家庭教師田口の視点(8ページ目)


2003年6月8日 12:31:31
 閑話休題。「プロ家庭教師田口」と書こうとして、「ぷろかていきょうしたぐち」と打って、変換をおしたら、「プロ化提供した愚痴」となってしまいました。小さく笑いつつ、ちょっと、パソコンに、おちょくられたような気分になりました。「プロ家庭教師」までだと、ちゃんとはいるのに、、、、。持ち主の名前も認識できないなんて、パソコン君、変だよ、と一言。大体は、私が、変なことして、パソコンを困らせることのほうが多いんですけど、、、。
 先ほども、パソコンの、元の電源を、プリンターの電源だけ切るつもりで、全部きってしまったり、むかしは、ウィルスの知識もないまま、メールを開いてしまっていたり(今は、ウィルスの識別はほぼできるようになった気がします。本をせっせと読んで、、。ホームページをもっているせいか、おかしなメールも時々送られてきます)、無知なために(ウィルスの怖さと、その識別法は、パソコンの説明書とかに書いておいてほしいですよね。そうしたら、あの悪夢は、防げたはずと思うのですが、、、)、パソコンには、いろいろつらい思いをさせてしまったと思っています。本当にごめん。と同時に、君の回復力の強さには、敬服いたします。今後も勉強させていただきます。
 ちなみに、「プロ家庭教師田口」で、私のこのホームページを検索してみてください。ほとんど、どの検索サイトからも、アクセスできるはずです。私へのアクセスの仕方を忘れたら、この手があります。ご参考まで、、、。

2003年6月15日 22:10:09
 私は、子供に教えるときも、ポイントをおさえるだけということを心がけています。
 先日も、物理で、ある子が、教えてくれ、と言うから、初めて教えるところ(波動。物理?Bでは、一番やっかいなところでしょう)なんですけど、いきなり、問題を解かせました。解説などは、一切読まず、いきなり、問題を解かせたんです。どんな科目にも、どんな場合にも、これをするわけではありませんが、理系の科目はこれができる場合が多いです。こんなとき、私は、使う公式を示すのと、時々、一言くらいの、ヒントを与えるくらいです。ぜんぜんヒントを与えないこともあります。いわば、初めて自転車に乗る子の、補助輪みたいなものであることに努めます。そんなことをされると、本人は、一瞬戸惑います。でも、不思議と解けたりします。本人に、すごいじゃない、と言うと、かなりな自信になります。本人は、自力で解いたようなものなので、、、。
 おもしろいことに、私は、ポイントをおさえるだけなのですが、「田口先生の説明は、深いしよくわかる」と言われます。もっとも、教える子、教える子によって、教えるスタイルは、まったく違いますが、それは、私がそう意図した、というよりも、彼らを見て、私が、そうせざるをえなくなる、というほうが、適切かもしれません。
 実は、ぎりぎりのところで、解けた、と言うのが、最も快感で、もっとも頭に残るのです。そのことを本人たちは、実感します。賢い子達は、そういう経験(快感)を、ときに幼いころから、数多く経験してきた子達とも言えるかもしれません。
 私は、教科書を見ないことが多いです。特に理系の科目は、、、。私のほうがわかりやすいと思うから、、。教科書を翻訳したような説明をしても、本人には、ピンと来ないことも多いです。それは、その人(つまり、家庭教師)自身が、自分の言葉で語れるほど、問題を消化していないことを意味するからです。
 私は、その子に沿って、その子の知識に沿って、教えるから、余計なことを言いません。もちろん、いわなくてはいけない子には、言いますが、必要十分にとどめます。不必要な情報を入れることが、どういう意味を持つかがわかるからです。その分すっと、その子に入るわけです。いわば、私が教科書で、彼あるいは、彼女がそれを書き込むキャンバス、と言うことになりましょうか。そのキャンバスは、ときに、すでに、多量のかき込みのある、個性を持ったキャンバスです。よく、塾の講師のように、事細かに、一生懸命、まえふりをして、教える方が、いらっしゃいますが、あれには、時間稼ぎと、熱心さを、アピールしたいということ、以外の意味を感じ取れません。その人は家庭教師の本質がわかっていないとさえ、いえるように思います。私は、ほとんどのタイプを教えてきたので、もう誰を教えるにしろ、驚くことはありません。相変わらず、事前に緊張はしますが、、、。
 で、先ほどの子、その頭で、学校で授業を受けて、いやに解けるものだから、周りが、不思議がったそうです。で、授業ごとに、「どうして、そんなに解けんの?」ときかれるそうです。
 「でね、先生、そこで、自慢げに言ってはいけないんだよ。周りから、反発されるしな。おれ、わからん、って答えておいた。それが大事なんだよ」
 とてもうれしそう。「私=教科書」と言う意味お分かりいただけたでしょうか。私のこの力は、中学受験(つまり、小学生)でも発揮されるのですが、今年度は、中学受験はまだ教える機会がなく、ちょっとさびしいです。
 先日も問い合わせがあって教えることになったのは、高校生。ちょっとバランス悪いな。でも、ぜいたく言ってはいけませんね。
 ところで、私は、賢い子しか教えないように思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。むしろ、できない子をできるようにするところに、もっとも私の能力が発揮されるのだと、思います。

