家庭教師田口の視点(62ページ目)

目が疲れるというような方は、ぜひ、プリントアウトされてから、お読みください。無理をされませんよう)


2012年5月16日 6:22:19
 そういえば、前回取り上げたお宅の子、京都でも、トップレベルの中学であるR中について、模擬テストでA判定になったそうです。
 あのあとのメールで知りました。
 こんなに早い時期にA判定になって、目標を失ってしまって、がんばらなくなってしまったら、というようなことを、お母さんは心配されているようですが、贅沢な心配といえるでしょうね。
 私の経験ですと、目標を失えば、がんばらなくなるかというと、そうでもなく、逆に、目標をもてば、がんばるかというと、そうでもないと、感じています。
 かかわり方次第だと思います。かかわりを上手にされて、勢いを持たせてあげるんですね。勢いのある子は、どんな状況でもがんばります。

 このまえも、ある大学に受かった子が、受かった後も「まだ勉強したい」と言っていたのがありますが、この子も、もともとがんばりやさんではなかったんですよ。むしろ、親御さんからしりをたたかれていた子だったんです。しりをたたかれてもやらなかったという感じの子です。
 目標など持たなくなっても、動く子は動くということがこれからもお分かりいただけるかと、、。何しろ、大学に受かってからも、勉強したいというのですから、、。
 これが、本当の意味での「離陸」なんですね。いつまでも上空を飛んでいたいんですね。
 実は、こういう子、私が教えている子には、多いんですよ。
 私は、「体質」を変えたんだな、って、そういうときに思います

 大学受験などに受かって、それでも、まだ勉強したい、という子がいたりすると、うれしくなりますね。長い人生のことを考えても、こういう体質は、大いにプラスに作用することでしょう。

 最初の子にもどりますが、塾で落ちこぼれかけた子が、あのR中学(京都の方は大体想像つきますでしょ。いずれにしても、立派な中学ですよね)をA判定だなんて、勢いというもののすごさを感じませんか?頭のいい子であるということもいえるのでしょうが、私は完全に「離陸」してしまった子の勢いも強く感じています。むしろ、勢いの中で、勉強面でも、行動面でも頭がよくなったというほうが、適切かもしれません。
 私の今していることは、大半が、わからないというところを、彼の立場になって(これは、結構能力必要ですよ。とくに中学受験では。たとえば、つるかめ算なんて、塾によって、ぜんぜん教え方が違ったりしますからね。で、塾と違う教え方をしても、受け付けない子多いですよ。進学塾に行っている、あるいは、行っていた子をお持ちの方でしたら、私の申していることご理解いただけるかと、、)説明してあげることだけといえるかもしれません(私の本来的な仕事がこれなんですけどね。私の「職人的能力」は、こちらで、むしろ、大いに発揮されるのですけどね)。
 たまに、えらいね、というような言葉を添えながら、、。だって、本当に立派でしょ。

 教えはじめのとき、「塾行きたくない」と本人がいっているということで、お母さんが悩まれて、私のほうに依頼してこられたわけで、ほうっておけば、塾嫌い勉強嫌いになって、失意のうちに塾をやめていたかもしれませんね。

 私の今までの経験ですと、この勢いを持続すれば、彼は、京大レベルの大学にも、受かる可能性が十分にあるように思います。

 私の教えてた子で、最近京大に受かった子がいて、これ、ずいぶん前に掲示板でもとりあげました(そのときは、京大に受かる前でしたが)が、その子、私が教え始めたたとき(小学6年から中学の1年くらいまで)、作文をひらがなばかりで書いて、ほとんど漢字が見られなかったり、もっとひどいのは、文の最後に丸(。)を付けられなかったりしたのですね。
 そういう感じだったせいか、中学受験では、失敗しました(高校受験で、リベンジしましたけどね)。
 そういう子がよく京大に受かったなあ、とか思われますでしょ。
 
 その子、でも、中3のときには、作文の模擬テストみたいなので、塾でトップになっていましたから、、。もちろん、いわゆる主要教科でも、すでに、そのときには、トップレベルになっていましたけどね。

