家庭教師田口の視点(53ページ目)

目が疲れるというような方は、ぜひ、プリントアウトされてから、お読みください。無理をされませんよう)


2011年6月15日 11:52:07
 ところで、前回の「メモ」の話は、メモの話では、あるのですが、単にメモの話ではないということにお気づきの方もおられるでしょう。
 「メモ」を通じた、田口イズムのご紹介でもあるのです。つまり、命令的なことを言わずに、子どもたちに、自然と行動を促すというコツを、具体的にお示ししているわけでもあります。

 そういえば、私の家は、「メモ」がある代わりに、携帯がないですね。私も持っていませんし、妻も持っていません。
 なにか、原始人みたいに見ないでくださいね。必要であれば、買おうと思っていたのですが、今のところ、どうしても、というほどの必要性を感じたことがなかったものですから、、。そのまま、ずるずると、、。
 ですから、皆さんのお宅とは、少し違うところもあるかもしれません。

 前のページの「メモ」のお話は、私の工夫のひとつとして、認識していただければ、、。携帯も、もしかしたら、使い方によっては、いい効果を生み出すかもしれませんし、、。
 ただ、多くの便利なもの、楽しいものには、落とし穴があることがあり、携帯にも、それがいえる気もしてます。とくに、子育てにおいては、、。
 で、携帯に関しては、よく相談も受けます。

 ということで、最近、「携帯にのめりこんでしまった子どもさん」についてのタイムリーなご質問があったので、それにそって、携帯とのかかわりのあり方を見直してみましょう。
 と言っても、まだ書いていません。すいません。(おそらく、55ページ目以降になるかと、、)
 その方には、メールでお答えさせていただいたのですが、、。先に、原稿の仕上がったものを、以下載せさせていただきますね。では、。


 皆さん、最初から無理されないことですよ。
 すぐに、いい方向にいくというお宅もありますが、一筋縄ではいかない子がいるのも事実です。
 そういう時は、やれるところから、じっくりと、、。あまりすぐに、子どもさんへのかかわりを切り替えられない、という方も想定して、私は書いています。

 私自身は、この専門家ですから、いとも簡単にやってのけて見えることがあるかと思いますが、私だって、この仕事をしていなかったら、子どもたちへの対応で、試行錯誤をくりかえしていたかもしれません。

 私は、このようなことを四六時中考えて、行動している人間です。

 以前、ある家庭教師の方から、
自分は、ご家庭や子どもさん自身がきちんとしなかったりすると、やめさせていただくことがありますが、田口先生はどうですか?
というようなご質問を、メールでいただいたことがありますが、私は、めったにやめるということを言わない方かと思います。で、その旨、返答させていただいた記憶があります。
 それは、ときにじっくりかかわらなければならない子もいるということを、経験上、痛感してきているからです。時に大変そうな子も、知恵を使うことによって、工夫次第で、十分変わりうるものだということを、、。

 すぐに変わる子のほうが多いくらいですが、そうでもないという子もいて、そういう場合は、継続的に、少しずつなれていく感じ、なれさせていく感じ、というのが、教育や子育ての基本でしょう。
 で、あるときから、子どもたちは、急に変わったりします。ですから、それまで自分なりにやれる範囲で最善をつくすというのが、一番結果のいいやり方では、と思われます。
 打つべき手を打って、じっと見守るという感じでしょうか?

 子どもが言うことをきかないということを聞きますが、かかわりによっては、これまた、大きく変わるということもあります。これは、私が日々実感していることです。
 
 ということで、今回は、ずうっと前から、ホームページに、メールの内容を載せることに関して、同意していただいて、でも、載せずじまいでいたお宅をご紹介いたします。ずいぶん、遅れてすいませんでした。
 実は、この方、掲示板でおなじみの「ごうやん」さんです。お母さんご自身は謙遜されて、ご自身を「きちんとしていない」などと書いてこられたことがありますが、とてもきちんとしておられる方です。私のアドバイスにも、きわめてまじめに向き合ってくださっていると感じています。いつもありがとうございます!
 
 息子さん、最初のころは、とっても大変なところもあって、お母さん(「ごうやん」さん)も嘆いておられたようなところもありましたが、今は、ずいぶんきちんとしだしています。彼の弁護をするわけではないですが、決して、彼が悪いわけでもなく、一貫して、ご両親に説明させていただいているのですが、彼が単に、どうしたら、きちんとできるのかを知らなくて、そのことになれていなかっただけ、ということだったのだと思います。
 たとえば、宿題を飛ばしてやってしまうとか、授業が、彼の「授業とは関係ない話や質問」でうまってしまうとか、宿題を正確にメモできないとか、ホワイトボードに、こちらが見えないことを逆手にとって、答えを丸写ししてしまうとか、これは、確かに大変な状況ですよね。どれをとっても、あらら、という感じです。
 上でご紹介した、家庭教師の方でしたら、途中で挫折していたかもしれませんね。
 (つづく)