2003年6月19日 1:33:53
 (つづき)ちなみにこの、教えることになったお宅、国公立の大学受験を目指す子ですが、週1回2時間です。もちろん全教科です。私は、毎日のように教えなくてはならない子もいれば、週1回ですむ子もいます(これは、そのお宅のご予算、お互いの都合、本人の能力、性格、目指すところなどによって変わってきます)。週1回1時間で、悪戦苦闘した(いまもしています)お話は、いずれいたしましょう。そういえば、週1回1.5時間で教えているところもあります。テスト前に多めにおじゃましたりしますが、、、。
 どちらにせよ、生(なま)の私に接して、驚く子は多いです。この国公立受験をめざしてる子も、ちょっと前に学生さんに教えてもらっていたらしく、「なれていないのか、わかりにくかったり、きちんとした説明を受けられなかったり」と困ってられたみたいです。よく聞く話ですが、、、。おそらく、その家庭教師が、何時間教えても、私の1時間(あるいは、一言)に及ぶことはないでしょう(なぜなら、私が、30秒ほどで説明したことを、その方は、1時間以上かけて説明されたらしいのですから、、。大体説明される前に、かなりな時間、問題把握のために悩まれたらしいのです)。これこそが、プロ化提供した愚痴(あら、また!)、いや、プロ家庭教師田口の質だと思います。
 それから、家庭教師の能力は、一人でいかにきちんと勉強、宿題をさせるか、にもあると思います。やる気のない子をやる気にさせるには、時間のかかる子もいますが、どういう勉強が、きちんとした勉強で、どうすれば、伸びるのか、具体的にわからせて、しかも、行動に結び付けるようにできるかも、家庭教師の能力だと思います。

2003年6月22日 22:33:10
 神戸のほうは、中間テストの結果があまりのびなかったみたいです。やる気になるだけでは(後注:実は、あとで、お宅に確認したら、やる気も、前に戻ってしまった感じです。私がおじゃまして教えて、夏休み途中の時点では、ずいぶんやる気も戻ってきました。その分析もいずれするつもりです)、結果に結びつかない、ということでしょうか。はじめの中間テストで、伸びなかったというのは、実は、私も、たまに経験することです。本人が、こちらの予想外の行動をとった場合です。次の定期考査には、大体結果を出していますが、、、。まあ、私とまったく同じように、彼に成績を上げられてしまったら、私の立つ瀬もない、と言う気もしています。私の思いつくあたりをとりあえず、列挙して、彼にメールで送りました。
 そのうちのひとつ、皆さんのご参考になると思われるものをご紹介いたしましょう。

