家庭教師田口の視点(171ページ目)
(ぜひ、楽しむようにお読みくださいね。いい知恵をもらった、という具合に、、。目が疲れるというような方は、プリントアウトされてから、お読みください。無理をされませんよう)
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2021年12月2日(木)
皆さんのかかわっておられる子の中で、テスト結果がかえってくるまでは、
「できた!」
みたいなことを言っても、いざテストが返ってくると、結果が悲惨、という子はいませんか?
今回は、そういう子に対するかかわり方についてお話をしますね。
まず大事なのが、チェックの仕方です。
チェックは、おおざっぱなチェックと丁寧なチェックとあり、その使い分けが大事です。
(つづく)
2021年12月6日(月)
(前回のつづきです)
こういう子にはじめてであったころ、私はとまどった記憶がありますが、今とまどうことはめったにありません。こういう子の特徴はテストが終わった直後は
「全部できたよ!」
くらいの勢いなのですが、で、ご両親や私も
「よかったね!」
というようなことを言ってよろこぶのですが、テスト結果が返ってくると、ショボンとなるのですね。そのギャップがすごかったりします。もちろん、ご両親も私もびっくりすると同時にショボンとなります。
どうしたらいいのか、ということで、このチェックの発想が出てくるのですね(子どもたちを批判したり、怒ったりする必要はありません)。
そういう子にはテスト前にテストをしてあげればいいわけですね。
いわば、事前にきちんと覚えられているか、理解されているかをチェックしてあげるわけです。
上で、チェックは、おおざっぱなチェックと丁寧なチェックとあると書きましたが、状況によって、どちらの形のチェックが適当かを考える必要があるように思うんですね。
おおざっぱなチェックとは、文字通りものすごくあらっぽくチェックするということです。1ページにつき、2、3か所程度のチェックしかしないみたいな。
「そんなチェックで、大丈夫?」
と思われる方もおられるかもしれませんが、多くの場合、大丈夫です!
次回は、このチェックの仕方のメリットとデメリットをお伝えしますね。
(つづく)
2021年12月9日(木)
おおざっぱなチェックのメリットは、簡単にすませることができるということです。簡単とはいえ、チェックはチェックですから、本人はチェックされても大丈夫なように準備してきます。ですから、まったくチェックしないのに比べたら、はるかに有効です。本人を信じてチェックしないでおくと、あとでとんでもない結果になったりしますが、それを未然に防ぐことができます。
というか、ある程度きちんとする子でしたら、その有効性は変わらないと言えるでしょう。むしろ、自分でできる子については、自分でほかの部分を勉強する時間がほしいと思うはずですので、おおざっぱなチェックですませておいた方が、本人はやりやすいと思います。
つまり、おおざっぱなチェックは時間が短くてすむという大きなメリットがあります。 しかも、それで本人の勉強の具合をだいたい把握することが可能です。
ただ、このおおざっぱなチェックをした結果、きちんと覚えられていない、解けるようになっていないということが判明するということも、当然あります(そのまま放置しておいたら、本人の成績は大変なことになってしまいます。これは、このチェックのデメリットですね)。
そういう子の場合は、より丁寧なチェックが必要になったり、必要に応じて、本人がわかっていないところ、覚えられずにいるところに関して、説明なり、フォローなりが必要になったりします。
(つづく)
2021年12月13日(月)
最近よくとりあげている「少し不思議な子」からの質問を紹介してあげたところ、それに刺激をうけてか、こんな質問をある子からいただいたので、ご紹介しますね。
本人がどこのだれかは、一切触れないという条件で載せることに同意いただいたので、よろしくご理解ください。スカイプでいただきました。
質問です極度の心配性なんですが、直す方法ありますか?
これに対する私の答えは
心配性なのは悪いことではないです。昔から、優れた俳優はみな極度の心配性だと言われています。ただ、和らげる方法はあります。たとえば、「いっちょうやったろか」とつぶやくことです。笑いながら。うけみにならず、挑戦者の気持ちになってくことが大事です。
です。ちなみに、彼女、そのあとの数学の定期テストで、満点をとりました!すごいですね!
