家庭教師田口の視点(160ページ目)
(このホームページは、最初は、ご興味のあるところから、拾い読みをされることをお勧めいたします。うそや大げさな表現は避けているつもりです。プロの家庭教師のレベルとして、当然のことを書いているつもりです)
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2021年1月4日(月)
毎年、新年の最初の書き込みは、私の年賀状にしています。
今年も、ご紹介します。今年も年賀状にしては長いです。
新年あけましておめでとうございます。
去年申した英会話と同様、実はツイッターでの外国人の方とのやりとりも楽しんでいます。
ほとんど英語で、小論文のように長々と先の大統領選について論じられる方もいて、とても勉強になります。皆さん、英語がとてもきれい。当たり前でしょうけど、僕の英語は彼らほどきれいでない。実は、彼らの多くがなぜか作家さん。
皆さん興味深い方ばかりなのですが、あとひとりだけとりあげたいのは、あるイギリス人の方です。
その方、僕と日本語でもやりとりをしたかったらしく、喜んで応じたのですが、あまりに日本語が上手なので、驚いてお聞きしたら、日本に留学したことがあるとのこと。
「あなたのことはどう呼んだらいいですか?」と聞かれたので、ふみちゃんと呼んでください、とお伝えしたら、その後「文雄ちゃん」と言ってこられたのが、おかしかったです。
たぶんこのほうが丁寧だと思われたのでしょうね。
まあ、文雄ちゃんも悪くはないか。
今年もよろしくお願いいたします。
私は自分の英単語量にはある程度自信があったのですが、アメリカ人の中には、私の知らない単語や熟語を普通に使ってくる方がいて、とても勉強になります。なによりも、ネイティブの生きた英語に、外国人の方々の思想や感性に触れられることは、とても刺激になります。
「なぜ、この仕事をしているのですか?」
と聞かれることがあるのですが、そのときは、こう答えるようにしています。
「僕は脳を使うのが大好きだから」
と。
今年もよろしくお願いします。
2021年1月7日(木)
ところで、「民選議院設立(の)建白書」って覚えにくいですか?(実際は、多くの教科書で「選」の字はてへんの「せんの字」なんですけど、私のPCはすぐに表示してくれないので、「選」の字で代用させてください。)
私の教えている子で、これがとても覚えにくいと言ってきた子がいるんです。
例によって、どんな教育上の悩みも、どんな学習上の悩みも解決するのを信条としている私は、解決に乗り出しました。
彼は、特に「建白書」という言葉が出てこないらしいです。そこで、
「友達で、ケンのつく名前の子はいない?」
と聞いてみました。
そうしたら、いるとのこと。プライバシーに配慮して、その子を「ケンタ」くんとしましょう。
「じゃあ、民選、、、、という言葉が出てこないときは、「ケンタ」くんの顔を思い浮かべるようにしてくれる?そうしたら、『建白書』は出てくると思うよ」
と伝えました。そのおかげで、「建白書」は出てくるようになりました。
彼は、もともとは何度も書いて覚えるタイプみたいで、それはそれでいいんですけど、確かに頭に入りにくい単語、言葉ってありますよね。
こういう覚え方もあるのですよ。繰り返し書いて覚えるだけよりも、この方が覚えが速くて、定着がいいということもよくあります。ご参考まで。
2021年1月11日(月)
最近教え始めたお宅、ご紹介しますね。
と言っても、まだ、そんなに教えてはいないのですが、ご参考になる方もおられるかと思いまして。
どうもお子さんのことで、とても悩んでおられるようで、塾に通っているのですが、そちらをおやめになって、私に、とお考えのようです。
塾では対応できない子と認識されているようです。で、塾をおやめになってから、私が本格的に教えるということをお考えということで、まだ体験授業をのぞいたら、2回ほどしか教えていません。
体験授業をして、あまり難しい子とは感じなかったのですが、でも、その後の2回ほどの授業で、問題点がいくつか浮かび上がってきました。