○○先生へ
 実は、僕自身、この前の学年末で、理解は、完璧にさせたつもりだったのに、点数が、伸びなかった子を経験しています。理由は、僕が、週1時間しか、教えられなかったということにありました。テスト前も、本人を信じて、それほど、おじゃましなかったと思います。結果を見て、週1回1時間では、だめだと判断しました。それでも伸びる子はいるのですが、、、。
 先方(お母さん)は、その事情について理解してくださいましたが、僕は成績を上げるためにおじゃましているので、何とかしなければと思いました。ですが、それ以上の時間は、こちらとあちらの都合で取れず、結局、その分を、テスト前に、多めに来る、ということで、解決することにしました。今回、中間では、おおむね、納得いく結果を出せました。そのとき心がけたのは、僕のほうのチェックを、細かく、きびしめに、したことでした。これでは、何点くらいしか取れないよ、みたいな形で、ほとんどすべて、見ていったと思います。テストの直前の日に、本人が、むちゃくちゃ理解ができてない科目があったので(本人はきちんとやったつもりだったみたいです)、実際に具体的にチェックしていく中で、これでは、だめ、これではだめ、と言うのを繰り返しました。最後に一言、このまま受けたら、2,30点だろうな、と付け加えました。
 具体的に指摘されて、本人も、心底納得したみたいです。その日、僕が帰ったあと、本人はその科目を必死になって(きちんとできている科目もあり、それは、きちんとできている旨、伝えました)、やったらしいです。
 テストが返ってきてから、本人から、感謝されました。その科目が、平均をかなり上回っていたためです。本人は、どう勉強すれば、どういう点になるのかの、感覚みたいなものはわかったかと思います。
 自覚を持たせるという観点の話もいずれ、必要があれば、させていただきます。以上、ご参考まで。よろしくお願いいたします。失礼いたします。                    田口

 そう、指導は具体的であることを要します。不思議なことに、ちゃんとやったつもりで、できてない子が多いからです。上の教え子も、この間、ほかのところで、甘いところを発見しました。同じところでも、ほかのところでも、必要であれば、繰り返し、[もぐらたたき」をし続ける根気が、ときに家庭教師には、必要なようです。

2003年6月29日 23:58:04
 閑話休題。突然ですが、こんな言葉はいかがでしょう。
 勝海舟は、こんなことをいっています。
人間、どんなに楽しいこと、うれしいことも、10年と続かない。逆に、どんなに苦しいこと、つらいことも、10年と続かない。その間、どうその人が生きたかで、その人間の価値が決まる
 この言葉は、私が、初めて、接した、勝海舟の言葉です。それ以来、この人のファンになりました。もっとも、実際に、この人が言った言葉とは、紹介した方の意図でか、かなり表現が違ったものに、変えられていましたが、、、。実際の言葉よりも、確かにこの方がわかりやすいかもしれません。よくかみしめて、お読みくださいね。
 私自身、八方ふさがりのときに、この言葉に励まされたのを覚えています。また、私の人生形成に、常に、潜在的にかかわってきた言葉ともいえると思います、
 また、中国の、たしか王陽明という人の、こんな言葉も、似たようなところをついていて、味わいがあるでしょう。
冷(まわりの冷たい仕打ち)に耐(た)え、苦に耐え、煩(はん。わずらわしいこと)に耐え、閑(かん。ひまでしょうがないこと)に耐え、激せず、さわがず、きそわず、したがわず、もって、大事(大きなこと)をなすべし
 一度で、意味の取れなかった方は、もう一度、ゆっくりお読みください。一言で言うと、淡々と生きよ、ということでしょう。これは、受験に通じる真理も含んでいると思います。
「もうわたしはだめ」
とか、
「なんとかなる、なんとかなる」
とか、
「ああ、うるさいなあ。静かにして!」
とか、さわぐ子よりも、一般的に、もくもくと努力できる子の方が、学力のつく子が多いように思います。もし伸びないとしたら、それは、勉強していないか、勉強の仕方がまずいか、いずれかでしょう(2002年4月29日ご参考に)。
 
