家庭教師田口の視点(19ページ目)

2006年5月6日 23:04:12
 先日、まだ教えたばかりのお宅から、メールが来ました。実は、そのお宅、1回、体験(無料です。後であちらはお支払いになりたいとおっしゃいましたが、遠慮させていただきました。「アナログ家族」というお宅の、そのお母さんが私とつなぐために、とても、奮闘されていたことを思うと、いただくわけにはいきません。つながるかのテストもかねているのですから、、)で、2回目は、本格的に教えさせていただいたのですが、その2,3日後かに、プロバイダさんのミスで、パソコンがつながらなくなってしまいました。1週間授業を飛ばすことになったのですが、そのとき、宿題をしている最中「田口先生に教えてもらいたいなあ」と本人がぼそっと言った、とのメールをいただきました。途中で、塾をやめた子です。家庭教師というのにも、抵抗があったときいていたものですから、「私は、普通の家庭教師とちょっとばかりちがうよ」と思いつつ、心配していたのですが、「教えてもらいたいなあ」には、そういう子だけに、とてもうれしかったです。
 体験授業ですが、方程式を教えようとしたら、方程式では、「まったくとけない」(もうとっくに習ったところなのに、、??)と言い出して、小学生が学校で表で解く、そのやり方で解こうとしたので、とりあえず、本人のしたいようにさせてみたら(私は、最初から、私のいいと思う方法を押し付けることは好みません。本人が、これで、というものがあったら、その子が、まじめにそう思っているのでしたら、とりあえず、やらせてみる、ということをさせることが多いです。最初から、自分の土俵に持っていこうとするのは、よくないと思いますし、それは、こちらの能力のなさ、余裕のなさを示しているとさえ思っています)、それでも「解けない」とのこと。そこで、本来のxを使った方程式を説明して、解かせてみたら、5〜10分程度で、理解し、解けました。もう一度、ホワイトボードをめくって(つまり、はじめから)、解かせたら、すっと解けました。彼は、方程式でも、解ける、むしろ、こっちのほうが楽だ、ということを実感したことでしょう。ポイントさえおさえれば、勉強というものは、理解をするのに、そんなに時間がかからない場合が多く、かかるとしたら、そして、さらに、「何でこんなのもわからないの?」みたいな言い方をするとしたら、あるいは、本人の前でため息をつくとしたら、それは、教える側の能力に問題があるというべきでしょう。
 とても賢い高校生相手に、1ヵ所説明するのに、1時間とか、かかって、なおかつわかりにくい、という不満を、ある家庭教師(京大生でした)のかたにもたれたお宅があって、おやめになった後、私が教えたら、1ヵ所当たり5分とか、10分だったというのがあります。どこかで記したかと思いますが、賢い子には、私は、一言ということもよくあります。2時間で、20ヵ所とか30ヵ所とかは、当たり前のようにこなします。最初、「いっぱい質問があるんですよ」といわれて、説明し終わったら、1時間位しかたっていなくて、驚かれた、というのも、あります。もちろん全教科にわたって説明します。
 