心配性なのは決して悪いことではなく、むしろいい性格だと言えるでしょう。ただ、問題はそれを上手にコントロールする方法を身につけることだと思います。
また、テスト中は、パニクらないよう、開き直るという精神も大事かと。
テストの直前までは、「どこかまだ覚えられてないところはないか」「理解できていないところはないか」と心配し、でも、テストが始まったら、「精一杯やるしかない」と開き直る感じですね。
この逆のタイプの子はいい点はとりにくいでしょう。この点、変われるのでしたら変わった方がいいです。
皆さんのご参考にもなれば。
2021年12月16日(木)
(前々回のつづきです)
そこで、大事になってくるのが丁寧なチェックです。
おおざっぱなチェックで、おおよその本人の理解の具合がわかったので、それに合わせてチェックしつつ説明していくことになります。
本人ができたと言っても、なぜか全然できていないこともあるので、そのときは場合によっては1問1問説明していく必要があります。一方で、本人が自力でわからない感じなのか、単に怠けていてできないままなのかの確認も必要です。これは、教えていくときの本人の反応でだいたいわかります。で、これをその後の宿題の出し方、指導の仕方に生かしてく必要があります。
逆にある程度解けるけど、少し甘いという子には本人がわかっていないと思われるところに重点をおいて説明していく(説明に強弱をつける)というほうがいいかもしれません。
このあたりは本人の状況を見きわめつつ、柔軟に対応していく必要があろうかと。もしかしたら、それには多少なりと経験をつむ必要があるかもしれませんが。
なお、チェックにあたって、もう一つ重要な点があります。
おおざっぱなチェックのほうでも必要な観点ですが、答えが合っていても解き方、考え方が間違っていることがあるということです。ですので、必要に応じて、どうしてそういう答えになったのかといった理由などを聞くこともとても大事になってきます。
2021年12月20日(月)
今回は、社会の入試問題は教科書からほとんどでないと思った方がいいというお話をしますね。社会ですから、暗記物だと思って、たとえば中学3年生になった子がいたとして、過去3年分の社会の総復習をして、今までの社会を暗記しようとすると、多くの場合、とんでもない目にあうかもしれません。
これは、ほぼ全教科についていえるのですが、社会においてもそれが言えるのです。
「社会って暗記物ではないの?」
と思われた方、入試問題に関していいますと、必ずしもそうとは言えないんです。
少なくとも、3年分の復習をするのはきわめて効率悪いとさえ言えるでしょう。無意味と言っていいほどです。
次回、具体的な問題でご説明しますね。(つづく)
2021年12月23日(木)
(前回のつづきです)
今、たまたま平成20年度の京都府公立高校の過去問があるので、それで説明しますね。
どれでもいいのですが、作為的に選んだと思われないよう、社会の最初の問題1⃣の(1)と(2)をみてみましょう。
まず、(1)ですが、こう書いてあります。
(1) 資料Ⅰ中のリスボンを出発してから鹿児島に到着するまでに、フランシスコ=ザビエルは三大洋(海洋)のすべてを通った。フランシスコ=ザビエルは、三大洋を何洋→何洋→何洋の順に通ったか、それぞれ漢字2字またはカタカナ3字で書け。( )洋→( )洋→( )洋
これ難しそうに見えますね。でも、資料Ⅰには世界地図とフランシスコ=ザビエルの航路がすべて描かれているのです。
ですから、その航路を順番になぞっていって、三大洋を答えればいいわけです。
ヨーロッパのリスボンから、日本へ船で来る経路(三大洋の順路)は別に地図を見なくても答えられそうですよね。もちろん、大西洋→インド洋→太平洋ですね。
フランシスコ=ザビエルの名前を言え、というような問題ではないので、覚える部分はほぼないと言っていいのはないかと思います。
三大洋はさすがにほとんどの子が覚えているかと思うのですが。
ですから、対策として考えることとしては、こういう問題になれて、機転をきかせれば解ける問題が多いというように思ってもらうことではないかと。
(2)では、このこと(機転をきかせること)がより重要になってきます。事前の暗記でなく。(つづく)
2021年12月27日(月)
(前回のつづきです)
前回の補足ですが、 どうも最近の傾向として、社会でさえ、暗記物より思考力を聞くような問題が多くなっているような気がします。
上の問題でしたら、ずっと前でしたら、フランシスコ=ザビエルという名前を答えさせるような問題が多かったように思います。問題文自体ににフランシスコ=ザビエルが書いてあるなんて、考えにくかったかもしれません。
ですから、私たちのまずすべきことは、基礎からやり直そうと短絡的に考えるのではなく、なによりも過去問を分析し、どういう出方をしているのかをみてから、それに応じた対策をするということかと思います。
そうしたら、毎年必ず出る問題、出ない問題などのその受験校の「くせ」みたいなものも把握できます。
ただ一生懸命教えたら、一生懸命勉強したら合格するという発想は危険な場合があるという認識も持つべきでしょう。もとよりそれは大事なことですが、分析なき対策は多くのむだを生むことになったりします。(つづく)
2021年12月30日(木)
(前回のつづきです)
平成20年度の京都府公立高校の過去問の社会1⃣の(2)のお話に進みますね。
問題は以下です。
(2)資料Ⅰ中のリスボンと鹿児島は同じ気候帯に、また、ゴアとマラッカは同じ気候帯に属している。リスボンと鹿児島、ゴアとマラッカがそれぞれ属している気候帯として最も適当なものはどれか。(ア)~(エ)からそれぞれ1つずつ選べ。リスボンと鹿児島( ) ゴアとマラッカ( )
(ア)熱帯(イ)温帯(ウ)冷帯(亜寒帯)(エ)寒帯
一瞬、リスボンやゴアやマラッカって、どこだ~ってなる子がいるかもしれませんが、事前にこういう問題になれている子はあせることはないでしょう。資料Ⅰの地図には上の4つの都市の位置が示されていますし。
ですから、仮にリスボンやゴアやマラッカを知らないという子がいても、地図を見ながら答えればいいのです。
鹿児島が温帯というのは知らない子は少ないでしょう。しかも、ご丁寧に選択肢も与えてくれています。
ゴアとマラッカは地図を見れば、赤道近くに位置しているので、選択肢から熱帯を選ぶのは難しくないでしょう。
地図をよく見て考えれば答えられる問題です。
「私は基礎がないから」
と言って、社会の総復習をしようとした子が最近もいて、その子にひとつひとつの問題をいっしょに解きながら説明していったら、
「あ、本当だ!」
と目を輝かせていました。その子、もちろん志望校に受かりましたよ!
(次回はページを変えて)
マクドの圧勝
※もか体から、読みたい(ころを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。
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