 ところで、私は、このホームページを、最低でも、10年と言うスパンで、考えています。そのくらいは、書き続けるつもりです。あくまで、つもりですが、、、。そんなに長いの、読みきれない、なんていう方もいらっしゃると思います。ご心配なく。あなたは、ご興味のあるところだけ、拾(ひろ)い読みすればいいのです。一気に読もうとする必要は、ありません。「あせらず、騒がず、ゆっくりと」お読みになってください。
 私のホームページ、どこかでも記しましたが、くりかえしお読みになることにも、耐えうるものにしているつもりです。

2003年7月2日 0:17:41
 (つづき)上の言葉で、どういうわけか、連想して、出てきた言葉も記しておきます。ひとつは、
小人(しょうじん)閑居(かんきょ)して、不善(ふぜん)をなす
です。誰の言葉かは、知りません。小人というのは、「こびと」という意味ではなく、スケールの小さい人間と言う意味です。閑居とは、ヒマヒマな状態を言います。不善とは悪いこと。ですから、凡人は、暇だと、ろくなことをしない、くらいの意味になりましょうか。思い当たるふしはありませんか。私は、この言葉を戒めにしてきました。
 もうひとつ、徳川家康という、江戸幕府をつくった人の言葉(といわれているもの)も紹介いたしましょう。
人の一生は、重荷(おもに)を負(お)いて、遠き道を行くがごとし。急ぐべからず
これも、かみしめてお読みください。
 これは、
学問は、重荷を負いて、遠き道をいくがごとし。いそぐべからず
とも置き換えられそうですね。もちろん何事もそうですが、勉強も、つらい面ばかりではないですけどね、、、。
 こういう言葉を、ただながめただけでなく、自分の血とし、肉としたとき、それは、その人の人生に、いい意味で、多大な影響を与えるのではないかと思います。
 すぐには役立ちそうにない知識、そういうものこそ、価値がある、と言った人がいましたが、こういうものを読んで、知らぬ間に、自分の行動が、いい意味で、変化していくのを感じるとき、何か、納得のいく感じがします。こういうものに、興味を持つ子は、結構います。そういう子に、必要があれば、こんな話をしたりすると、下手な説教をするより、いい効果を期待できるかもしれません。こういうものは、彼ら、あるいは、彼女らに、ボディーブローのようにきいてきます。きっと、、。
 ただし大事なのは、そういうことを言い出すタイミングです。彼らが、興味を持ちそうなとき、彼らの土俵で、つまり彼らの目線で、話してあげることが必要だと思います。翻訳調は、見透かされるような気がします。
 
2003年7月8日 2:06:57
 先日、化学?Bは教えていただけるんですか、という質問を、久々に受けました。久々、って言うのは、最近そんな問い合わせはめったに来なくなったからです。化学?Bどころか、?も教えますよ、って答えたら、相手はきょとんとしていました。電話での話なので、あくまで、そんな感じということなのですが、仕方ないので、物理でも教えますよ。基本的に何でも教えますけど、っていったら、電話を丁寧に切られてしまいました。うさんくさいと思われたのかな。
 で、思い出しましたが、むかし、京大工学部に受かった子を教えたころ(もう10年くらい前になるかな)のことです。そのころ、彼のお母さんに、私が、全教科を教えることができる旨、お話したところ、彼が、お母さんに、「そんなスーパーマンみたいな人いるの?」ときいたらしいです。私は、教えたら、わかっていただけると思っていたので、ほうっておきましたが、今でも、そんな質問をされる人がいるんですね。私の認知度は、まだまだ、低いんですね。
  京大の彼には、物理、化学を含む、受験に必要な全教科を教えました。その彼から紹介を受けた、京大志望の子にも、全教科教えました。国立大医に受かった子にも、全教科教えました。今教えている子たちにも、教えられないよって言っている科目はありません。中学受験でも、何人も、私一人で受からせました。
 私は、この仕事に人生をかけています。なんて、軽々しく言うものではないですかね。本気なんですけど、、、。