 話を戻しましょう。上で取り上げた、この子の場合、間違ったとき方を、知らぬ間に身につけてしまい、そのため、本来の解き方を知らないまま、苦手意識を持ってしまっている、別の言い方をすると、努力する方向が、間違ったことを身につける、という方向にいってしまって、本人は、それに気づかず、苦手意識を持ってしまった、という感じです。努力して、かえって、勉強ができなくなる。これは、不幸なことであり、私が、中学1年の初めから教えていれば、本人は、もっと楽だったろう、と思ったりしています。とてもまじめな子で、好感が持てるので、何とかしてあげたい思いでいっぱいです。この子の場合、今は、ちんぷんかんぷんなところだらけで、学力が平均よりも低いところに甘んじているような感じですが、きっと、賢い子になれると思います。それが、私の仕事なのですから、、。
 先日、そのお宅に最もいいと思われるテキストの選定を終えました。市販されていないテキストも、必要に応じて買いますが、今回は、市販されているテキストを購入しました。あらゆる選択肢の中から、最適と思われるテキストをおすすめするのが、私のやり方です。どんなテキストを選定したかですって?今回は、どなたでも買えるものばかりですよ。たまには、ご紹介しましょうか。過去のテストの結果などを見ながら、選ぶので、子供によって、学校によって、まったく違うものになります。今回は、公立中学だったので、英語は「教科書システム」と「教科書ガイド(CD付)」、理科は「教科書ワーク」、国語は「教科書トレーニング」と「教科書ワーク」、社会は「教科書システム」、国語文法は「満点BON!」、数学も「満点BON!」(この2つの満点BON!は、まず基礎を、という子には、特にすぐれています)という感じです。教科書ガイド以外は、1冊1000円前後です。
 学校で、テキストを支給するというところもあるので、そういうときは、とりあえず、買わないということもあります。レベルの高い私立に通っている子とか、高校生とかでは、まったく買わない場合もあります。その学校の支給するテキストを完璧に「消化する」というだけで、十分だったりしますから、、。
 買うにしても、全部、シリーズ(たとえば、「教科書ワーク」ですべての教科とか)で買うということは、まずしません。というか、多くの場合、それは、不可能です。私の経験ですと、シリーズで、すべての教科でいい、ということは、まずないからです。今回、一度書店に行って、眺めてめどをつけ、数日後、また後で、最終チェックをして購入しました。テキストの選定能力も家庭教師の大事な能力であると、私は思っています。なぜなら、それを子供は、1年間使い続けるわけですから、、。どこかでも、テキストの選定について書いたかと思いますが、そのときも触れたとおり、テキストの選定は、ある意味、いくら時間をかけてもお金をいただかない作業ですから、ばかばかしいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう地味な作業を手抜くと、結局、思わしくない結果となって、ご自分にかえってくると思われたほうがいいかと思います。
 テキストの選び方でも、家庭教師の能力は知れると思います。そう思って、手抜かぬことです。

2006年5月24日 10:09:19
 掲示板2でおなじみの「なでしこ」さん(私が今教えさせていただいているお宅のお母さんです)から、ちょっと前「牛の話」を、そろそろ、みたいなメールいただきました。私自身もそろそろと思っているのですが、なかなかそちらの方面に、話がむきません。ほかに書きたいことがいっぱいあって、私の心がむかない、といったほうがいいかもしれません。いずれ書くつもりですが、今書きたいと思うことを、優先させたいと思うほうなので(仕事でスケジュールに厳格になっている分、こちらは、気のおもむくまま、という気持ちでいるんです)、もう少し機が熟すまで、お待ちいただけたら、と思います。必ず、書きますので、、。そんなに期待して待たれている方もいらっしゃらないかもしれませんが、もし、お待ちになっている方がおられたら、今しばらくお待ちください。よろしくお願いいたします。きっと「牛」は忘れたころにやってきます。??
 
 そういえば、先日あるお母さん(この方は教えてほしい、とかなり前から言ってこられている方なのですが、ある理由(主にスケジュール、うまく合わない、というべきでしょうか。夕方、早い時間とか、早朝とか、昼間(これは浪人生くらいしか無理でしょうが)とか、夜遅くても大丈夫、という子でしたら、教えられるのですが、あちらの場合、いろいろ難しいようで、、)から、実現していません)からお電話いただき、長話(あっという間に2時間過ぎていたのですから長話ともいえるかもしれませんが、中身は濃かったかと思います)をさせていただいたのですが、そのときもあるお話をさせていただいたことがあります。具体的に突っ込んで、、。そのときお話したのが、「子供に心配させましょう。子供が心配するようにもっていきましょう」でした。子供のかわりに親が悩んでも、いいことはない、というのが、多くの場合に私が持つ感想です。ここで、具体的なお話は、正直しにくいです。かなり悩んでいらしたようで、あまり明るい話になりそうもありませんので、、。もし、子供さんのことで悩んでいらっしゃる方おられたら、ヒントは、私のホームページ全体から、拾ってみてください。私は、かなりのエネルギーを裂いて、このホームページを、できるだけ具体的に、記してきたつもりです。ですから、知恵のヒントを得ようと思えば、結構えられるのではないかと思っています。ただ、一過性の読み方ですと、私が、どんなことを書いても、ご自身のものにはならないでしょう。ぜひ、私のホームページを、私の経験を、知恵を、哲学をあなたの心に定着させてみてください。こういうみかたもあるのだなあ、と、、。
 私自身、自分が、生き方を学んできた「言志四録」、勝海舟の「氷川清話」などは、もう、何百回と読んできています。こんなことを書いて信じていただけるかはわかりませんが、実は、そのたびに、新たな発見をしています。私のホームページもそういう存在でありたいと思っています。「なでしこ」さんは私のホームページを繰り返し読んでくださっています。そのたびに、発見があるみたいなことをいってくださいます。このようにいっていただけるのが、とてもうれしいです。子どもさんのことで、明るく悪戦苦闘されているご様子もメールで、頻繁に送ってくださいます。実は、ご主人が最初私に「教えに来てほしい」というメールを下さったお宅です。かなりな距離なので、パソコンでないと難しい、というメールを差し上げたら、「なるほど」というメールをいただき、娘さんとお近くの電気屋さんへ出かけられて、パソコンで教えるということができるということを納得してくださったようです。それからは、お母さん(つまり「なでしこ」さん)と、主にやり取りをしています。毎回、子供さんのことが手に取るようにわかるようなメールを送ってくださいます。完全に「ポー」さんに取って代わってしまわれた感じです。毎回ご返答せずにすいません。でも、必ず呼んで参考にさせていただいているんですよ。最近、私のホームページのアクセス数が3万を超えた、と私以上に喜んでくださったのも、この方です。
 私自身は、アクセス数を、幸いなことに、このパソコンがおかしいのか、見れない状態でいるのですが、アクセス数みたいなもので、私のホームページに対する姿勢がうわついたものになったりするのが怖いという感じを常に持っているので、淡々と書こうとする私の心にぶれが生じないので、見れないことは、かえっていいことかなと思ったりしています。