 そういう子が、勢いの中で、京大に受かったりしてしまうんです。

 離陸してしまえば、あるいは、勢いがついてしまえば、私たちの「仕事」は、わからないところ、本人が困っているところを、そのつど解消してあげるだけで十分で、あとは、ただただ「感心」してあげれば、いいんですね。本当にすごいですからね。

 そこにいたるまでが、ご家庭によっては、難しく、その難しさは、これは、一般論ですが、学年があがるにつれて、大きくなってくるといえるかもしれません。で、悩まれて、私に依頼されたりするのですが、私がよく言うのは、「多分そんなに難しい子ではないと思いますよ」だったりします。
 私は、四六時中こんなことばかり考えている人間ですから、、。

 その私でさえ、本当に難しいと思う子もいて、そういう子の例も以前、何度か取り上げてきましたが、私は、そういう子によって、「かかわりの能力」みたいなのを鍛えられたといえるかもしれません。

 このR中A判定になった子ですと、お母さんの心配にもかかわらず、教えてすぐにがんばりだし、それが加速していって、1年たった今ごろには、ここまでになったのですね。
 お母さんのご努力に感謝しています。正直、今は、お母さんのご努力は減ったかもしれませんね。少なくとも、精神的には、ずいぶん楽になったといえるでしょう。

 前のページで、「平均的なお宅」と記しましたが、1年でR中A判定ということは、結果だけから言いますと、平均以上に、うまく行っているほうのお宅ですね。正直、こんなに早くこんなにも成績があがるなんて、予想外でした。

 ちなみに、こちらは、兵庫県の方で、パソコンで遠隔授業をしています。
 私は、業者さんから誘われたとき、パソコンなんかで、勉強を教えられるか?と思っていた人間なのですが、知恵次第なのですね。「○○だから、無理、ではなくて、○○だけど、できるかも」と考えるのが私の主義で、今は、業者さんを通さずに(つまり、通信手数料を払わずに)、教えるノウハウを身につけてしまいました。

 通信手数料のご負担がないというのも、さることながら、自分でじかにかかわれるほうが、何かとやりやすいことが多いかなと思ってのことなのですが、正解でしたね。

 中には、パソコンについてとても詳しいご両親や子どもたちがいて、いろいろと教えていただきつつ、、。その節は、ありがとうございます!
 この、「無鉄砲など素人」も、皆さんに支えられてきたのですね。こういうことを思うたびに、つくづく感じます。



2012年5月23日 8:52:12
 私が、このホームページを立ち上げたとき、「プロ家庭教師」というのは、それほど世の中で認知されているとは言いがたく、私という「プロ家庭教師」がいるということを知ってもらおうというのが、ホームページを立ち上げる理由のひとつだったのですが、で、それは、ずいぶん改善されてきて、喜ばしいことだと思ってきました。ところが、予想もつかないことが起こりました。
 おかげさまで、プロ家庭教師もずいぶん認知されてきているような印象を持っているのですが、今は、逆に、「プロ家庭教師」がバブルのように、乱造されている、という印象がぬぐえません。

 「東北の母」さんの息子さんが、私の前に、教えてもらった「プロ家庭教師」掲示板からご参考になりそうなものを抜き出しました(10)ご参考に。東北の母さんは、そのご性格もあり、また、掲示板なので、遠慮気味に書かれていますが、実際は、もっとひどいです)は、私などから見ると、明らかに能力も不足していますし、その教え方、かかわり方のまずさを棚に挙げて、ご家庭や本人の悪口をさんざんいうにいたっては、正直、私は同業者と思ってほしくない、という印象さえ持ってしまいました。
 そういう「プロ家庭教師」に接した方が、私も、同じように見かねないのが、気になりました。

 この子が、20点〜30点くらいのところから、一気に80点くらいをとった科目があったということを申したら、信じていただけますでしょうか?
 「きちんとしない」「親の子育てに問題がある」など、さんざんなことを、ご家族は、その方からいわれていました。私が教えて成績がはね上がったのを知ったら、どういう反応を示されたでしょうか?
 掲示板からご参考になりそうなものを抜き出しました(10)には、彼が志望校に合格したということも書かれていますよね。彼は、朝5時に起きてくれて、私の授業を受けてくれ、とてもがんばってくれたのですよ。その「プロ家庭教師」の方は、そういう事実をどう受け止められるのでしょうか?