2003年7月15日 1:35:22
 この間、娘がやってきて、ひどく怒った顔で、ボソッと、こんなことを言い出しました。
「Sちゃんが遊んでくれない。いじわるする」
どうやら、わが娘が、最近友達から、意地悪をされているそうです。ちょっと前まで、引っ込み思案だった娘も、幼稚園の高学年になった今頃は、きわめておとなしかった私の小さいころとは違って、活発で、自分の周りの友達を「仕切っている(娘は、おそらくそんな意識はないと思います。よく言えば、頼られるということでしょう。でも、私たち夫婦は、仕切っている、と表現して、ちょっと楽しんでいます)」だけでは、満足せず、ほかのクラスなどへ、遠くまで、「遠征」に行くそうなんです。で、そこで、そんな場面で、一人だけ、仲間に入れようとしない子(Sちゃん)がいるみたいです。
 で、皆さんでしたら、この子(つまり、わが娘)に、なんと言ってあげますか?
 私は、ある提案をすることにしました。
「我慢しろ」
とか
「そんなこと気にするな」
とか
「そういう子は、無視しといたらいいの!」
とか言うのは、私の主義ではありません。娘も納得しないでしょう。納得しないなら、親には逆らえ、と日ごろ、口には出していってませんが、そう思っている私なので、娘の納得するような提案をしてみることにしました。
「いくつか、いい方法があるよ」
「なにぃ?」
「えーとね、、、その子に、手紙を書いてみたらぁ。直接渡してもいいし、先生を通じて渡してもらってもいいし、、、」
と、まずひとつ提案しました。(つづく)
 

2003年7月20日 18:16:55
 (つづき)上のつづきですが、ほかにも、いろいろ提案しました。たとえば、お母さん、つまり、私の妻を利用する手もあるかもしれませんし、幼稚園の先生に相談する手もあるかもしれません。
 妻を使うやり方としては、一言、妻から、Sちゃんに声をかけてもらうとか、、、。「うちの子、よろしくね」みたいに、、。あるいは、お母さんどうしで、仲良くするうちに、子供も仲良くなるってこともあるかもしれないし、、。
 幼稚園の先生に相談したら、また、いい知恵を授けてもらえるかもしれないし、、。
 そんな話をしたら、「もっとない?もっとない?」とせがんできました。ちょっと前、私の童話めいた作り話「むかし、かなちゃんという女の子がいました。、、、」シリーズをせがんでいるのと同じ光景でした。「かな」って、娘自身の名前です。
 ほかにも、いくつも方法はあるかもしれません。
 そんなことの中で、もっとも大事なのは、娘が、相手のことを考えて、行動することではないか、という話もしました。
 どういうことかというと、娘を相手の子が嫌っているのは、必ず、理由があるからではないか、と思うのです。もっとも大きな可能性は、向こうの子が、娘に友達を取られてしまうのではないかという危機感だと思います。いろいろ聞いていると、娘は、向こうのグループの、Sちゃん以外とは、みんなと仲良しみたいなのです。おそらくは、Sちゃんは、そのグループを「仕切って」いる子なのかもしれません。娘が入ってきて、自分の居場所がなくなるのを極度に恐れて、そういう行動に走ったのかもしれません。これは、私の想像かもしれませんが、娘は、神妙に聞いていました。もちろん私は、娘にわかるような言葉で話をしました。
 そして、2日後くらいに、娘は、妻に、Sちゃんと仲良くなれたことを報告してきたみたいです。どうして、仲良くなれたかは、聞きませんでした。そういうことに私は、関心がありません。私の提案の中で、どれを採用するかは、娘が、自分で考えればいいことなのですから、、。私の言うとおりする必要もありません。ただ、いろいろ、打つ手はある、ということを知ってくれればいいのです。今後、何かをするとき、このことをわかって行動すれば、自力で、いろいろな事態に対応できるようになるのでは、と思っています。
 子供は自分の行動は自分で決めればいいのであって、親は、その補助輪であれば、十分かもしれません。それ以上の役割を無理して、果たそうとすると、がんばるのは、親ばかり、ということになるのかもしれません。
 本当にあった話かどうかは知りませんが、むかし、麦畑で、麦の成長を早めようとして、一本一本麦の茎を伸ばして回った人がいたそうです。その人は、今日は忙しかった、と満足そうに、家に帰っていったそうです。その後、当たり前のことですが、麦は全部枯れてしまったそうです。ひとつの人生の比ゆとしてみたら、何か、笑えない話ではありませんか?
 ポイントをはずして、がんばると、事は、余計ややこしい方向に行くものです。