 私は、「なでしこ」さんのメールを受けて、「これは」と思うときには、本人に語りかけています。一度は、パソコンの向こうで、私の言葉に娘さんが泣いてしまった(実は私は気づきませんでした。それでよかったのでしょう)というメールもいただきました。言葉が響いてしまったのでしょう。言っておきますが、怒ったり、おどしたりしたわけではないですよ。私の声も、しゃべり方も普段と変わりありません。
 でも、不思議なことに、それから、変化しだすのですね。変化しだしたら、私が語りかける言葉はほとんどなくなります。ポイントをおさえて、あとは、ほうっておく。多くの場合、私が実行することです。何を語りかけるか。いつ語りかけるか。どう語りかけるか。それがとても難しいわけですけど、、。多くの場合、私は、そのときの言葉を用意していません。直感的に出てきた言葉を伝える、という感じでしょうか?なぜなら、その時々の本人の反応はあらかじめ予想できなかったりしますから、あらかじめ用意した、型どおりの言葉は、相手に伝わらなかったりすると思ったりしているんです。
 私自身、いろいろな意味で、大変な子を教えさせていただいてきています。賢すぎ(教えなければならない事柄のレベルが高すぎ)て、他の家庭教師が手に負えなかった子。勉強をどうしていったらよいかわからないくらい勉強ができなくなっている子。
 たとえば、主要教科オール1の子をオール2にしたときは、本人、ご両親ともにとても感謝されたのを覚えています。塾へ行っても、他の家庭教師についても、オール1が変わらなかった子です。
 今も、泥沼に近い状況の子を教えています。先日、20点ほどあがったといって、喜んでいました。もとが一桁台でしたから、、。「代入」が「難しい」そうです。代入ということを理解するのに、苦労した方はあまりおられないでしょう。でも、そういう子もいるんです。本人苦しいと思います。私が、初めて、学習障害を疑った子です。そういう子に、丹念に「わかる」を植えつけていく作業も私達の大事な仕事でしょう。この子は「泥沼に引き込まれていきそう」みたいなせりふとともに、ある家庭教師の方が去っていったという子です。「泥沼に引き込まれそうな」は、私は、教えてみて、よくわかりました。でも、私は、プロを名乗っているものですから、教えやすい楽な子に逃げようとも思いません。
 お母さんもとてもいい方で、私を信じて、当初から、「先生のおっしゃるとおりにいたします」といってくださいました。それだけ深刻なんですよね。いろいろ私がかかわれない部分で、サポートしていただいています。勉強できない子によくありがちな、むちゃくちゃな態度の悪さもずいぶん改善していただきました。このお母さんの思いにどう応えていくか。精一杯やるしかないですね。当初、「ぁあ(Noの意味らしい)」「うぅ(Yesの意味らしい)」みたいな、うめき声しか聞こえてこなかった子、字が、まじめに書いているとは思えないほど、きわめて乱暴だった子が、今は、普通の子以上に、礼儀正しくなってくれました。あとは頭なんですよね。「もっと早くから私が教えていれば」は、私が言う前に彼女のほうが言い出した言葉です。
 あの「泥沼に引き込むほど」暗かった彼女と今の明るい、おしゃべりな彼女が同じ人物だとは、どうしても見えません。ひとえに、私のことを信じて行動してくださった、お母さんのお力によるものだと思います。感謝しています。問題のある子の場合、どうしても、ご家庭のご理解とご協力と、さらに、一種のご覚悟が必要になってきます。