 で、こういうケースは少なくないのです。
 質の低い家庭教師は、「スケジュールがいい加減」、「言っていることが普通じゃない」など、少しお雇いになれば、わかるのですが、ご家庭で、最初に判断されるのは、難しいですかね。

 よりよい家庭教師へのアプローチあたりをお読みになって、初めて、お願いするときには、ある程度、家庭教師の方のものの考えをチェックをされるといいかもしれません。

 最近、質の低い「プロ家庭教師」を見聞きすることが多くなったのは、おそらく、この「だれも彼もプロ家庭教師を名乗る」風潮と関係があるのではないかと思います。
 ほかには、大学院に通っているだけで、「普通の大学生とはちがう」ということで、「プロ家庭教師」を名乗っておられた方がいましたが、それも、業者が「そうしておきましょう」ということでそうなったらしいので、「プロ家庭教師」もずいぶん範囲が広がってしまったものだと、思いました。

 で、皆さんが、おちいりがちな「不幸」を列挙しておきますね。家庭教師だけでなく、個別指導塾や補習塾や進学塾や予備校をでも、選び方によっては、「不幸」におちいりがちなので、これら、すべてに関して、私なりに感じている注意点を列挙してみますね。
 正直、業者の方が、信用できない場合も多いというのが実態です。「話が違う」「かえって、間に立っていただかない方がよかった」という思いを、私も何度か経験しています。
 そういう場合、ご自身で、塾や家庭教師を判別しなければ、なりませんし、あとで後悔されないように、、。

1、個別指導塾
 家庭教師に関しては、上で、少し触れておいたので、ここでは、まず個別指導塾からとりあげます。
 個別指導塾は、家庭教師と塾の中間に位置しているものと思われます。私が教えているお宅でも、個別指導塾から、私に、というお宅は最近多いです。
 で、多くが学生が教えているということもあり、私が知るかぎりですが、当たりはずれが激しいです。いい塾、いい先生もおられると思いますが、お気の毒に思うようなご家庭も、結構あります。

 塾は、個々の教師に、ある程度は授業の仕方などについて、指導できますが、個々人の資質というものがあり、教え方がうまくない、そもそも教える内容を理解していないと思われるような教師に出会ったりします。

 個別指導は、最近増えてきた塾の形式で、こちらも乱造気味ですね。だからですかね。
 で、掲示板からご参考になりそうなものを抜き出しました(9)の「宮」さんのコメントみたいなのが、結構あります。伸びないだけでなく、やる気をなくさせられる、というパターンですね。
 「宮」さんはたまたま掲示板に書き込みに来てくれたので、載せているだけで、もちろん、ほかにも似たようなケースがあります。
 「宮」さん、今、薬剤師さんとして、がんばっています。いい子ですよ。
 息子さん2人を教えたあるお宅のお母さんのご紹介(一人は、国立大、もう一人は、関同立に受かって同志社大に行きました。そのせいですかね。ありがたいです!)でした。最初におじゃましたとき、「やる気を出させてください」とお母さんから、お願いされたというのは、いかに彼女がやる気をなくしていたかがわかる証拠になりますね。
 ですから、個別指導を受けて、本人がやる気を出していないように、あるいは、やる気をなくしてきているように思われたら、質の低い教え方、かかわり方をされていると思ってみた方がいいかもしれません。


2012年9月3日 23:08:33
 すいません。しばらく放置したままで、、。
 最近体験授業が重なって、忙しくなってきたものですから、、。
 スケジュールをご覧になった方から、「ずいぶんお忙しいのですね」というようなコメントをいただくことがあるのですが、「まだまだこれからもっと忙しくなるかもしれません」と申しあげたら、驚かれたりします。例年、私は、これから、という感じなんですけどね。
 今年は、大学受験以外の受験も教えていて、そのために、最近までが、例年より忙しくなり、その子たちが終わりつつあり、余裕ができてきたので、また書き出していきますね。
 
