験、正常な孤児の子を相手に、吃音(きつおん)、つまり、どもりをしつこく指摘したら、本当に吃音になるのか、というのを、被験者などにはその意図が、最初から最後まで隠されたまま、実施され、その孤児たちのその後の人生に暗い影を落とした、というものです。

 実験からは、有効な結果が出ませんでしたが、人体実験をこっそりされた子どもたちはたまったものではないですね。

 ある子は、極端に無口になり、ある子は、言葉が出ないときに、壁に頭をぶつけるようになったり。

 教育という観点からいいますと、こういうネガティブな言葉がいかに子どもたちの性格に影響を及ぼすのかについて、私たちが十分気を付けなければならないという教訓が導き出されるような気がします。

 これは、私が日々子どもたちと接する中で感じていることです。

 ちなみに、この実験、「モンスター研究」と今では呼ばれているらしいです。名前からして恐ろしい実験で、私は途中でみるのをやめようかと何度か思ったほどです。

(次回はページを変えて)

 

 

 

 

  

 

 

もか体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。 

 

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