家庭教師田口の視点(129ページ目) 

 ぜひ、楽しむようにお読みくださいね。いい知恵をもらった、という具合に、、。目が疲れるというような方は、プリントアウトされてから、お読みください。無理をされませんよう

2018年6月4日

 気分転換しましょうか?ちょっと小休止。視点余話です。

 今回は、夜の路上で、4人のがっちりした男たちが、私に向かってきたという、ちょっと怖い経験(私にとっては、ちょっとした事件!)のお話をしますね。

 以前、時間的に余裕があるとき、バイクを降りて押して歩くことがあるというお話をしたことがあったかと思います。

 京大のタテカン(そういえば、今騒動になっていますね)のそばとか、、。

 でも、この事件以来、私は、バイクを夜押して歩くのは、減らしていこうと思うようになりました。最近は、めったに夜バイクを押していくということがなくなりました。

 Eテレのある番組で、又吉さんという作家であり芸人である方が夜中によく散歩するという話をしていましたが、何かわかる気がします。で、私もよくしていたんです。散歩という感じではなく、バイクを押しながらなんですけど、心の中では散歩気分で、、。

 ある夜、私は、時間があるので、例によって、バイクを降りて、それを押し歩いていました。

 そうしたら、歩道上にいた私の前方に、突然車(ごく普通の乗用車という感じの車です)が止まり、中から、屈強な男性4人が出てきて、こちらに向かってきました。

 ギョッとしました。

 私は、ただ事ではないと思い、でも、気にしないふうを装って、そのまま押して歩いていきました。

 車が止まったのは8メートルくらい先だったと思います。暗かったので、そのときは、その人たちがだれだか、まったく見当がつきませんでした。

 ただ、がっしりしている4人ということだけで、、。

 しばらくすると、制服とかが確認でき、どうやら警察の方だと分かりました。

 少し安心しました。

 しかし、なぜ?

 4人のうちのひとりが私に声をかけてきました。

「こんばんは。どうかなさいましたか?」

「いえ」

などという形式的なやりとりのあと、いろいろ質問されました。

 夜道でバイクを転がしている人間がいる、変だ、という感じだったのでしょうか?そういえば、あの又吉さんも、あの髪型などの風貌のため、よく警察の路上尋問を受けると聞きましたが、まさか、私がそういう目にあうとは思ってもみませんでした。

「なぜ、こんな夜中にバイクを押しているのですか?」

「バイクが故障したのですか?」

などなど、、。

 で、私は、正直にバイクを転がしている理由をお答えしました。

 でも、警察はそれで、すぐに私を開放してくれませんでした。(次のページ(130ページ目)の最初につづく)

 

2018年6月11日

 (前々回の「うつからMARCHの2校、関関同立の2校に受かった子」のお話のつづきです)

 で、うつは、少し悪くなったり、少しよくなったりを繰り返しながら、全体的にはいい方向に進んでいきました。

 わずかに躁(そう)のときもあったりしながら、、。

 ちなみに、躁(そう)になり、そこから鬱(うつ)に戻ったときは、客観的には喜劇みたいですが、本人にとってはとてもつらいものでした

 躁(そう)になると、彼、異常に自信家になってしまうらしいのです。何も怖くなくなるらしいです。病気によって、気の小さくなってしまっている彼が、病気によって、ものすごく強気になる。本来の彼は、きっとそのどちらでもないのでしょう。私は、この病気の正体を見た思いがしました。

 躁(そう)になると、たとえば、歩道にいながら、突然車道に飛び出そうとして、あわてた友だちに制止されるとか、怖いものが何もなくなるらしいんですね。

 何も怖くない彼は、友だちに電話したくてたまらなくなり、電話しまくり、友だちに、あれこれ強気なことを言いまくり、会う約束もしまくり、みたいなことをするわけです。

 でも、問題はこのあと。

 短い躁(そう)の期間が終わると、彼は、友だちと会う約束をしたことなどを急に後悔しだすのです。躁(そう)から鬱(うつ)に戻るときは、まさにドーンと音が聞こえるかのようにものすごい落差で落ち込むらしいのです。奈落(ならく)の底につきおとされるという感じだったそうです。鬱(うつ)の最底辺へと。

 鬱(うつ)に戻って、家から出ることさえも苦痛の彼に、友だちに会うことなどできるわけもなく、その約束をひとつひとつ取り消すのがつらく、どうしていいか悩んだらしいのです。約束を一方的にキャンセルする彼が、友だちから最上級の批判をされることは十分想像できますでしょ。ふつうの人でも、つらいですよね。鬱(うつ)の彼には、これがより一層こたえるわけです。

 その苦しさを、げっそりした顔で私に伝えてくる彼が、私はとても気の毒でした。

 躁(そう)になり、そこから鬱(うつ)に戻ったときは、客観的には喜劇みたいですが、本人にとってはとてもつらいものでしたと上で書きましたが、私は彼のこの述懐(じゅっかい)を聞くたびに、どうにかしなければ、と強い責務を感じさせられました。(つづく)

 

2018年6月18日

 教えること以外でも私がかなり頭を巡らせたと言う意味で、彼は教えた子の中でももっとも印象的な子の一人でした。家庭教師馬鹿なので、こういうの嫌いではないですけどね。教えるのも好きですし、子どもたちを変えていくのも好きです!