 嫌いな仕事ではないので、多少忙しいのは、気になりませんけどね。むしろ、この仕事をしていけていることに感謝をしています。ありがとうございます!
 本来の仕事以外は、手を抜いているのは、体のことを気遣ってのことで、こうやって、私はと〜ても元気なのですが、少しでも元気のない状態で、授業をするということがないように、ということから、ほかのことには「手を抜く」わけです。よろしくご理解ください。
 
 前回に続き、「2、予備校や塾」の話を書き出していこうかと思っていたのですが、その前に、私が言う「優しい言葉」と「厳しい環境」について、もしかしたら、誤解されかねないかなあ、と思われるところがあるので、記していきますね。
 そのときそのときに、これ、と思ったことに優先順位をつけて、書いてしまうこと、お許しください。


 よく世間では、「ほめる」ということが大事と言われていますが、で、私自身、それがとても大事だという認識は持っているのですが、私の経験上、どうしても、ほめるだけでは、変わらない子がいるんですね。私は、仕事上、評論家のように、わかったようなことを言うだけでは、すまされない立場にあり、で、ただほめればいい、ということを言うこともできないのです。
 で、私が、もともとは感覚的に、経験的に子どもたちとかかわってきて、結果を出しているその方法を「なぜ結果が出るのか」と分析していったところ、「環境」にぶち当たったのですね。
 やはり、言葉だけでは、つまり、上手にほめる(これはこれで難しいこともありますが,、、。「ほめ方」については、ほかのページをご覧ください)だけでは、だめなんです。いや、それで変わってくれる子もいます。
 「教える」ということを含めた私のかかわり方だけで、8割から9割は変わります。私も、この専門家ですし、スキルもずいぶん上がってきているのです。でも、だめな子もいるんですね。だいたいほかの家庭教師なり塾なりで、お手上げになって、私の方にという子達ですが、、。そういう場合は、「環境」という視点からも、ご両親のご協力をお願いしたりするんです。
 で、私がかかわるだけで、変わるような子でも、ご家庭で、「環境」という視点から、子育てを考えることは、とても有益なことではないか、と思ったりするので、ご参考までに、「環境」について、述べさせていただきますね。

 やはり「環境」(繰り返すようですが、立派な机や部屋をあてがう、という類のものではありません。それとは、正反対に近い概念です)大事ですね。

 で、誤解を生みかねないために、申しておきたいのですが、「厳しい環境」とは、周りの人間が「人工的に」厳しくするということを、必ずしも意味しているわけではないということです。
 たとえば、どこかの有名な体験スクールに通わせるとか、親が強引に何かルールみたいなものを押付けるとかいう類のものというよりも、ごく日常のあり方みたいなものからくる「環境」なのです。
 私独特の言い方ですと、「介護されない環境」というほうがいいでしょうか?でも、これは、私独特の表現ですから、余計誤解を生みますね。

 「介護」に関しては、このホームページのいろんなところでとりあげていますので、そちらもご覧いただければ、と思うのですが、ここでも、少し具体例をあげましょうか。
 たとえば、「介護」のひとつの例としては、こんなのがあります。

 最近、妻が娘の求めに応じて、臨時の「古本市」へ、車で出かけたのですね。私以外の3人で、、。
 で、私は「自転車でいけるところは、自転車で行く方がいいよ。エコ的にも、教育的にも、、」みたいな話をしたのです。
 なぜって、車で出かけて、古本を買って、車に乗せて帰ってくるというのは、私には、子どもを「お客さん」のようにしてしまっているように見えるからです。
 結果として、買ってきた古本は、とても多かったそうで、重い古本を自転車に手分けして載せて帰ってくるというのは、親から見たら、しんどいことにみえるかもしれませんが、子どもにとっては、むしろ、お客さんのように、車に座ったまま、古本とともに家につれてかえってもらうよりも、ずっとエキサイティングで、工夫や知恵を使うことになるように思うのですね。
 そういうふうにエキサイティングに思えないような子がいるとしたら、どこかに問題があるかも、と思うといいかもしれません。
 
 こういうのを早目に察知できれば、今後どうしていったら、いいかの指針みたいなものもわかってきますよね。

 子どもは、本来は、お客さんのように、じいっとして、誰かが自分のことをしてくれるのを待つよりも、自分でどんどん体を動かしてやっていくことを好む性質があると思われるものですから、、。