そのひとつをご紹介しましょう。
宿題を出して、全部やったというので、チェックしてあげました。
その前に、少しわからないところがあるとのことで、説明していきました。で、そのついでに、その前後のところをチェックしていったところ、少し甘かったですが、彼なりに勉強していることがわかる感じのできでした。
そのあと、さらに先の範囲のところをチェックしようとしたところ、
「そこは全部覚えられているから、チェックしなくて大丈夫です」
と言ってきました。私は、
「あ、そうなの。すごいね!」
と言って、
「でも、念のためチェックさせてね」
と言って、チェックしたところ、ほとんど解けませんでした。あわててそこを1問1問説明していきました。
ちょっと問題を感じませんか?例によって、私はまったく叱ったりしませんでしたよ。今後の課題ですね。どうかかわって、どうなったかなどは、またのちほどご紹介しますね。
2021年1月14日(木)
前のページ(159ページ目) の2020年12月14日(月)のご両親のいずれかがチェックされて大丈夫だという部分を私がチェックすると、大丈夫でないというお話のつづきをさせていただきますね。
実は、チェックしてあげることはとても大事なのですが、チェックしてあげる、その「深さ」というか、丁寧さみたいなのも大事な子もいるのですね。
たとえば、ご両親なりがチェックされて、結構できている、でも、テスト結果をみると思わしくないということがあったとすると、このチェックの深さ、丁寧さが足りなかったという可能性も考えられるといいかもしれません。
たとえば、子どもさんによっては、文法(英語のでも古文のでも現代文のでもかまいません)の選択問題で、答えがアイウエのうちのイだったとしますね。そのイの答えが正解だということしか覚えていない子もいるんです。
無意味に記号だけ覚えるという子もいます。この子が問題であることはどなたでもご理解いただけるかと思いますが、そのイという答えがあっている理由を理解しているという子にも問題があることがあるんです。
というのは、ほかの選択肢のアウエがなぜバツなのか、を考えてなかったりする子がいたりするからです。そういう子は理解に「深み」とか「厚み」がないものですから、テストで少し変わった問題がでると、まちがえてしまうのですね。
そういう子には、ほかの選択肢が間違いである理由を聞いてあげて、そこまで勉強しないといけないということを知らせてあげる必要があるのですね。
一度そういうチェックをしてあげても、すぐにかわらない子もいます。ある意味、くせになってしまっているのでしょうね。何度も繰り返してあげて、本人がそのくせから脱却するのを促してあげる必要があるのですね。で、少しでもきちんとしようというのが見えてきたら、ほめてあげるということが大事かと思います。
2021年1月18日(月)
上のお話、繰り返し、チェックしてあげて、とか、まどろこしいようにみえるかもしれませんが、おそらく、これが一番早く確実な方法ではないかと思います。
機械みたいなもの、たとえば、私が今使用しているこのPCとかは、一度覚えこませたら、それを忘れることはまずないですし、決まった指示には必ず決まった反応をしてくれ、ある意味、素直に言うことを聞いてくれます。
でも、子どもたちはそんなことなかったりします。
言っても言うことを聞かないことがありますし、ときに反抗したり、ごまかしたりします。
じゃあ、機械にくらべて子どもたちがおとっているかというと、そんなことはないです。どの点について優れているかといいますと、かかわり方によっては、自主性をもって行動しうるということです。
ほうっておいても、きちんと勉強する子がいます。または、かかわり方によって、そうなる子がいます。
私たちのかかわり方次第で、子どもたちはとても大きな可能性をもった存在だといえるかと思います。
日々の生活の中で、子どもたちの悪い面ばかり見てしまいがちですが、私たちはこのことを忘れてはいけないように思います。
2021年1月21日(木)
そういえば、フィオリーナさんという方をご存知ですか?
