家庭教師田口の視点(66ページ目)   

このホームページは、最初は、ご興味のあるところから、拾い読みをされることをお勧めいたします。うそや大げさな表現は避けているつもりです。プロの家庭教師のレベルとして、当然のことを書いているつもりです)


2012年11月29日 7:48:10
 さて、久しぶりに、私の授業の実況中継的なものを、書いてみようかと思ったのですが、いろんな方々からのメールなどを、少し前に、あれこれ載せたので、私の授業の雰囲気は、多少なりとも、ご理解いただけたかもしれないので、今回は、以前、少し前に、少しだけご紹介した、「天才君」の話をしましょう。
 
天才君なのですが、勉強できなかったりしたところがある子なのですね。

 ということで、
どんな天才も、かかわり次第で、天才でなくなり、ごく普通に見える子も、かかわり次第で、少なくとも、秀才に見えるということを、知っていただくために、この子のご紹介をしてみましょう。
 私の基本的考え方は、
そうそう頭の悪い子もいないし、もともと性格のひねくれた子もいないというものです。しいて、言えば、性格もいろいろですが、それと同じくらい、頭の構造が違う子がいる、という感じでしょうか?そして、そのそれぞれに、ポイントをついたかかわり方が必要なのですね。
 このことが、とてもよくわかる例になると思いまして、、。

 ところで、秀才といえば、CMさんの娘さんですね(と言っても、ここをいきなり読まれた方には、ピンとこられないかもしれませんが、、)。彼女、今、トップレベルの高校で、トップレベルのとても安定した成績をとり続けており(トップレベルの国立大学に、まず、受かる子ですね)、私の子どもたちの目標でもある子です。
 この子は、小6から教えていたのですね。そのときからがんばりやさんでしたから、多少の軌道修正だけで十分の子で、いまだにとても教えやすい子です。
 軌道修正は、はやければ、早いほどいいのですね。私も楽ですし、本人は、もっと楽でしょう。この子は、彼女のお兄さんを教えた経験からも、そう感じさせる子です。
 お兄さんも、最終的には、とてもいい大学いきましたけどね。
 教えはじめの最初のころ、ご両親は、彼にずいぶん手を焼いておられたようですし、、。

 お兄さんと彼女の差は、私が教え始めたときの差だと思っています。

 CMさんの娘さんのような、こういう子でも、かかわり次第では、伸び悩むということは、十分ありうるのですよ。お兄さんが、当初やる気が見えないように、伸び悩んでいるように、見えたのと同様に、、。
 私は、
そういう芽を、未然に摘みとってきたつもりで、だから、顕在化してこなかったと思っているんですけどね。
 顕在化してから、対策をして、上昇させるというのは、野球のファインプレーのように、一見はなばなしいですが、でも、
この仕事では、ファインプレーが見えるようではいけないような気もしています。
 本人が失敗しそうだというのを察知して、あらかじめ伝えておき、
未然にいい方向に向けてしまう、というのが、教育の本来のあり方のように思えてなりません。

 (CMさんの娘さんも、いずれ、ご紹介しますね)

 先日、自転車のパンクの修理を、ある出張で来てくださる自転車屋さんに頼んだのですが、私たち素人の修理とぜんぜん違うのですね。
 どこが違うかというと、たとえば、「チェーンがゆるんでいる」、「ペダルが、しっかりはまっていない」というようなことが、音でわかるというのですよね。いちいちカバーをはずさなくてもわかると、、。
 
 で、それでどこかをしめていただいたら(素人には、どこをどうしめたのか、はっきりわからないような感じなのですが)、自転車が動きがぜんぜん違うんですね。今までの自転車とぜんぜん違う、と妻は言っていました。
 ああ、これがプロなんだなって、私は、感心しました。
 パンクの修理のついでに、
他の問題点も洗い出し、あるいは、感知し、それも未然に直しておく。なるほど、職人だな、と感じさせました。
 「勉強になります」とお伝えしたら、にこって笑われました。

 ちなみに、この方は「1BOX」(ワンボックス)というところです。パソコンで「京都1boX」で検索して見られたら、調べることができるかと、、。お近くの方で、パンクなどをしたときには、一度頼んでみられてはいかがでしょう?少しだけ、職人っぽい無愛想さがありますが、とても良心的ないい方ですよ。
 私は、好きですね。