 妻は、「いっぱい買ったから、自転車でもってかえるのは、大変で、だから、車でよかった」みたいなことを言っていましたが、そういう大変そうなときにこそ、人は、それを乗り切る知恵を使うチャンスだと思うのですね。
 こういうことの積み重ねが、教育だと思うのです。子どもは、必ずしも楽を望んではいないのですね。楽を望んでいるとしたら、それは、そういうふうに、育ててしまった結果で、もともと子どもがそうであったとは、どうみても思えないのです。

 親からみたら、無理、不可能と思われることに、平気で挑戦していく、というのが、子どもの特性で、そういう「あきらめの悪さ」が子どもを育てていくといえるでしょう。

 子どもって、与えられた環境をそのまま受け入れて、それに順応しようとしますから、厳しい環境で育てば、忍耐力や相応の知恵が身につくでしょうし、楽な環境で育てば、のんびりした、ぼーっとした、知恵を働かせない子が、育つでしょう。
 で、その差は、私たちの普段の「子どもをお客さんのようにしてしまわない、『介護』をしてしまわない」というちょっとした心がけの積み重ねの差からくると思うのですね。

 私は、息子とよく自転車で買い物に行くのですが、たまに自転車に乗せられないかも、というような荷物ができることがあるのです。で、それをどうしようか?と息子に相談して、息子が「こうしよう」みたいな話をして、それで、うまくいったり、失敗したりして、私が「こうするとどうかな」といって、何とかなったりするのを好むんですね。いつも、何とかなります。
 で、ときに息子は、自分の知恵の使い方に、少し誇らしげだったりします。
 
 車に揺られて、ボーっとして帰ってくるよりも、はるかに、賢くたくましくなるような気がしています。

 なによりも、子どものエネルギーが違うような気がします。

 で、知恵を使って、乗り切ろうとした、あるいは、乗り切った、あるいは、知恵を出した息子の頼もしさをほめてあげたり、感謝したり、感心したりしてあげるんですね。
 
 こうして育つときに、厳しい言葉は、一つもいりません

 荷物が多かったりして、難しそうなときほど、自転車で持ち帰るときに、工夫や忍耐力を必要とし、子どもの、知的にも精神的にも強い心が育てられるような気がするのですね。
 「この距離を、車で、行って帰ってくるなんて、せっかくのチャンスをもったいない」と私なんかは、思うんです。
 妻は、子どもをできるだけ楽に、という方向に無意識に動いてしまうのですね。でも、そういう楽な状況になれて、多少の日々の困難を経験することがなければ、やはり子どもは、そういう環境にならされて、いざというときにがんばれない子になってしまうような気がするのですが、、。
 そうして、あるとき、「育っていない」わが子に対して、「厳しい言葉」が飛ぶのですね。
 私の妻は、とても穏やかな人なんですけど、ヒステリックな怒り方をしているのに出会ったとき、びっくりしたことがあります。今は、怒ることは、まずないですけどね。

 私の申しあげる「環境」とは、「日常の、『介護』しない環境」なのですね。大体イメージできましたでしょうか?ほかのページとあわせて、ご理解いただければ、と思います。

 


2012年9月11日 6:56:42
 あ、妻のために、弁護しておきますが、妻は、今は子育て、上手ですよ。9割5分がた、うまくやってくれています。私のかかわりをずっと見てきている人ですからね。
 上の例は、私が最近感じた、妻のちょっとした「判断ミス」くらいなもので、このくらいはたいした問題ではないのですね。多少こんなことがあっても、子供がきちんと育たないなんてことはありません。
 でも、こういうのが継続されていくうちに、のちのち子育てに大変な差がでてしまうのですね。

 子育てで、あるいは、教育で、目標として、考えることといえば、ふたつですね。
 多少のいやなこと、困難なことには、へこたれない「忍耐力、知恵のある子」に育てること。
 もうひとつは、勉強が好きになることですね。
 このふたつが、しっかりとできていれば、最終的に、どういう経路を経るにしろ、いい大学なり行くことができるでしょう。あるいは、高い能力のある社会人になれるでしょう。