2006年5月27日 23:52:54
 閑話休題。今回は、私が、パソコンの前で、涙を流した、というお話をしましょう。厳密に言うと、涙を流しかけたのですが、、。
 あるお宅のお母さんが、スケジュールを間際に変えることが多かったので、何度か、子供さんのために、よくないということを申し上げました。たとえば、夜遅くのスケジュールだったので、クラブで疲れているときなど、お母さんが、先回りして、今日は休ませてくださいといってこられたり、、。で、本人は、仮眠をとった後、私の授業を受けようと、がんばって、おきてきたけど、私は、もうキャンセルされていて、それをあとで知らされたんですね。彼女のそのときの反応は、私はきいていないですが、「がんばっておきてきたのに、、」という思いは、すこしはあったのではないでしょうか?あるいは、彼女のことですから、「田口先生に悪いことをした」くらいに思ったかもしれません。おとなしい子なので、心が、表に出ないのですが、、。で、そういうこと(お母さんの一方的なスケジュール変更の申し出)が、何回かあったあと、私も、これは彼女のためによくない、と思って、どのお母さんにも、私はめったに、きつく申し上げることは、ないのですが、さすがに、きつく申し上げました。それでも、反省されてか、されてないのか、ある日、前の日に、変えてほしいといってこられたスケジュールを当日、また元に戻してほしい、といわれ、さすがに、私も、失礼だとは承知で、「いったい何を考えてられるのか?」くらいのことは、申したかと思います。そうしたら、お母さん、謝ってこられたのですが、1日か2日して、「塾にいかせることにしたので、やめさせてほしい」といってこられ、これまた突然で、でも、私は、了解しました。何か、彼女がかわいそうに思えたのですが、私には、それ以上どうすることもできませんでした。おやめになりたいというお宅をおしとどめるのは、私の主義ではないですから、、。
 えっ?やめられて、涙を流したって?それは、早とちりです。私は、そんな人間ではありません。私をやめられるお宅では、本人よりも、お母さんの「そのときの気持ち」が作用している場合が多いですから、私は、そのうちわかっていただけると思って、ほうっておきます。