 で、私も、自分の仕事に関しては、そうあらねば、と、改めて、思うようになりました。
未然に察知して、知らないうちに解決してしまって、問題がなかったようにみせてしまう。これは、家庭教師という「職人」の理想でしょう。
 私は、「愛想のいい職人」を目指していますが、、。

 あ、本論に入る前に、もう、こんなに書いてしまったのですね。でも、この前ふりの話も、きっと皆さんのご参考になるでしょう。

 次回は、本論に、、。
 ちなみに、この「天才君」を、私は高2から教え始めました。あまりいい成績ばかりをとっていた子でもないです。というか、悪い点は、本当に、冗談でなく悪いんです。英語が苦手と言ってきたとき、半端でなくできませんでした。
 今、高3です。今彼は、英語が苦手とは言っていません。それどころか、、。
 私は、「天才」と思っているのですが、さて、このあとを読まれて、皆さんはどう思われるでしょう?
(つづく)


2012年12月3日 12:04:26
 1年くらい前、私が教えはじめたとき、彼は、英語のセンターの模擬テストで、200点満点中100点くらいしかとれませんでした。お世辞にも、「賢い」ということはできないような点ですよね。

 最近、英語は
200点満点中200点か、一問間違えるだけ、というレベルまできています。大学受験を目指している、あるいは、経験している子をお持ちのお宅でしたら、この点数のものすごさをご理解いただけることでしょう。
 100点くらいをとっていたときの彼は、「英語苦手なんですよね」と言っていました。毎回、時間が足りず、困っていたようです。
 今の彼は、200点か、それに、ほぼ近い点をとりながら、「もう満点をとれると思う」と自信満々です。時間が、10分余るといっています。
 英語の伸びがもっとも急激だったので、例としてあげているのですが、ほかもすでに、現代社会以外の科目で、9割以上をとっています。数学は、2科目とも、満点以外をほとんどとりません。

 もちろん、いろいろそれなりの対策をとっていったのですけどね。
 
対策の要点の第一は、チェックですね。
 こちらのチェックの質の高さが、成績の伸びに、とくに彼のような子の場合、ものをいってくるように思います。
 どういうレベルまで、覚えられたら、いい点数がとれるか、チェックしてあげて、まだ、甘かったら、「おしいけど、もう1回ね」と言う感じで、
全教科にわたって、具体的にチェックしてあげています。
 で、まだ甘いとか、定着していないというようなところがあれば、それを丁寧にチェックしてあげて、
その子にあわせた説明をしてあげます。
 たとえば、「先週」というのをその子がthe last week と書いてしまったら、「『今』という時点からいう表現には、theが付かないんだよ。たとえば、昨日は『今』からみて、昨日だから、yesterdayのままでしょ。the yesterdayではないでしょ。ところが、『翌日』とかいうと、『ある日』の次の日だから、the next dayとなるのだね」というような話をしてあげます。

 100点をとっていたときの彼は、進学校では、
いわば「落ちこぼれ」に近い状況と言ってもいいのではないかと思います。200点満点をとっているときの彼は、周りが驚くほどの「天才」と言っていいでしょう。

 1年間でこれほど変わりますかって?
 さすがに、こんなに変わった子は、経験ありませんが、70点/200点満点くらいから、1年で、188点にまで、あがったという子は経験しています。この子の場合、すでに、3ヵ月後には、158点まであがっていました。
 この子もすごいんですけどね。
 でも、上の子に比べると、どの子も、色あせて見えてしまうかもしれませんね。
 しかも、かつては、「時間内にとけない」と言ってきていたのに、今は、先ほど書いたように、「時間が10分余る」と言ってきているのです。
英語で10分あまらせて、200点満点をとるなんて、ありえない、と叫びたくなる子もいるかもしれませんね。
 まったく
同じ子が「落ちこぼれ」にもなり「天才君」にもなる、ということをこの事例は、示しているわけですね。
 この子は、極端なだけに、ものすごくわかりやすい例かと思って、書かせていただきましたが、そこまででなければ、いっぱい経験ありますよ。

