家庭教師田口の視点(164ページ目)
(このホームページは、最初は、ご興味のあるところから、拾い読みをされることをお勧めいたします。うそや大げさな表現は避けているつもりです。プロの家庭教師のレベルとして、当然のことを書いているつもりです)
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2021年5月3日(月)
学校の先生とかで、
「どうも自分の子はうまく教えられない」
とか言われる方がおられますが、私はそれってどういうことだろうとずっと考えていたのですが、その理由は2つ可能性として考えられるのではないかと思うようになりました。
ひとつは、教える、かかわる能力が高いにもかかわらず、我が子相手だと感情がむきだしになりがちで、冷静に教えられないということ。これはよく言われることですね。
もうひとつは、もともと教える、かかわる能力が高くはないのに高いと思い込んでおられて、という理由です。
「これこれこういうところに本人の問題がありますね」
「自分の好きな勉強はするけど、嫌いなのからは逃げているようですね」
と親御さんに対して指摘せられて、親御さんから
「すいません。以後気をつけます」
みたいな返答をいただいたりして、何かご自身が教育に関して、十分能力があると思っておられたのですが、いざ我が子に教える、我が子を育てるとなると、そう理屈通りうまく行かないことがわかるという感じですね。
そもそも
「これこれこういうところに本人の問題がありますね」
「自分の好きな勉強はするけど、嫌いなのからは逃げているようですね」
なんていうのは、だれでもいえる、だれでもわかる評論家的発言で、そんなこと言われても、解決のヒントにもならないことなのですが、それで親御さんも納得したという反応を示さざるをえないということなんでしょうね。
実際やってみると理屈通りいくものではないというのはどこの世界でもあるお話ですね。実際に我が子を教えるというのは、そういう意味でとても学ぶことの多いことなのではないかと思います。私たちが自身を見直すいい機会といえるかもしれません。
「先生」と言われて大事にされてしまう職業は、この点注意が必要ですね。
2021年5月6日(木)
受験期を迎えようとしているお宅、受験を意識されているお宅の方もこのホームページを読まれているかと思いますので、今回は、学校のペースに合わせていると、結果が悪くなりかねないというお話をしますね。
今ごろからそろそろ過去問集をやろうとされているお宅もあるかと思います。あるいは、塾で受験対策をし始めているようだ、とかというようなお宅もあるかもしれません。
で、私が日ごろから意識していることのひとつは、受験対策は学校のペースにあわせないということです。
たとえば、中3の子の数学でいいますと、三平方の定理は学校では結構遅く、秋ごろに学校では習います。でも、入試には必ずと言っていいほど、三平方の定理は出ます。
で、
「学校でやっていないから」
と言って学校で三平方の定理を習うのを待っていると、対策が遅れてしまいます。それは、三平方の定理についてだけでなく、中3でこれから習う科目すべてについていえることです。
高3の子に関しても同様なことが言えます。中学受験は学校のレベルと入試レベルがあまりに隔たっているので、はなから学校のペースに合わせようというお宅はないでしょう。
じゃあ、学校で習っていないのにどうするかといいますと、私自身は過去問をやりながら、教えてしまいます。たとえば三平方の定理が出たら、その問題を解くのに必要な知識を教えてしまいます。なんの知識もない子に過去問でいきなりって大丈夫?と思われる方がおられるかもしれませんが、大丈夫です。少なくとも私はそれで困ったことはありません。
ちなみに、
「この子は基礎ができていないから、基礎をやりましょう」
というような家庭教師や個別指導の先生がおられたら、ひどい目に合うかもしれませんので、気を付けたほうがいいです。一見もっともなだけに、危険性が認識しにくいですよね。
2021年5月10日(月)
上で、
「この子は基礎ができていないから、基礎をやりましょう」
というような家庭教師や個別指導の先生がおられたら、ひどい目に合うかもしれません