かつて、フューレット・パッカードという会社のCEOを務めておられて、一時は大統領選の候補者にもなろうとした方です。
この方のご両親は、彼女が小さいころから、
「あなたには無限の可能性がある」
というようなことを伝えてこられたらしいです。
それは、彼女のその後の輝かしい経歴と無縁ではないように思います。
ですから、子どもたちの可能性を信じることはとても大事な気がします。
と同時に大事なのが、ポイントをついたかかわりですね。どうもただ信じるだけだとうまくいかない子がいるように感じます。
たとえば、本人が学校の勉強なりをきちんとやったと言ってきたとします。
でも、それは私たちが考えているレベルと違ったりすることがあるのですね。
というか、そういう子のほうが多いかもしれません。
そういうときは、その本人が「きちんとやった」というのを信じてあげる一方で、つまり、
「ありがとう!」
とか
「えらいね!」
とか言ってあげる一方で、
「ちょっとチェックさせてね」
と言って、確認してから、よくできていたら、ほめてあげるという姿勢ですね。で、かりにきちんとできていなかったら、優しく
「まだ、少し甘いかな」
という程度にとどめ、きつい言葉をあびせないことが大事かと。
じゃないと、子どもたちは、あなたのチェックから逃げ回ることになるかもしれません。
2021年1月25日(月)
私は、教育には無限の可能性があると思っています。
馬とかは、生まれてしばらくすると歩き出したりしますよね。人間は、そういう動物と比べたら、「未熟児」と言ってもいいような状態で生まれてきます。
その状態から、言葉を覚え、二足歩行ができるようになっていき、多くのことを学び、いっぱしの大人になるのに、およそ20年くらいかかります。
その子育ての長さは、ほかの動物からしたら、気の遠くなるほどのものでしょう。
でも、そこにこそ、子育て、教育の重要性があるのだと思います。
かつて、シンガポールの首相をされていた、リー・クワン・ユーという方は、まだ植民地から独立したばかりの国をどうしようかと考えたとき、日本を徹底的に調べたらしいのです。
多くのアジアの国が植民地になっていたのに、なぜ、日本だけ、列強に並び立つほどの国に発展しえたのかという疑問を抱えながら。
で、最終的に
「教育が日本を列強の仲間入りさせたほどの国に作り上げたのだ」
という結論に達して、国の多くの予算を教育にさいて、現在のシンガポールという国の土台をつくられたそうです。
教育の重要性を伝えてくれるお話ではありませんか?
かかわり次第で、子どもたちはものすごく大きく羽ばたきうる存在だといえるかと思います。日本の将来のためにも、私たち個々人の将来のためにも、私たちはこのことを心にきざむ必要があるように感じます。
私のこのホームページは、すべて私の実体験に基づくもので、きっと皆さんのご参考になると信じています。
2021年1月28日(木)
ページの最後は毎回この業界のお話をしてきましたが、今回からは新年最初ということもあり、新たに私の仕事上の失敗談をとりあげていきたいと思います。
今回は、「社長」の失敗のお話です。
ずっと以前のことです。
ある小学高学年の子を教えていたときのことです。
その子をネットで教えていました。女の子だったのですが、その子のしゃべり方が結構ぶっきらぼうな感じだったので(申しておきますが、私は言葉づかいが妙に丁寧な子よりも、こういう子のほうが安心します。理由はどこかで記したかと思いますが、簡単に申しますと、言葉づかいが妙に(小学生らしからぬほど)丁寧な子は周りの子から違和感をもたれ、いじめにあいやすい傾向にあると思うからです)、冗談めかして、その子に話しかけるとき、
「社長!」
とはじめに言ったのです。
そうしたら、本人がお母さんに、
「田口先生、あたしのことを『社長』と言うんだよ」
みたいなことを言ったらしいのです。
すぐにお母さんからメールが来て、私が彼女を『社長』とと呼んだことに、抗議するようなコメントをいただきました。
びっくりして、おわびする一方で、私が調子に乗りすぎていたかな、と反省しました。
と同時に、その次の授業のとき、本人と、
「あなたは冗談だとわかっていたでしょ」
「うん」
「でも、お母さんはとてもまじめな方なので、それは通用しないみたいなので、今後は気を付けたほうがいいかもね。僕も気を付けるね」
「うん」
というやりとりもしました。
もし、家庭教師の方などがこれをお読みになったら、ご参考に。
もっとも、教えている子を「社長」なんて呼ぶ発想をするのは私くらいなものですよね??
はぁ。
※もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。
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