 ところで、私がお話したかったのは、これだけではなかったんです。
彼の場合のもっと大きなネックは、実は、次の点なんですね。

 
やらないとなると、徹底してやらないという子だったのですね。
 私が教えもしないうちから、私に対する拒否反応が、かなりのものだった子だったそうです。このままだと、落ちこぼれてしまうとご両親が心配されて、私を、彼に紹介されたのですね。
 でも、「いやだ」の一点張りだったのです。
 なぜ、嫌うのか、よくわかりませんでしたが、とにかく、仲良くなったら、いいのですが、それまでが大変な子のようで、彼が、「塾にでも行きたい」と言い出したのをとらえて、お母さんが本人に、もう一度、私を勧めてくださって、ようやく私が教えるようになったんです。

 その時点で、お母さんが、初めて本人に私を紹介してくださってから、すでに、半年たっていたんです。

 実際、教えてみたら、彼は、すぐに私の授業にのめりこんでくれました。これは、私の得意としているところですから、当たり前ですけどね。
あっという間に授業が終わったと感じさせるのが、私の第一の仕事だと思っていますので、、。

 ただ、まだ、いろいろ問題は抱えていたのですね。

 最初のころ、1ヶ月に2〜5回くらい私の授業を休むし、で、たまに、私の授業を忘れてしまって、「今日、授業でしたっけ?」みたいなこともありました。
 こんな感じだと、一言注意したくなりますでしょう。
 私は、注意しなかったんです。
 そのつど、彼の言い訳を聞いていました。
言い訳は、聞いてあげないといけないのですね。いかに、理屈に合わないことに見えようと、、。それを、こちらが即断して、「だめじゃないか」と一喝(いっかつ)したりすると、そういう子は、かえって、こちらとの距離感を感じ出したり、別のうまい言い訳を考えたりしだすのですね。
 
私たちのすべきことは、本人のやる気を引き上げることで、事実の解明ではないのですね。正しいことを正しいというのが、私たちの仕事ではないのですね。

 彼が少しでも、いい方向にいったら、ほめてあげる、ということをしてあげました。

 で、そういうのが続いて、2,3ヶ月くらいたったあたりからでしょうか、休むことも、スケジュールを忘れることもなくなりました。今は、まったく休むことがありません。
 いい子ですよ。私の「魔法」のひとつの種明かしが、このあたりにもあるのですね。

 以前、この「視点」のどこかで、また、私の本の中でも、書いたかと思うのですが、
子どもは変わるまでに、「タイムラグ」があるのですね。

 タイムラグを知っておくと、心に余裕ができますでしょ。この余裕が大事だと思います。そのうえで、ポイントをおさえたら、子どもたちは、少しずつ少しずつ、で、あるときから急激に、がんばりだします。
 私は、これを「
離陸」と表現しています。いったん離陸すると、もう落ちてくることは、ほとんどなくなります。
 最初から、がんばりだす子もいます。そういう子のほうが多いです。
 定期テストくらいでしたら、大体すぐにあがります。

 実は、上の彼、あるとき、
自分から、「全教科宿題としてやりたい」と言ってきたのです。私は、それまで、その半分くらいしか出していなかったのですね。えらいでしょ。そこまでくると、私のすることは、「感心」することしかなくなります。
 だって、本当にえらいので、、。


2012年12月10日 22:26:44
 ちょっと前にご紹介した、小1のNちゃんが、「そんなに勉強すきだったら、中学校は、お勉強の楽しい中学にいけたらいいね」みたいな話をお母さんからされて、「Nは、田口先生の中学にいく!」と言ってくれたらしいです。
 うれしいですね。素敵ですね。かわいいですね。
 「田口中学校」、Nちゃんのために作りましょうか?
 お母さん、ホームページお読みになったら、ホームページからもありがとうと言っていたとお伝えください。

 私は、「僕の中学校は、とても楽しいよ。Nちゃんだったら、大歓迎だよ。とてもはきはきしているし、明るいし、とても頭がいいし」というような返答をお母さんのメールを通して、させていただきました。

