これから、少しずつ、「
よりよい家庭教師へのアプローチ」みたいなものについて、私の感想を記していきます。まだなれていない家庭教師の方の参考にしていただくためですが、家庭教師としての、私という人間をお知りになりたい、という方の参考にもなるかもしれません。あくまで、私の感想ですので、ポイントをついているかは、皆さんで、御判断ください。また、
家庭教師田口の視点もあわせて、ご覧ください。こちらにも、いろいろなヒントを見て取ることができると思います。
よりよい家庭教師へのアプローチ1
よく
どうしたら、うまく教えられるのか、という単刀直入の問い合わせがあります。それに対して、私が答えられることは、子供にできる限り、レベルを合わせる、ということです。こちらのペースに巻き込もうとせず、相手の土俵で、説明してあげる、ということです。こういう発想をしないと空回りします。
よりよい家庭教師へのアプローチ2
初めて家庭教師をされる方の中には、不安に思う方もいらっしゃると思います。で、教える前に予習していこうかとか、いろいろ悩むことも多いかと思います。でも、予習などしても、空振りすることが多いのでは、とも思います。家庭教師に、生徒が求めることは、多種多様ですが、最も多いパターンが、学校、または、予備校で習っていることの、ここが知りたい、わかりたい、というものだと思います。ですから、そういう場合は、そのノートなり、テキストなりに沿って教えていくことを心がければいいわけで、それとは別に、塾のように教えようとする必要はかならずしもありません。
予習していかないと、きちんと教えられないのでは、と不安になる方もいらっしゃると思います。で、もしきちんと教えられそうにない場面にさしかかったら(今の私が、そういう場面に出くわすことはめったにありませんが、昔はありました。手前味噌で恐縮ですが、先日も、「先生の教え方は、深いし、よくわかる」と生徒からほめられました。私は、教え子の疑問に、ピンポイントで答えることができるかが、家庭教師の能力の、最大の指標のひとつではないかと思っています)、次回までに、きちんと説明できるようにする旨約束することです。それで、どうのこうのいう子は、私の経験では、いません。また、説明できそうにないところは後回しにして、本人に問題を解かせている最中に、説明の仕方を考えるというのも手です。
しかし、もしあなたが、その子を教えるのに
慣れてきたら、予習気味に教えていくことをお勧めします。つまり学校が、復習となるような教え方を、、、。特に、学校の授業がちんぷんかんぷんだった子などは、それをしておくと、授業をきちんと聞けることになるわけで、それだけでも、大きな学力の向上につながります。
よりよい家庭教師へのアプローチ3
子供のスケジュール感覚は、ご家庭の影響が大きい、というのが、私のよく感じるところです。もっとも、だから、仕方ない、というのは、家庭教師の立場から、言うことはできません。
家庭教師田口の視点のどこかで、触れたと思うのですが、その原因分析を、いずれ、ご家庭に示すことは大事だと思います。
ですが、もっと大事なのは、家庭教師ご自身が、
スケジュールをきちんと守ることです。決めたスケジュールを、家庭教師のほうから、気軽に変えないこと、夏休みや冬休みは、ご家庭の状況を優先して考えることなど。こういうことの子供に対する影響(つまり、スケジュール感覚を子供が持つようになる)は、少しずつ出てくると思いますし、ご家庭の信頼も厚くなると思います。スケジュール感覚のない子は、大体において、伸び悩むというのが、今のところの私の感想です。
たとえば、今頃(後注:たぶん冬休みまえに記したと思います)は、私の場合、もうすぐ中学受験、高校受験、大学受験という子ををそれぞれ抱えているわけですが、それらの子のうち、この子は、冬休みに、鍛え上げなければ、と思う子がいて、ご両親も同意してくだされば、元日でも行く覚悟でいます。実際今度の元日は、お邪魔するお宅があります。これは極端ですが(私は、こういう意識が強すぎるのかもしれませんが、本人やご両親のことを考えると、自分ひとり正月気分に浸れない、という感じを持ちます。ほかの方はどうなのでしょう)家庭教師の、決意みたいなものは、必ず本人や、ご家庭に通じるものと思います。受験が終わったときに初めて、本人にも、私にも春が来ると考えるのが、本来のあり方のような気がしています。「熱心に教えます」と口で言うよりも、こういう行動のほうが、信頼を勝ち取れるのではないかと思います。
もっとも、私自身は、信頼を獲得すること自体が目的で、行動しているつもりもありませんが、、、。
よりよい家庭教師へのアプローチ4