 小さいころから、言葉遣いがどうの、挨拶がどうのというような、ちまちましたことに、過敏になりすぎないことでしょう。ほかの子に比べて、いちじるしくおかしくなければ、、。
 こういうのに、干渉しすぎると、「子どもにしては、変な言葉遣い」の子になったりして、場合によっては、いじめの対象にもなりかねません。というか、細かいところに、親の指示が行き過ぎると、いじめられる子になってしまうのではないか、というのは私が、いじめられている子を見てきて、ずっと感じてきていることなのです。これについては、後で詳述しますね。

 丸くなく、ごつごつした「原石」が子どもなのです。それを、最初から一気に丸くしようとすると、子どもは、すくすくと育たなかったりします。ゆがみが生じたりします。
 あなたがそうであったように、挨拶などは、年相応に身についてくるものです。きちんと思考できる子に育ててあげれば、、。
 ポイント以外は、気にかけすぎないことが、大事かと、、。

 もちろん、私に、親御さんが困り果て、「うちの子の言葉遣い何とかしてください」という要請があれば、ほとんどの子をすぐに、変えていく自信はありますけどね。むしろ、それぐらい簡単なことです。しかも子どもさんの性格をゆがませることもなく、、。でも、ご家庭が、取り組むに当たって、それほど気にされることはないという気もしているということです。

 さて、たとえば、勉強って、どうしても学校などから強制されるされる側面があって、たまに、あるいは、しょっちゅう、しんどい、つらいこともあったりしますよね。でも、それにもめげず、じっとがんばる子(表面的に「がんばっている」子もいますが、そういう子は、上手にがんばったふりをする子なので、どうしても、あとあと、成績の悪さなどに、現れてしまいます。こういう子をがんばる子とは、もちろんいいません)に育てる必要はありますよね。
 これで、子育ての半分はできたということになるのですが、それだけでは、不十分なのですね。

 勉強を楽しいと思える子に育ててあげる必要があります。
 がんばる子は、じっとがんばるのですが、やはり、勉強がたのしくなければ、定着に限界があります。
 がんばれる子が、そのがんばれる状態を楽しい、勉強が楽しいと思えないと、やはり、頭はよくならないような気がします。

 で、このがんばる子勉強を楽しいと思える子に育てるために、「(介護しない)環境」と「(ポイントをついた)言葉」が必要なのですね。
 
 うちの娘は、数学が好きです。難しい問題ほど好きだといいます。ほうっておいても、勝手に勉強する子なので、そもそも勉強全般に対する抵抗をあまり持たない子ですが、とくに数学が好きだといいます。
 数学の難しい問題が好きだなんて、と思われる方もおられるでしょうが、それは、私が、そうなるように意識して、教えてきたというのもあるんです。

 で、娘は、「数学は暗記だ。公式を覚えておけ。それに当てはめろ」「こういう解き方だけ認める。それ以外はだめ」というような「窮屈な教え方」をする先生には、抵抗を示し、「そんなこというの、おかしい。この先生はやりにくい」などと言います。
 「あたしは、あの先生より、教え方じょうずだよ」とかも、言ったりします。

 娘に「教えて」と言ってくる子多いようです。
 娘は、自分で教えられないことがあると、私に聞いてきます。で、その友達に、それを教えてあげて、「よくわかる」と感謝されること、多いです。

 私は、教えることの専門家なので、当たり前なのですけどね。学校の授業では、あるいは、家でのご両親との、あるいは、一人での勉強では、集中できない子が、私との勉強では、集中するというのは、よくあります。
 というか、大半が私との授業では、むちゃくちゃ集中すると言っても、お母さんがたから、反対の声を上げられることはないと思います。(反対の声を上げられる方が多ければ、私のところの掲示板は、もうとっくに炎上していますね。公平性のため、私は、私への苦情も決して、削除しないようにしています。私が格別そういう書き込みに強いということではありません。むしろ、臆病な方です。でも、それよりも、人様の書き込みを、自分への批判だからということで、削除しようというのに、抵抗を感じるんです)