と書きましたが、その理由を説明しますね。
大きく分けて2つあります。
1つは、そもそも基礎のできていない多くの子が勉強を苦手としているわけで、そういう子に基礎から教えるとなると膨大な、教える側の労力(時間)が必要で、また、一方で、本人にもものすごい負担がのしかかるということです。家庭教師や塾にとっては、その分収入が増えるわけで、いいことかもしれませんが。
というか、これが業者の隠れたねらい目であるかのようにさえ思ってしまいます。
勉強の苦手な子、勉強が好きではない子にそういうことをしたら、ものすごい苦痛を与えかねず、かえって勉強嫌い、苦手意識を助長しかねないです。
本人は、目先の学校の勉強についていくだけでも大変な状況のはずです。
結局、ただ単に無駄なお金が支払われて、結局その原因が本人になすりつけられて終わるという結果になるかもしれません。
もう1つは、過去問はそういう基礎がわかっていなくても解ける場合もあり、また、問題に出る分野と出ない分野があり、出ない分野は全くでない一方で、この問題は必ずでるみたいな一種の「くせ」みたいなものがあるということです。
本人の基礎がどうのという前に過去問を分析すべきです。過去問には、
「こんなの学校で習ってないよう」
というのもよく出ますし(不思議ですが)、基礎など関係ないような問題も出ます(これまた不思議ですが、過去問を具体的に解いてみられた方にはご理解いただけるかと)。
具体例には、事欠かないのですが、この件に関しては、ある横浜国立大学に受かった子の話が一番わかりやすいかもしれません。これについては、次回書かせていただきますね。(つづく)
2021年5月13日(木)
視点余話です。
上沼恵美子さんのお話をさせてください。
この方、頭のいい方ですね。ただ単に話がおもしろいだけでなく、どこかに真理を突いているようなところがありますね。そこがこの方の魅力でしょう。
この間ラジオを聴いていて、またまた、感じ入ることがありました。
この方、吉永小百合さんにはものすごいオーラがあって、おいそれとどなたも近づけないものがあるという話をしておられました。
そのあと、ご自身の経験談をされていました。
あるとき、新幹線に乗っておられたときです。上沼さん、疲れて熟睡をされていたそうです。そこへ見知らぬ方が肩をたたきながら声をかけてこられたそうです。
仕方なく起きて、
「は?」
というような顔をしたところ、
その方、
「あんなあ、笑福亭仁鶴の本名はなんやったっけ」
と聞いてきたそうです。だいたいこんなお話だったかと。
思わず、ぷっと噴き出してしまいましたが、どこかに人生の真実が見えてくるようなところがありますでしょ!確かに、吉永小百合さんに、あんな質問をしてくる方はおられないでしょう。
大好きです。上沼さん。
2021年5月17日(月)
前々回のつづきです。
具体例には、事欠かないのですが、この件に関しては、ある横浜国立大学に受かった子の話が一番わかりやすいかもしれませんと書きましたが、この子のお話です。
彼女を教え始めたのは、高校2年の終わりごろでした。2月ごろだったかと。
やる気がない、というのと、その結果学力が、志望校横浜国立大学を受かるには、はるかに及ばないという2つの問題を抱えているというご両親の説明でした。
不思議なことに、といってもよくあることなのですが、私が教えていて、やる気という点で問題となるものは感じられませんでした。
ただ、全体として大変だったのですが、特に英語が200点満点で70点台という悲惨な状況でした。あと、1年弱で、160点くらいまで引き上げなくてはいけませんでした。
今回は、この英語に焦点をあわせてお話しますね。
あるとき、私が
「センター試験の過去問をやっていこう」
と伝えたところ、彼女、
「私、模擬テストで70点台です。そんな私がいきなり過去問をやって大丈夫なのですか?」
と聞いてきました。ごもっともな疑問ですね。
私は、
「大丈夫だと思うよ」
というような話をしたのですが、後日、彼女は、
「学校の英語の先生から、これをやったら、と言われたので、まずこれをする」