 実は、そのあとのことです。これは、パソコンだから、こういうことが起きたのですが、私の涙を誘う、場面が現れたのです。この仕事をやっていてよかった、と私が思った瞬間です。
 私が、それまで、彼女をいつも教えていた時間帯をまだよそのお宅で埋めていないまま、前の時間帯のお宅をパソコンで教え終わって、パソコンをよくみたところ、彼女がパソコンにでてきているのです。でも、もうお母さんは、断ってこられたので、彼女がアクセスしてくる理由がよくわかりませんでした。きっとさよなら、をいうためかな、と私は思いました。私は、彼女とつないで見ました。で、話をしました。
 「お母さんがやめる、といってこられたの知っている?」「はい」「教えてほしいの?」「はい」こんな簡単な会話だったと思います。無口な彼女らしい、素朴な返答ですね。彼女は、おそらくは、とても強い意思を持っているのですが、それを、饒舌(じょうぜつ)に表すことはありません。
 ということで、私は、教え始めました。いつもとまったく変わりのない、無口だけど、一生懸命勉強にくらいつく彼女がそこにいました。この子の、どこがやる気ないんだろう?私は、胸にじ〜んとくるものがありました。親がやめるといってこられても、なお、つなごうとしてくる、教えてほしいといってくる子がいる。この子の気持ちは大事にしてあげようと思いました。
 で、お母さんに再度メールで、このことをお話したところ、お母さんは、やはり「やめさせてください」を繰り返してこられました。私に取って代わった塾は、ほとんど毎日ある塾らしく、当然といえば、当然のご判断でしょう。仕方ないので、私は、「もう一度、本人を説得してみます」と申し上げて、次につないだとき、本人に「スケジュールかなりきついけど大丈夫?。がんばれるの?」みたいなことを、彼女に、念をおすようにきいてみました。彼女は、「大丈夫」と言葉すくなに答えました。そこまで、私の教え方を評価してくれるのか?正直、心が揺さぶられっぱなしでした。
 人間は、厳しい状況でも、意思があれば、がんばれるというのが、私の信念ですが、そのときの彼女の「大丈夫」には、それが、強く感じられました。で、私は、決心しました。「仮にお母さんがお金を払わないといっても、僕は、君を教えてあげるよ。僕は、、、、君を裏切らないよ」と、、。目の中は、うるうるしたままでした。でも、私は、いつもどおり、淡々と教えていたので、彼女が私のうるうるに気づくことはなかったでしょう。
 ここまできても、なぜ、私がうるうるしたかわからない方もいらっしゃるるかも知れませんね。「誰よりも、何よりも田口先生だよ」と彼女が私に訴えかけているように思えたのです。私をここまで慕っている子がいる。私は、こういうものに弱いんです。
 幸いお母さんは、きちんと支払ってくださいましたが、こうなったら、お金の問題ではないですね。一個の大人が、どう子供とかかわっていくか、信頼できる大人がいるということを、少なくとも、田口という男は裏切らなかったということを示すべきときだと思いました。でなかったら、彼女の思いは、失意に変わり、いずれは、彼女の性格に深い影を落とすことになりかねないと思いました。いわば、一人の子の人生がかかっているというべきでしょう。大げさですか?大げさでないことは、読み進んでいただければわかります。
 親の反対を振り切って、この、「やる気のない」といわれた子が、パソコンの前にいる。そのことが、私に彼女がくれた最高のごほうびであるように思われました。今も、すこし、書きながら、うるうるしてきました。繰り返すようですが、パソコンでなかったら、断られたら、私は、そのお宅へおじゃますることはできないですから(そんな押し売りみたいなことできませんでしょ)、彼女との接点は、取りにくく、このようなことはなかったでしょう。実際、別の、断ってこられたお宅で、そこの娘さんなのですが、私が、別のお宅を教えるために、おじゃまようとしたとき、バイクのうえから、彼女を確認して目を合わせた(いや、彼女は下を向いていたかも)ときの顔も覚えています。彼女のお宅の近くの、そのお宅にはいっていくとき、彼女のほうをチラッと、もう一度、見たとき、もう、彼女の姿は見えませんでした。はずかしかったのでしょうか?手帳の尊敬する人に「田口先生」とかいてくれたらしい子です。でも、こちらから、押しかけていくわけにも行かず、パソコンと比べ、敷居が高い分、教えることはできませんでした。別にパソコンでどうしても教えたいというわけではないですよ。半分くらいは、私はおじゃまして教えているのですから、、。
 パソコンでつないだ、その子。その子は私からみたら、とてもやる気のある子で、私の大好きな子の一人でした。そして、最も印象深い子の一人でした。そんな彼女に引っ張られる感じで、そこのお母さんも、そのあと、私を理解してくださるようになりました。彼女は、とてもとてもとても忙しいスケジュールを、何の文句も言わず、よくがんばってくれたと思います。うるうる、、。うるうるしすぎですね。
 実は、そのお母さんから、先日、メールが来ました。彼女の成長ぶりを感じてうれしいです。家から学校が遠いので、早朝は無理だね、と言って、高校からは、とりあえず、休ませていただいているのですが、私のほうは、彼女が困ったら、いつでも救いの手を差し伸べるつもりです。
 お母さんも、今は、塾より私と思ってくれていることでしょう。メールの内容をお読みいただけたら、私がそういう意味がわかっていただけるでしょう。無口な彼女から、最近は連絡はありませんが、彼女と、いまだに心で、つながっているのを感じます。
 私の「魔法」もすごいでしょ。でも、私は、マジシャンでも何でもありません。彼女という人間が大好きで、彼女と心がつながっているだけです。下の彼女のがんばりは、私に対する彼女の無言のメッセージなのですね。うるうる、、。では、メールをどうぞ、、。