2011年6月23日 12:13:46
 そういえば、この前、問い合わせがあって、滋賀県に行ってきたんです。
 片道1時間とちょっとかけて、、。
 ご両親も娘さん本人もとても感じのいい方たちでした。下に書いてあるように、娘さんは、「人見知り(事前のお母さんのメールでのコメント)」とは思えないほどの、感じよさでした。お母さんも、とても明るい方でした。

 体験授業をさせていただきました。
 実際は、本人の中間テストの結果(問題と答案)を事前に送っていただき、チェックさせていただき、「記号で答えなさい」とか書いてあるのに、記号で答えなかったために、バツになったところとか、すべて分析させていただき、その予防法を一つ一つ教えてあげた、というのが、体験授業の大半になってしまいましたが、、。
 多くのミスが、本人の集中力のなさ、というよりも、予防策を講じていなかった、というだけだったりするんですよね。
 気合い、とか、集中力とかで、ミスを防ぐというのには、限界がある場合も多いです。ですから、「がんばれ」「なにやってんの?」という抽象的な励ましは、単にプレッシャーをかけるだけの意味しかもたなかったりします。
 その子のその具体的な間違い方を分析して、具体的なミス防止に取り組むべきでしょう。

 人見知りする子だと聞いていたのですが、ぜんぜんそんなことを感じさせないほど、最初から、普通に話ができました。明るい子でした。その明るさに、お母さん多少驚かれたみたいですが、いまだにどこがどうしてなのか、わからないですが、私自身こういう経験は、結構あり、人見知りの子にも、私は好かれるようです。
 犬好きな人で、犬からほえられないという人がいますが、それと同じようなものかもしれませんね。

 7月から、パソコンでの授業をさせていただくことになりました。今後とも、よろしくお願いいたします!

 行き帰り、琵琶湖の美しい景色を久しぶりに見させていただき、道に迷いそうになるたびに、見知らぬ人に聞いたりして、「一期一会(いちごいちえ)」も楽しめました。皆さん、とても親切でした。
 帰る途中、滋賀県から京都に入ったばかりのあたりで、ウィンカーも出さずに、急にかぶさるように車線変更してきたダンプカーを、よけきれず、ミラーがダンプにぶつかり、大きな音をたてて、ミラーが一時的に曲がってしまったという「事件」があり、なぜかミラーは壊れていなかったのですが、ひさしぶりに、こわ〜い「一期一会」でした。ほんと、怖かった。
 次回から、そういうこともあることも想定して、気をつけねば、、。皆様にご迷惑をおかけしないためにも、、。反省です!

 さて、前回のつづきです。
 「ごうやん」さんのところのお話ですね。
 前回の、私の文章を読まれて、「ごうやん」さんは、
「さじを投げられなくて、よかった(笑)」
というようなメールをくださいました。
 私は、
「このくらいで、さじを投げたりしませんよ」
というような、返答を差し上げました。彼は、もともと頭の悪い子ではないですから、行動が変われば、学力も向上することでしょう。

 私は、体験授業ではじめて、ご両親とお会いしたころ、「多分大丈夫だと思います」というようなことを申しあげたかと思いますが、それでも、彼は、私が教えた子の中では、比較的変化の遅いほうの子であったように思います。
 今、1年くらいたったあたりですが、ずいぶん成長したのを感じています。上の問題のほとんどを、ご両親のご努力のもとで、克服しつつあります。

 ご両親と、体験授業のため、はじめてお会いしたとき(京都市内でしたので、体験授業だけは、おじゃまして、させていただいたのです)、ご両親が「この子は、うそをつくんです」と不満を漏らしておられたのが、もっとも印象的でした。
 私のこれに対する返答は「問題ないと思います。気にされることはないと思いますよ」というようなことであったかと思います。
 彼は、1年間の付き合いで感じたのですが、もともとうそをつく子ではないですし、かりにうそをついたとしたら、そういう状況に追い込まれたということなのでは、と、繰り返し感じさせられました。
 どういうことかと言いますと、彼がたとえば、宿題をきちんとメモして、読み上げることができないとしたら、そのコツを彼の視点から、彼がきちんとやれるように、伝えてなかったことに原因があると思われます。で、そのきちんとできるという状況にもっていかないうちに、「だめじゃない!」みたいな感じで、詰め寄ると、彼は、結局うそをつくしかなくなるという感じではなかったかと、想像されるのです。
 ですから、今彼は、とても正確に、すばやくメモし、読み上げてくれますが、それは、彼がどうしたら、それがうまくできるかを会得(えとく)したからであり、また、パソコンのスペックの話や映画の話とか、2時間のうちに、数えてみたら、23回も、「勉強と関係ない話」を持ち出して、長々と話をしてしまうというのも、彼に、そうならないように、働きかけ、少しずつでも、きちんとしていっている彼を励ますことによって、変わりうるものだと思っていますし、実際、彼は、変わってきています。今、彼は、授業中、そういう話をするのは、せいぜい1,2回で、しかも、意識して短くしてくれているようです。
 ところで、私が「23回も勉強以外の話をしているよ」という話をしたら、当の本人が驚いていました.。自覚がなかったのですね。一見、わざと授業をうけたくなくて、こんなことをしているようにも見えますが、見えているものと、実際の彼の心のうちは違うのです。このあたりを、冷静にとらえないと、とんでもないことにもなりかねません。子どもとのかかわりの中で、即断はとても危険です。
 彼は、そういう誤解を他人に与えかねない子なので、塾をすぐやめた、というのも、そのあたりが原因かもしれません。教育にたずさわる人間にとっては、手ごわいほうの子であるかもしれません。
 この子の場合、かかわり方が難しいことは確かです。難しい子を、即断して、こちらのペースで強引に持っていこうとすると、危険です。