2003年7月27日 19:32:56
 やっぱり疲れているのでしょうかね。今、結構仕事、ハードみたいです。で、これを書く気力があまりありません。わがままをお許しください。また暇になったら、がんばって書き出しますから、、、。何せ、書きたいことはたまる一方なのです。
 で、突然質問なのですが、もしあなたが、死にたいって子に出会ったら、あるいは、あなたのお子さんが、そういったら、どう対応しますか
 だめよ、そんなこと考えちゃあ、とかいいますか。
 でも、これって、答えになっていない気がするのですが、、、。
 あるお宅で、ある子が、そんなこと(つまり、死にたい)をボソリといいました。で、その子は、まず、お母さんに伝えたみたいです。お母さんは激しくその子をしかったみたいですが、本人はしらけてしまったみたいです。子供と目線があっていない、例の一つかもしれません。この例で、目線をあわせるということの意味と大事さを考えてみませんか。
 私は、どうこの子に反応したと思いますか?で、あなただったら、、、、?
 
 とりあえず、質問まで、、。

2003年8月3日 23:00:04
 (つづき)忙しいっていうのはいいことですね、きっと。先日メールで問い合わせがあって、教えることになった子は、ある国立大を中退した京大志望の浪人生。はじめておじゃまして、遠いので、それなりの覚悟ができていない子なら、お断りしようと思っていました。お会いした瞬間に、でも、もしかしたら、このおとなしい女の子は、本気かも、と思わせる雰囲気があったので、とりあえず、宿題だけ出して、1週間後おじゃまする約束をしました。で、次におじゃましたとき、僕も驚くほど宿題を丁寧に、やってくれたので(覚えるほうは、ほぼ完璧)、この子は本気だと確信しました。きちんとやってくれるので、遠隔授業だけでもいけそうです。実際、遠隔授業の簡単な練習はすませました。また、いずれご報告できることもあるかもしれません。僕一人で、彼女がついてこれるなら、京大に受からせるつもりです。実は、文系の子で、しかも、時間をおいて、理系の学部を受けたいとのことで、ほとんど、0からのスタートとといってよさそうです。あと半年で、どこまでいけますか。私の能力の見せ所、というところでしょうか。
 さて、つづきの件ですが、死にたいっていうことをいう子に出会うたびに、思い出す話があります。今も活躍中のある女優さんのお話です。厳密に言うと、そのお母さんの、、、。あくまで、テレビでみた内容なのですが、その女優さんのお母さんはなかなか偉い人だなあと感心しました。何がって、子供に対する対応が、、、。誰も、自分の子供には、人一倍愛情を注いでいるわけでしょ。それには、きっと、例外がないと思います。でも、だから、そういうときに、つまりわが子から、死にたいなんていわれたときに、冷静に対応できるって、結構難しいのかもしれません。でも、冷静さは、とても大事なんじゃないかな、と思います。で、どう対応されたでしょう。
 そのお母さんは、なんていったかといいますと、
「じゃあ、死ぬのを見届けてあげるね」
くらいなことを言ったみたいです。死ぬと決まった当日、当の女優さんと、お母さんは、海だったか、川だったか、死ぬ場所を、いろいろ、探し回ったそうです。船に乗ったりして、このあたりはどうかなとか、、。はたからみたら、笑えるような話かもしれませんが、きっと、本人たちのそのときは、真剣そのものだったと思いますよ。で、ここにしようと思っては、何かが違うと思い直して、で、またここにしようと思っては、思い直して、を繰り返しているうちに、だんだん馬鹿らしくなって、やめたらしいです。お母さんに強く否定されたら、お母さんには、わかってもらえないと思い、この僕の教え子のように、口を閉ざしたでしょう。ひいては、衝動的に自殺を図ったかもしれない(こういうものって、勢いみたいなものがあるでしょ)と思うと、このお母さんの対応、賢い選択だったと思います。そう思いませんか。少なくとも、すぐに怒り出すお母さんに比べて、子供に、目線を合わせようという努力が感じられます。いきなり子供を否定し、おこるのは、多くの場合、よい効果を生みません。それは、勉強に関連する事柄についても、そういえると思います。そのことを、私は、改めて感じさせられました。
 目線を合わせる、ということの具体例は、私は、すでに、実は、いろいろなところで記してきています。そう思って、読み返されたら、また、新たな発見をしていただけるのでは、とも思っています。
 次回、私の対応のお話をいたしましょう。