高校生になり、娘がぐんと大人になったのを感じております。

自分から行動をおこすようになり、勉強も熱心に頑張っています。
4月中は、ただ学校へ行くだけで疲れてしまうようなようすでした。
私の方は、田口先生からの「信じて待っていてあげてください」をずっと心において
ただただ、見ているだけでした。
ところが突然、娘が言い出したのが、「学校から帰ると疲れて勉強できないから、
学校でやってきていいか?」と言うのです。
「帰りの時間(8時すぎ)に駅で待っていて欲しい。」と言うので協力してあげることにしました。
昨日までで20日間、朝4時か5時に起きて勉強し、学校では8時間授業の後2時間、
学校の自主勉室で夜7時半まで勉強をしてきています。
先週は土日も学校に行き、午後は図書館でやっていました。
自分で方法をみつけたみたいです。
今日中間テストが終わり、本人まずまずの顔ですが、反省も1つあったようです。
「数学はたぶん満点に近いが、英語を舐めていた・・・。」と。
心配するのは本人がすることの意味がわかりました。先に親が考えてしまうと
子供が何もできなくなったしまうんですね。
 
それから田口先生の本、私が読んだ後(何人か友達に貸しました)
娘が大事に持っています。春休みに本棚を整理した後覗くと、
田口先生の本だけが1冊、本棚に置いてありました。
みなさんが手に入らないといっているのに、いただいてしまってすみません。
 
今、このような充実した生活ができるようになったのも、娘の考え方が成長できたのも
田口先生のおかげだと、しみじみ感じております。
 
ありがとうございます。

 よく、ホームページからの問い合わせがない、みたいな悩み事を、他の家庭教師の方から聞いたりしますが、ホームページも所詮(しょせん)口コミと近いものがあると思います。私が教えているお宅は、多くが私、あるいは、私のホームページのファンみたいな方です。その方たちが、たんぽぽさんのように、私が教えるのを終了してからもメールを送ってきてくださったり、クロッカスさんのように、妹さんのお宅に「いい先生よ」と紹介してくださったり、掲示板に書き込んでくださったり、ほかの方に本やホームページを紹介してくださったり、してくださっている中で、私のホームページのアクセス数が増えて、また、ファンになる方ができて、問い合わせをいただく、という好循環があるため、私は、幸い忙しく(といっても、年末のころの最盛期に比べたら、今の時期はまだまだヒマなうちですが、、)させていただいているのだと思います。
 最近も、ある家庭教師の方から、お悩みのメールをいただきましたが、メールの内容を読ませていただき、厳しい言い方とは思い、しばらく悩んだ後、「もっと能力を磨かれることです」みたいなメールを送ってしまいました。できるだけ先方のお気持ちに配慮し書かせていただいたつもりですが、内容的にきついものだったかもしれないので、送ってしまってから、反省しましたが、その方は、きちんと受け止めてくださったようです。家庭教師、特に、プロ家庭教師は、きわめて、熟練、自己修練を必要とするものだと信じています。能力が高ければ、応援してくださるお母さん方が、いっぱいできると思います。暇つぶしに英語を読めるような知識もなく、英語を教えるようなのは、おかしいですし、高校化学のモルの概念程度もきちんとわかっていないのに、中学生に理科を教えようとすると、教え方に余裕がなくなってしまうのではないかと思います。数Vの微分積分がわからなくて、数Uの微分積分を教えようとすると、ちょっとしたところで、わかりにくさがでてしまうと思います。いずれも、知識の余裕がないからです。これについては、いずれ具体的に記していきましょう。私自身も、まだまだと思っていますし、このホームページ同様、限りなく、成長していくつもりですが、、。

 長い閑話休題になってしまいました。うるうるしながら、つい、、。
 私は、彼女から、エネルギーをもらった感じです。私の本を大事にしてくれてありがとうっていう思いです。きっと彼女にとって、私の本は、私の分身なのかもしれませんね。

 まだまだ、私は、私と私のホームページのファン、こんなそっけないレイアウトだけどパワーは人一倍ある(つもり)、そんな私のホームページのファンをい〜っぱい作っていきたいと思います。ぜひ、私のホームページを拾い読みでいいですから、読み進んでいってください。何かを感じ取っていただけるものと思っています。繰り返し読むのにもたえるだけの内容も持っていると信じています。ぜひ、実際の場面で、私の「視点」を生かしてみてください。