私は、服装からすると、教師というイメージから程遠いかもしれません。ネクタイもしてませんし、寒い今頃は、ジャンパー姿です。私は、正確な時間を守るために、バイクを移動手段に使っています。100ccのスクーターを使用してますが、その前は、50ccでした。さまざまな小道具は背中のリュックに入れています。このホームページ同様、
中身が大事と思っています。当初車を使っていたのですが、今はまったく使っていません。時間通り正確に移動できないからです。渋滞などに巻き込まれたりして、、、。私たちの能力を、見た目で判断する人は少ないと思います。清潔感さえあったら、自分の身なりにさほどの神経を使う必要はないように思います。家庭教師は、極端な話、能力さえあれば、シャーペンひとつで仕事が成り立つ、珍しい仕事のひとつといえます。逆にその分、目に見えない、頭の中身や人間性が問われるように思います。
よりよい家庭教師へのアプローチ5
もしあなたが、家庭教師の経験が1,2回程度で、今受験生を抱えているとしたら、そして、あなたが責任感のある方でしたら、指導に関して、とても不安を感じられることでしょう。受験生も、口では言わないかもしれませんが、不安なものです。そのとき、「大丈夫」とか、励ますことも一時的な効果はありますが、長い目で見たら、それよりもずっと効果のあるのは、
テキストの選定の確かさと、教える能力の確かさだと思います。私自身は200人はすでに教えてきたと思います。まあこれを下ることはないでしょう。その経験から、このことを確信しています。
で、テキストの選定の仕方ですが、
家庭教師田口の視点のどこかでも一般的な視点から書いたと思うので、それも参考にしていただきたいのですが、ここでは、それに追加して、ひとことだけ、受験レベルにそってお書きします。
当然のことですが、その子のレベルと受験する学校の問題傾向をつかんだものにする必要があるかと思います。そして、そのための手っ取り早いやり方は、過去問を解かせて見ることです。そして、本人の苦手なところ、どんな形でどのように問題が出てくるのか、などをチェックして、そこから、もし必要なら、そのチェックにそって、テキストの選定をすることです。どうせ、お金は相手が払うんだ、という発想で買われないことです。
自分のお金で買うつもりで、むしろ、それ以上の気持ちで、トコトン調べて買うことです。テキストの良否の影響はご想像されている以上に大きいのでは、と思います。
わかりやすさは、どういうところから、生じるかというと、
学校の授業のノート、プリントなどに、積極的に踏み込むことから生まれると思います。できるだけ、相手の懐に飛び込む姿勢は大事です。自覚のあまりない子であれば、それの一つ一つについて、わかるか、わからないか、聞いてみて、イメージできるまで、丁寧に説明してあげることです。理数系の科目であれば、確認のため、問題を目の前で、とかせてみることも、とても有効です。覚えるような科目であれば、いついつまでに、ということで宿題を出して、覚えさせ、必ずこちらがチェックして、覚えにくい言葉とかあれば、語呂合わせで覚える方法を提案するとか、あなたが、宿題を出している紙やノートなどに、特別に、これだけは今度までに覚えておいてね、見たいな形で記しておく(コンパクトに。たとえば、大輪田泊ー平清盛とか)とかすると、覚えてくれることが多いです。子供が一発で、理解するとか、覚えるとかするという前提でことを進めていくと、裏切られるかもしれません。意外とこのことを理解されていない(表向きはともかく、実際のかかわりで)方は多いです。それはご両親でも同様です。そして裏切られたとき、この子はきちんと勉強しない、と言い立てても、よい方向に進みません。
とりあえず、こんなものでいかがでしょうか。思いついたものを、思いつくままに書き出してみました。これ以上書こうとすると書きにくい感じがしています。というのも家庭教師田口の視点のうち閑話休題(途中から「視点余話」に名称変更しました)以外のほとんどが、このよりよい家庭教師へのアプローチと重なる気がしているからです。あちらは、随筆風にどなたでも、気楽に読めるようにと配慮して書いたものです。ですから、今後は、あちらで、書きつづけるようにしたいと思います。なおメールでご質問があればお受けいたしますので、遠慮なくおっしゃってください。私は押し付けがましいことは大嫌いなので、その点はご安心ください。よろしくご理解ください。
なお、掲示板にも、さまざまな質問が寄せられています。それに対する、ご返答などもご参考にされるとよいかと思います。こちらは、当然のことながら、かなり具体的なものになっています。
ある家庭教師からみた、伸びる子・伸びない子(まえがきと目次)
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