 今、週1回1時間だけ、教えさせていただいているのですが、私の「魔法」、なかなかでしょ。
 比較的ゆっくりやっていたという国語の問題も、この前は、「さらさら」(お母さんの表現です)と解いていっていました。
 宿題をやりだすのがとても遅くて、よくお母さんとバトルをするという子だったのですが、で、お母さんは、私の宿題についても、不安だったようですが、今は私の宿題を、出した量の倍くらいやってくれています。自分で、進んで、、。
 えらいでしょ。

 私は、国算各4ページずつ宿題を出すのですが、彼女は各8ページくらいやったりするのが当たり前、という感じです。
 お母さんが、宿題に関して、心配されていたときも、私は、「自分で考えて、どんどんやっていきますから大丈夫ですよ」というようなことを申しあげましたが、その通りでしたね。
 私は、「いつもすごいね。Nちゃんは」と感動します。
 もっとむずかしい問題をしたいというので、2年生とか、3年生の問題を毎回「特別な宿題」として出しています。で、これもがんばって解いてしまいます。答合わせをするとき、楽しそうです。
 賢いですね。

 授業のほうは、算数は1年生を終了して、2年生の最初のところを教えています。国語はちょうど1年生が終わったという感じです。
 これは、私がそういう方向に引っ張っていっているというわけではなく、Nちゃんが、自分で宿題をどんどんやっていってくれて、それに私が引っ張られているという感じです。

 そもそも「子どもを引っ張りあげる」という言葉があまり好きではないのですけどね。

 たまに、「引っ張りあげてください」とか言われると、「はい」と言いつつ、少し微妙に違和感を感じてしまったりします。「引っ張りあげてくださって、ありがとうございます]などと言われると、「私は、引っ張ろうと思って、かかわったことないんです。強いて言えば、後ろからついていく、という感じなんですけど」みたいなことを言いたくなったりします。

 誰かが引っ張って、仮に、当面いい結果を出したとしても、それは、子どもの成長にはつながっていないような気がするものですから、、。

 子育ては、短距離走ではなくて、長距離走なのですね。ですから、目先、いい結果が出ることよりも大事なのは、自力、自覚を育てることなのですね。


2012年12月16日 0:17:24
 さて、CMさんの娘さんの話をしましょう。
 実は、もっとずっと前に彼女から、了解を得て(この子の場合、ほとんどをお母さんを通じて、ではなく、本人と取り決めています)、このホームページに載せることになっていたのですが、ほかに書きたいことが出てきて、それがじゃまをして、書けずにいました。CMさんの娘さんには、申し訳ないことしたなあ、と反省しています。
 ごめんね。ホームページからもお詫びいたします。

 再度了解を得ましたので、彼女を載せさせていただきますね。

 私は、上のNちゃんでも、スケジュールなどの変更の連絡は、できたら、本人を通じて、のほうがいいと思います、というようなことをお伝えして、それで、うまく伝わらなかろうが、極力、まず本人から、ということをお願いしています。
 極力です。私は、何が何でもそうでなくてはいけない、というようなことは、いいませんよ。場合場合によって、その子その子によって、ぜんぜん違いますからね。状況が、、。

 最初、子どもによっては、要領を得ず、うまく伝わらないことがありますよね。でも、それが子どもの成長を促すのですね。それを親御さんが頭越しにこちらに連絡してこられると、「せっかくのチャンスをもったいない」と思ったりしてしまうんです。

 「子どもの介護」と同じような状況が生まれてきたりするのですね。

 で、ご両親のおかげもあり、十分成長した、CMさんの娘さんに関しては、さまざまな決め事の相談は、お母さん(つまりCMさん)を通してよりも、本人を通してのほうが圧倒的に多く、今はほぼ全部と言ってもいいくらいになっています。

 上でも書いたように、彼女はうちの子たちが目標としている子であり、お母さんは、ただ、ボーっとしていればいい、というくらいの子です。
 いえ、ボーっとしていなければならない子です。
 CMさんの娘さんみたいな子でも、成長の段階で、場合によって、つぶれかねないのですよね。その点、CMさんは、ご自身で、そのつど反省されているようで、立派ですね。
 このくらいまでくると、多少のことでは、大丈夫かとは思うのですが、、。