2003年8月10日 19:21:25
 (つづき)私自身も、自殺したいといった子に対して、これと似たような対応をしました。もう少し過激だったかもしれません。なぜなら、いろいろ死に方を教えてあげたのですから、、、。
 このようなことは、ときと場合によるので、誰でも、どこでも、当てはまるものでは、ないことは、あらかじめ記しておきます。子供と接する経験の少ない方が、みようみまねでおやりになると、大変なことになるかもしれません。あくまで、子供と視線を合わせることの必要性を取り上げるための例として、お考えいただければ、と思います。
 最初にその子に言ったのは、化学を習っているところだったので、せっかくだから、勉強になるだろうと、
「硫酸を飲むといいよ」
でした。
 本人は、
「どうなるの?」
と聞いてきました。私は、
「硫酸て、硝酸、塩酸と同様に、強酸でしょ。だから、まず、のどがただれるかなあ」
「いや、苦しいの、いや」
「わがままやねえ。ビルから、飛び降りるのはどう?僕が後ろから、押してあげるよ。そのときは、言ってや」
「先生、犯罪になるよ」
「なるほど、僕は、君のために、刑務所に入りたくないなあ」
「はは」
、、、、、、
と、こんな会話をしていきました。そのうち、私は、言いました。
「睡眠薬なんかいいよ。きっと苦しくないし、、でも、そんなに大量に、どういうふうに手に入れるかだなあ」
 一見これは、危険な会話に見えるけど、実は、その子にもよると思いますが、もっとも危険ではないようにも思えます。なぜなら、本人としては、いい相談相手ができたと思って、そのあと、いろいろな本音を話してくれましたから、、、。ここら辺の呼吸はちょっと難しいですけど、、。
何日かしてから、本人から、
「老後は、あたしのんびりしたいな」
と話してきたときは、私は、思わず、
「ええ?死ぬんじゃなかったの?」
と言ってしまいました。彼女無言。よくよく考えてみると、私が、
「僕は、何歳でも生きるつもり。できるだけ、長生きしたい」
と、よく言っていたのを受けてのことかもしれません。
 また何日かして、
「先生、あたし、しぶといよ。死ぬわけがないじゃない」
と言ってきたときには、もう、「死ぬ」という言葉は出なくなるのを確信しました。勉強に対する、取り組みも積極的になり、今までで、最も成績が上がった、といっていました。そう、おこるのは、最後の手段です。
 徹底的に、相手に目線を合わせ、大げさな表現は、冗談以外では、使わず、相手が本音を言うまでになったら、そのときは、半分うまくいったということになると思います。誠実に向かい合うこと。相手の目線に合わせること。必要であれば、悩みを解決する手段、方法を教えてあげる(上で、私が、娘に、いろいろアドバイスしたように)。そして、何よりも、こちらに、ドンとした、余裕がなければいけないと思います。
 そのお宅のお母さんと、私は、まったく逆の反応をしたわけです。本人の心の闇を知ろうとせず、ただ、おこるよりも、むしろ、あえて、思い切って、相手の土俵に踏み込むところから、結構解決の糸口は見つかるものでは、ないでしょうか。

私の新刊「伸びる子とそのためのアプローチ」ご紹介いたします



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