2006年6月3日 2:32:48
 さて、上の文の反響3通だけですけど、メールいただきました。まずは、当のお母さんご自身からのメールです。

ホームページ、何度も何度も読み返し、自分のしてきたことを何度も何度も思い出しました。

申し訳なく、はずかしく、ありがたく、、、。じっくり一日考えてからお返事書きました。
 
ここまで娘を分かってくださっているんだと、感謝の気持ちでいっぱいです。
娘は、「田口先生に教えてもらいたい」と、まだ言い出しません。
私が1回だけ聞いた時の返事が、「まだ、まだ」だけでした。
心の内を見せない、本当にそのとおりです。
 
なにか自分が成長できるまで、自分で頑張ってからだ、とか思っているみたいに見えます。
 
本をいつも目のつく場所においているのも、自分を励ましているように見えます。
そうですね、分身、田口先生がここにいる、みたいな感じにみえます。
 
テストが終わっても、7時半まで学校で勉強してくるそうです。家に帰っても満足そうに、やさしい顔しています。
昨日は、ごきげんに「化学が○○点(田口注:具体的な数字省きました。けっして悪い点ではありませんが、、)だー、英語が、、、まずい。」とか。
笑顔で頑張っているのがなによりです。
 
いつ娘がお願いの連絡するのか、したいのか分からないのですが、その時はよろしくお願いします。
 
 さらに、「なでしこ」さんから。
 (前半略。プライバシーにさわる部分もあるかと思い、、)
今回の視点にでておられた、お子さん、すばらしい意思ですね。うるうる、、のお話。先生のなが〜い視点、うるうるしちゃい
ましたよ、、。長い目でみることの大切さを教えていただきましたし、またまた力をいただきました。先生は、いろいろな親子に接しておられるんだなぁってしみじみ思いました。うちの親子は、ぺらぺらしゃベりすぎ〜ですね。えへへ。子供の意思はとても尊重していますが、、親子ともに厳しさがありません。物静かな人の方が、意思が強く、一言が重いのでしょうか、、。意思が強い、何をするにも大切ですね。うちの子にもそんな時がくるのでしょうか?その前に、私が自分に厳しくならなければ、、と彼女のことを思い出してこれからやっていこうかなと思います。では、よろしくお願いいたします。

さらに、別のあるお宅から、、。
(最初略)

初回、数学の証明問題について教わった後、息子は目を輝かせて「すっげーうれしー!」とヘッドセットを外すなり申しておりました。夫も私もその様子に驚きました。先週、社会の勉強の仕方について教わった後は、さっそくオレンジ色のペンで書き込みを始めました。彼にとっては、普段なら眠気と戦う時間なのに、そんな様子は微塵もありません。

A
(本人の名前。プライバシーに配慮して省略いたしました)は癖がなく楽天的な性格で、特に悩みもなく毎日楽しく生活しているように見えます。本当に喜ばしいことなのですが、勉強面では、もう少し悩んでもいいのでは、とこちらは思ってしまいます。口では「今度のテストでは20番以内に入る!」などと宣言はするものの、だめでもあまりこたえることがなく、2日もすればもとどおり元気になっている、その繰り返しで1年が過ぎました。勉強時間はかなりとっていますが、やり方が雑なように感じています。以前にメールでいただいたアドバイスに従って、ときどき私がチェックするようにはしています。その点、ホワイトボードですと、問題を解く過程もすべて先生の目に入るわけで、非常に有効だなと感じています。

HPの視点のコーナー、初めから読み返しています。一番新しいページも読みました。私と1時間お相手してくれたとき、話にのぼったお子さんのことですよね。朝から泣いてしまいました。読めば読むほど、自分の生き方/考え方、ひいては私の母の考え方にまで思いが及び、なかなか厳しいものがあります。

お忙しい中メールを読まれるのだろうからなるべく短く短く、と思う余り、いつも事務的な調子になってしまいます。今日は長くなってしまいました。バランスをとるのは難しいですね。
では、お体に気をつけて、今後もよろしくお願いいたします


 以上。皆さん素敵なメールありがとうございました。載せさせていただく事に関して、ご理解いただき、感謝しています。メールは、どんな長いものでも、短いものでも、ささいなことでも、必ず読みますので、気にせず、お送りください。私が教える上での参考にさせていただいています。ご遠慮なく、、。お悩みの点、ご質問も、ご遠慮なく、、。これにお答えすることも、私の仕事と思っています。


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