 きわめてレベルが高いので、教える能力は、かなりのものを求められますが、でも、この子を教えるときは楽しいですよ。
 とにかく、何もかもきちんとしていますから、、。

 中学の時、国語の模擬テストで、悪い点をとってしまったことがあり(彼女にしては、です)、本人がショックみたいで、たしか、お母さんもショックみたいなメールをいただいたことがあるのですが、私は、「いいチャンスです」とお母さんにメールでお話して、対策したら、次の模擬テストで、満点をとってしまった(模擬テストですよ!しかも国語の)というのがあるのですが、「チャンスだよ」という私のメッセージに見事に応えてくれたわけですね。
 すごい子でしょ。

 この子に限らず、点数が下がった時は、子どもが成長するチャンスなのですね。
 だって、子どもたちは、大体において、こちらのいうことに最も耳を傾けてくれるからです。

 私は、私の娘がおかしな点をとってしまったときも、ニコニコ顔で、対策を伝えただけでした。娘は、涙が今にも出そうな感じでしたけどね。
 十分娘のつらさは理解できたので、私達親がそれを上塗りする必要はないですよね。
 上塗りすると、子どもは、いずれ、こちらを気にし、本来気にしなければならないことに気が向かなくなり、勉強に専念できなくなったりするのですね。
 上司のご機嫌伺いにばかり意識が行く部下が、本来の業務にうとく、能力を十分伸ばせないというのと、同じようなことが起こるように思われます。

 CMさんの娘さんの場合、国語を、感性で解いていて、それで、それまでは通用していたのです。でも、それが通用しないということが、テスト結果でわかったわけですね。テストは、彼女に、弱点を教えてくれたのですね。
 で、私は、「論理的に解く」コツみたいなのを伝えてあげたわけです。彼女は、必死で聴いていたと思いますよ。
 で、見事に、文字通り見事に、リベンジしたわけです。
 こういう、いつもより悪い点をとる、という経験をして、それを工夫してリベンジするという経験をするということはとても大事なのですね。
 彼女は、納得のできない点をとるたびに、成長してきたといえると思います。今は、私は、彼女に関しては、何も言うことはありません。

 その彼女でも、以前、「自分は愛想がないのでは、と悩んでいる」というようなことを、CMさんのメールから、お伝えいただいたときは、私もびっくりして、「愛想がないなんて、まったく思ったこともないよ。今のままでぜんぜん問題ないよ」というようなことを伝えてあげたことがあります。

明るく「ありがとうございます!」と、彼女、言ってくれました。

 確かに、少しおとなしめの子という感じですが、とても感じがいいですよ。
 (つづく


2012年12月19日 11:22:46
 (つづく)と書いたのですが、つづきを書く前に、視点余話です。

 久しぶりの視点余話ですね。
 実は、最近うれしいことがありました。
 2軒のお宅から、相談されたのです。

 厳密に言いますと、相談されたこと自体は、別に普通のことで、驚くべきことではないのですが、うれしかったのは、その2軒のお宅とも、私のホームページと本の熱心な愛読者だったということなんです。とっても、、。
 一方のお宅は、10月から私のホームページと本を読み続けて下さって、私が具体例をお話しすると、頻繁に「ああ、書いてありましたね」という感じでした。
 また、もう一方のお宅は、「何度も何度も繰り返し、本を読んでいます。(絶版になってしまった)もうひとつの本も読んでみたかったです。こういう本は、大体一般的なことしか書いていないのに、田口先生の本は、それがとても具体的に書かれていて、なるほど、というのばかり。みんなに勧めたいです」というようなことを言ってこられました。

 私は、こういう方のために、ホームページも本も書いてきたのだと、とても感激してしまいました。まさに、著者冥利(みょうり)につきるという感じですね。
 私のは、評論家のものと違い、実体験に基づいた、現実に沿ったものですから、いわゆる一般論を並べ立てる教育書とは、かなり違ったものとなっているとは思っていたんですけどね。
 どうしたらいいのか、のヒントが見えてこないような本にしたくないと思っていたので、その意図をわかって下さった方が、連続して、相談をしてくださり、とてもうれしかったです。
 (別に、気負っているつもりもなく、「この本がどうして、ベストセラーにならないんだろう」って思っているんです。いつか、多くの方にわかってもらえると信じていますが、、)