 で、こう書くと私が、彼にきちんと接してこなかったなどと、ご両親を責めているように響くかもしれませんが、私は、ご両親を責めるつもりも全くないんですよ。ご両親も、きわめて「個性的な」子どもさんへの対し方に慣れていなかった、ということもあるかと思います。私だって、この仕事についていなかったら、途方にくれていたかもしれません。

 本人が、どうしたらいいかわからなかった(一見、親の言うことをきかず、むちゃくちゃしているように見えるのですが、必ずしも、そうではなかったりします)というのと同じように、ご両親も、接し方をどうしたらいいかわからなかったといえるのではないかと思うんですね。

 ということで、それを踏まえていただいたうえで、下のメールをどうぞ、、。 

こんにちは、いつも有難うございます。
 
 今回、いつもより早く宿題のFAXを送ったのは、私の都合です(田口注:私の「ファクス(での宿題)早めに送ってくれてありがとう」という連絡に対するご返答です)。
 
 先週から「水曜日期限の宿題は月曜日にチェックさせてね」と告げていたのですが、
なかなか重い腰が上がらず、昨日も私が帰宅したときには、まだ宿題に取り組んでいました。
 今回の数学は一回で全て正解でした。まだ、少し途中式を飛ばしていますが、思考の順序が判らないほどではなかったので、「まだ途中式が飛んでるねぇ」という程度にしましたが、良かったでしょうか?
 
「A(本人の名)、数学は完璧やったわ(少しリップサービス)」と言うと、ガッツポーズをしていました。(このような様子は今まで殆ど見たことがありません)
 
数学の最後のa=√2+1のとき…なんて去年まで絶対解こうとしなかった問題です。(取り組む前にあきらめてしまっていました)私が「すごいねぇ」と言うと
「ややこしかったし、ゆっくり考えてやった」と言っていました。問題集の解答のページには最終形の答しか記載されていないので、考え方は学校か先生に教えて頂いたのでしょうが、解き方を覚えているなんて成長したものですね。(覚えていなかったとしても、それを調べただけでも進歩しています)

 英語は、前回間違えていた箇所、英文法とやってありましたが、私も辞書を引き引き、取り組みました。品詞分解等、きちんと見てあげられてないと思いますので、先生フォローをお願いしたいと思います。すみません。
またご連絡いたします。


 彼の名誉のために、申しますと、このメールのあと、彼は、さらに自分でがんばるようになってきています。お母さんが帰ってきたら、彼が必死に勉強していた、という場面に、よく出くわすような感じになりつつあるようです。立派ですね。
 そのようなメールをお母さんから、つまり、「ごうやん」さんからいただいています。彼は、どんどん変わってきているんですね。

 まだ、彼は、慣れていないところもありますが、宿題をメモし読み上げる正確さ、スピードは、今は、ものすごいものがあります。最初のころは、何度も繰り返し言わなくてはならなかったのですが、、。それでも、次のときになったら、宿題おかしなところをやっていたりして、、。
 今、「進化」の途上という感じですが、いずれ、もっともっときちんとしてくれることでしょう。
 ネットからも、彼に、感謝の言葉を言いたいです。ありがとう!と、、。

 親から見て、ええ?と思われるような子でも、きちんとどうすべきか伝えていったら、自分から進んで変わろうとしてくれる、ということを、彼についても、十分感じています。どうかかわるかが難しい子はいますけどね。綱渡りのような、細い線をたどるような、かかわりを必要とする子はいますけど、でも、どんな子も変わりうるという印象を私は持っています。

 おそらくほとんどどんな子に関しても、かかわり方次第で、変わると信じています。彼のように、時間のかかる子もいますが、、。
 少なくとも、私は、こういう部分の能力も、きわまるところまで、きわめたいと思っています。

 上でとりあげた家庭教師の方にも、知恵と工夫で、上手にかかわられることをお勧めします。

 (次回は、ページを変えて)



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