 あまり詳しくは書けませんが、彼は、ご家庭内などで、ときどき「暴発」することもありました。

 私の前では、とてもおとなしく素直な「いいやつ」が、ご家庭内で、あるいは、ご家庭の外のどこかできわめて危険な行動をとりかねないということがわかり、

「え?この彼が?」

と一瞬驚きました。かかわり次第で、人間は180度近く変わるものだということをあらためて感じさせられました。

 (少し前、新幹線の中で、刃物を振り回し人を死傷させたという事件がありましたね。これだけみると、犯人はとてもひどい人間に見えますが、自立支援センターの代表の方が、センター内にいたときの犯人に関して

「人との関係に関しても、大きくトラブルのあるような言動はないし、注意すればちゃんと直すし、、」

とテレビで淡々とおっしゃっていたのが印象的でした。この代表の方は教育者として有能な方ですね。この方の発言からも、かかわりの重要さをご理解いただけるかと、、。)

 言っておきますが、ご両親は私も尊敬するほどとても立派な方です。そういう立派な方のもとでも、こういうふうになってしまう、ということですね。

 

 彼は、周りを傷つけかねない、また、自らの命を絶ちかねないほどのうつに勉強のじゃまをされながら、勉強をがんばってくれましたが、本格的に受験対策的勉強を始められたのは、高2の終わりごろの3月だったと思います。

 そのころ、うつがあと少しで正常になりそうというところまで、大幅に改善されました。で、うつがこれほどに治った、直接のきっかけは意外にも海外留学でした。

 お母さんが「海外留学でうつが治るらしい」という話をされて、2~3週間海外留学に行かせることを決断されたのですね。私は半信半疑でしたけどね。(つづく)

 今朝、大阪北部を震源地とした地震が起きました。ここ京都もかなり揺れました。軽いものが落ちてきました。ガスが止まり、復帰のためのボタンを押すことに。

 遠方の方から心配のメールいくつかいただきました。ありがとうございます!

 久しぶりに自然の脅威を感じさせられました。2,3日は警戒が必要らしく、家具の固定を確認しました。私の周りは大きな被害は出ていませんが、被害の出ているところもあるらしいですね。心配です。

 

 

2018年6月25日

上で、

「新幹線の中で、刃物を振り回し人を死傷させたという事件がありましたね。これだけみると、犯人はとてもひどい人間に見えますが、自立支援センターの代表の方が、センター内にいたときの犯人に関して、

「人との関係に関しても、大きくトラブルのあるような言動はないし、注意すればちゃんと直すし、、」

とテレビで淡々とおっしゃっていた

と書きましたが、まさに、このことに、教育ということの重要な意味が隠されていると思います。

 極悪人(ごくあくにん)も、教育によって、ものすごく社会に有用な人間になりえたかもしれないということですね。

 もともとは情緒の起伏のはげしかった新渡戸稲造は、「少年よ、大志を抱け」で有名なクラーク博士の作られた札幌農学校で、能力を開花していきましたし、勝海舟を殺しに来た坂本龍馬が話を聞いて、その場で海舟に「弟子にしてください」と言ったという例もあります。こういう例を引くまでもなく、教育がいい方向にも、悪い方向にも大きく人を変えうる、ということは、おそらく一般に考えられている以上のものでしょう。

 私も日々それを感じています。

 で、この「うつからMARCHの2校、関関同立の2校に受かった子」も、場合によっては、おかしな方向に進みかねなかったということは、十分に感じていただいたことでしょう。

 うつがそうさせかねなかったのですが、仮に彼がおかしな行為をしてしまったとして、世間に知れたとき、世間は「うつによって」の部分には、目が行かず、行為そのものがクローズアップされるわけですね。

 また、(自立支援センターの代表の方が)淡々とおっしゃっていたとも私は書きましたが、このことも重要なポイントです。この方の能力の高さを感じさせてくれます。

 もしこの方がファインプレーでもしたかのように「私ががんばって彼を導いた」的なことを言っておられたら、それは教育の本質から外れているでしょう。

 教育は、不必要にがんばるときには、かえってマイナスに働くことのほうが多いからです。

 しかし、実際は、ファインプレーでもしたかのように「私ががんばって彼を導いた」的なことを言っておられる方が、教育の世界では多い気もします。本当の教育者は、ポイントのところでは淡々としている(少なくともそう見える)ことのほうが多いように思います。(つづく)

(次回はページを変えて)

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。
 

 

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