 「勉強なんか大嫌い」と言っていた子が、私との勉強は「楽しい」と言ってきたり、もよく経験します。

 我田引水みたいですが、「田口先生に、もっと早く教えてもらったら、ぜんぜん違った子になっていたかもしれない」みたいなことは、とてもよく言われるのですよ。つい2,3日前にも、あるお母さんが、書いてここられました。
 私も、確かにもっと早く教えていれば、とよく思ったりしますけど、私のできることは、現状で、最善をつくすだけと思って、いけるところまで、自分の能力をめいっぱい働かせることだと思っています。そういう子でも、相応の結果を出せなければ、と考えています。
 私の「魔法」の原点は、教えることにあるのですね。

 あ、話を戻しますね。
 娘は、解説や公式などを見なくても、ある程度の感覚で、問題を解いてしまう「たくましさ」をもっていて、解いてみて、あとで、公式を確認したり、解説の解き方を理解したり、みたいなことを、平気でします。

 ですから、ちょっと複雑な問題に強くなります。

 少し応用をきかした問題が苦手な子というのは、そういう難しい問題を粘りづよく、丁寧に考えるということを楽しめない子達に多いのでしょうね。

 私が教えている子などでも、「そんな解き方でとけるの?」というような解き方をして、いけるところまでいって、何とか解きおおせたり、解ききれなかったりする子がいて、私は、そういう子は、ほめてあげています。こういう子は理数系は強くなるようです。逆に、こういうことをむだだと思う子は、理数系に、学年が進むほど、弱くなるでしょう。
 機械的に、公式を覚えて、それに当てはめて、ということを数学と理解するような子は、理数系に強くなるということはないのではないか、という気がしています。

 問題を解く量でなく、問題を解けるようにした量、さらに言えば、その数々の問題をとくときの思考の量に比例して、勉強はできるようになるのですね。

 問題数を追い求めたりするよりも、しっかり考えられる子に育てるべきでしょう。
 親御さんなど、周りの人間が問題数という「数字」を追いかけると、子どもは、勉強に対する興味をなくしたり、集中を切らしやすくなったり、します。バロメーターは、集中力であり、「数字」ではありません。

 このページの一番上でとりあげている子ですが、私が教え始めたころ、塾の宿題が全部できなくて、お母さんが私に、どうしましょうと相談された、というのは、取り上げられているかと思います(前のページ(61ページ目)で)が、これも、同じ原理が働いているのですね。全部やらせようとがんばるよりも、多少やりのこしがあっても、形だけやったというのよりも、やったところをきちんと解けるようにした、というほうが、結果がいいのですね。

 前のページ(61ページ目)でのそのお母さんへのコメント「宿題がこなせていなくて、お母さんが困っておられたときもありましたね。私は、「塾に、彼が一生懸命がんばっている様子をお伝えになり、塾に、宿題がやりきれないことがあっても、いいですか?とお聞きになっては?」というようなことを、申しあげましたね。お母さんが、そのように行動なさったら、塾のほうでも、「成績があがっているので、、」と言って、了解して下さりましたね。本人が同じことを訴えても、塾では、本当にそうなのか、と思ってしまうところがありますが、親御さんが言われると、塾にも、説得力があるのですね。今は、その彼も、その塾のスピードに適応できるようになってきたということですね。確かに、頭がよくなってきていますね。授業中の集中もいつもすばらしいです。最初の頃のように、声が小さくて、聞き取れない、ということもなくなりましたし、今は申し分ないです。そういっていたと、、」、ご参考になりましたら、、。

 この子がR中というきわめてレベルの高い中学校にA判定というのが、この判断の正しさを証明しているでしょう。私は、こういうことを経験しているの、彼だけではないんですよ。似たような経験は、いっぱいしています。

(次回は、ページを変えて)





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いじめられないために。いじめをなくすために。知識のしずく「その1」

学校からいじめをなくすには。知識のしずく「その2」

変質者によって、子どもが殺されないために。知識のしずく「その3」

兄弟姉妹げんかをなくす方法。知識のしずく「その4」



「勉強しろと言わないように」ということに関して。知識のしずく「その5}

「選挙制度、政治制度の改革」に関して。知識のしずく「その6」


政治への向き合い方について。知識のしずく「その7}




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