家庭教師田口の視点(34ページ目)こ 本人は納得してくれたようです。
 本人が納得してくれなければ、もう少し補足する手はあったかもしれませんが、あまり補足しすぎても、かえって本人が覚えにくいと感じるかもしれないので、この程度にしました。

 ほかには、クリッ、クラッ系統では、clip(例の日本語にもなっているクリップです。『刈る、切る』という意味もありますが、どこか音が感じられる意味でしょ。
 clock(時計)も音が感じられますよね。日本語ではチックタックという感じかもしれませんが、、。
 clashは『ガチャンと音を立てる』という意味から『衝突する』という意味になっていますよね。日本語でも『クラッシュする』と言ったら、『衝突する』という意味になりますよね。

 clapはパチパチという意味で、『拍手する』という意味になります。
 Clap your hands!と言ったら、『拍手してください』という意味ですが、この表現は出会ったことがある、という方もおられるかもしれませんね。

 craのクラッも、実は、似たような意味を持ち、crashは、ガチャンという音の意味から、『衝突、墜落』の意味を持つようになります。

 こうやって、音で覚える単語があるのですね。私の頭は、いっぱい単語を覚えているうちに、無意識のうちに、こういう分類をして覚えていたのですね。

 「clingってどう覚えるんですか?」というような質問をされて初めて、私がどう覚えていたかをたどり、分析することができたのですね。
 こういうところが、この仕事のありがたいところですね!



 数学が苦手な子は、それなりの原因があるわけですね。
 そもそも、数学を、イメージという過程を経ずに暗記物のようにこなそうとして、楽しいものになるはずもないですよね。勉強を楽しめない子は、学年が上がるにつれ、あるいは、内容が高度になるにつれ、勉強を得意になるというのが難しくなるといえるでしょう。

 子どもさんのなかには、無意識にそのように(計算をバリバリとこなすことが大事という感じで)思いこんでいる子もいて、もし、そうでしたら、上手に発想の軌道修正をしてあげないと、学年が上がるにつれて、苦しむことになったりすることがあります。
 うちの娘が、中学から高校と行くにつれて、能力をあげていったのと、ちょうど逆の道をたどるという感じでしょうか?
 だって、一つ一つの問題をじっくり考えていって、理解するものではなく、手っ取り早く公式的にマスターするものというように考えている子が、たとえば、いるとしたら、そういう子は、およそ本来の勉強とはかけ離れた取り組みをしているわけで、うちの娘と逆の運命をたどる可能性は高くなってしまうというのも、ご理解いただけますでしょ。

 あるとき、娘から
「あたし、足し算、引き算みたいな簡単な計算でよくミスるの」
みたいなことを言ってきたので、私は、
「そういう場合は、そういう計算のところへいったら、ゆっくり計算すればいいんじゃないの」
と言いました。
 そうしたら、娘は、小さくうなずいていました。
 きっと娘は、また、何かを感じ、「小さな(でもとても大事な)」工夫をしたことでしょうね。
 いつか、それ(娘の工夫)に気づいたら、ほめてあげねばなりませんね。

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