 その上で、ご相談、となったら、一肌脱がなければいけませんよね。
 ということで、、。

 1軒目のお宅は、奈良のお宅でした。
 
 子どもさん本人が「家庭教師?」という感じで、乗り気でなかったので、当初「ご相談」的なメールになったのですね。
 あれこれ電話などでお話した後、お父さん(このお宅は、問い合わせてこられたのが、お父さんでした)が、私とつなぐための、パソコン用の機器を、購入される予定だという話をされていたので、「もし、本人が体験授業の前後で拒否したら、もったいないことになる」と判断して、その前におじゃますることにしました。
 おじゃまして、実際に教えてみれば、わかってもらえるはずだと判断して、、。
 本人がそもそも私の体験授業を受けてくれるかさえわからない感じだったのですが、最終的に受けることに、納得してくれたようです。よかったです。

 私は、奈良県と聞いて、通常体験授業は、パソコンでしていたので、おじゃまするのは、初めてだったのですが、「まあ、琵琶湖の近くのお宅まで、おじゃましたこともあるので、大丈夫だろう」と思い、「滋賀県の琵琶湖のあたりまでも行ったことがあるので、大丈夫だと思います」みたいなことを申し上げて、出かけることになりました。

 でも、あとで地図をよく見たら、奈良って遠いんですね。
 琵琶湖まで、1時間ちょっとで行けたので、奈良のそのお宅も、そのくらいで、行けるだろうと踏んでいたのですが、距離を地図で確認してみると、琵琶湖までの倍以上あるんですね。

 体験授業は、お互いゆっくりと話しあえるということを考えて、だいたい日曜日におじゃましているんです。このときもそうでした。この前の日曜日のことです。
 余裕をもって2時間前に出かけるつもりだったのですが、急きょ、2時間20分前にでかけることに、、。
 100CCとはいえ、バイクでの2時間20分は、なかなかきつかったですね。でも、久しぶりに、いろんなハプニングを楽しませてもらいました。
 まず、奈良にまったく不案内であったことで、あらかじめ、168号線をずっといけば、先方が指定された大学の正門前のちかくにいける、と踏んでいったのですが、で、地図を見ながら、ある程度のところまでは、すんなり行けたのですが、どうも、途中で168号線から外れてしまったようで、それからは、「たぶんこっちのほうだろう」とか「みんな車がこっちにいくから、後をついていこう」とか、そんな感じで、走っていきました。

 で、途中どうしても、わからなくなってきて、ガソリンスタンドの店員さんに、2箇所で聞いて、何とか、目的地に着きました。2つのガソリンスタンドとも、親切に答えていただきました。ありがたかったです。
 厳密にいいますと、待ち合わせ場所の大学に着いたことは知らずに、このあたりかなあ、というあたりで、「○○大学はどこですか?」と、道沿いに立っておられる方にお聞きしたら、たまたまその方が、先方の方で、「田口先生ですか?」と聞き返された、という感じなのですけどね。
 そこは、大学のまん前だったのですね。

 その直後時計を確認したら、ジャスト2時でした。約束した時刻は、午後2時でしたので、ジャストに私は、たどり着いたわけですね。たまたま、場所を尋ねた方が、先方の方だったというのもすごいですが、時間がジャストで、1分の狂いもなかったというのも、すごいですね。
 大学は、大学名を大きな字で書いてあるような建物なりが見当たらず、すぐには、大学とは気づかないような感じだったのですが、われながら、勘がさえていたのか、、。
 何か、妙に感動してしまいました。

 あとで、「どちらのほうから、来ました?」と聞かれたので、「ずうと先の、○○のガソリンスタンドの所を右に曲がってきました」と申し上げたら、「ずいぶんと、かわった方からこられましたね」というようなことを言われてしまいました。途中、予定の道をはずれてしまったのですから、仕方ないですよね。

 でも、結果オーライですね。あとで、じっくり考えるに、大体において、なかなかいい方向に進んでいたということは、確かだったと思います。

 なかなか、緊張感のある楽しい旅でした。こういうのが、かえって思い出に残ったりするんですよね。
(この視点余話、つづく)

 次回は、ページを変えて、、。


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