と、学校から支給されている文法のテキストを見せてきました。なにせ、学校の先生からのお墨付きですから、私は、説得しても無理そうなものを感じたので、テキストを見て、
「このテキストからセンター試験に出る部分は5分の1もないよ。たとえば、文型なんて全くでないから。でも、それでがんばりたいというのだったらどうぞ。サポートはしてあげるよ」
とだけ言って、様子を見ていました。
そうしたら、彼女、1か月ほどたったある日突然、
「やっぱり過去問やる」
と言い出しました。(つづく)
2021年5月20日(木)
上のお話のつづきです。
で、過去問をやっていったのですが、過去問を2回分やっただけで、模擬テストの点数が70点台から158点にはね上がったのです。その間(かん)およそ2か月でした。
予想以上に結果がすぐに現れたので、びっくりしたのを覚えています。
本人に、
「すごいね!」
と、驚きを隠さずに伝えた記憶があります。
もっとも、私のチェックは妥協のまったくないものでしたけどね。単に解けるだけではだめで、出てきた単語で知らないものを覚えるのはもちろん、模範解答の解説部分の英語の例文について、すべて日本語訳を私が読み上げたら英語に変えられるように、と伝えました。
もちろん、覚え方がわからないとか、文法的な説明部分に関してわからないところがあるとかいうのには、私がわかるまで説明しましたけどね。
これに関しては、おもしろいエピソードがあります。
過去問のテキスト(過去問集)を使い始めて、最初のチェックのときに、彼女の覚え方が甘かったので、私が、
「これだと志望校はきびしいよ」
と伝えたところ、彼女、突然泣き出してしまったのです。私は、できるだけ優しい言葉で、きびしい状況を伝えたつもりだったのですけどね。
私が、
「大丈夫?」
と聞いたところ、
「大丈夫」
と涙ながら答えてきたのです。とても大丈夫そうに見えなかったので、心配だったのですが、なぜか、そのときから、「やる気がない」とご両親から言われていた彼女に、闘争心の火がついたのか、そのあとのチェックをかなりの確率でクリアしていくことになりました。子どもたちは、一見きびしそうなハードルも、がんばればいけそうだと思うとき、ものすごい情熱で取り組むものなのですね。
私は、
「がんばれ」
みたいな「抽象的な、ただただプレッシャーを与えるだけの言葉」よりも、具体的に結果が出そうな形を示すほうが、本人のやる気を引き出しうると感じています。
最終的に、本番のセンター試験では、彼女、180点を超えたのでした。受ける前は、自信のなさそうな感じでしたけどね。もっとも足を引っ張っていた英語が「稼ぎ頭(がしら)」のひとつになっていた、ということですね。
勉強の得意、苦手なんて、実は、こんなものなのですよ。私は、体験授業でも、
一番苦手な科目、分野、問題を教えることが多いですが、それは、このような経験をいっぱいしてきているからです。
2021年5月24日(月)
視点余話です。
先日、「徹子の部屋」という番組をたまたま見ていたら、岡江久美子さんの娘さん大和田美帆さんが生前の岡江久美子さんについて語られているのに出会いました。
岡江さんはとても心の強い、弱音を吐かれない方だったようで、おそらくはコロナのため具合が悪かったようなのですが、それをまったく表に出されなかったようなのですね。
私には「しっかり者」というイメージがある方ですが、本当にそうだったのですね。
でも、そのため、周りの方が異変に気付いたときには、もう手遅れになっていたそうなんです。
以前にも私がここで書いたことがありますように、コロナに関しては、というか、多くの致命的病気に関しては、病気になったら、がんばろうとせず、仕事をすぐに停止する必要があるのですね。
でないと、命が危ないのですね。
岡江さんの死は、志村けんさんのそれとともに、多くの方に衝撃を与えたと思います。そして、多くの方が、この教訓「多くの致命的病気に関しては、病気になったら、がんばろうとせず、仕事をすぐに停止する必要がある」を改めて学んだのではないでしょうか?
この方々の犠牲を私たちは無駄にしてはならないと思います。
大和田美帆さんが涙を流すようなそぶりも見せず、あえて明るく語っておられたのが印象的でした。目の中がキラキラ輝いていて、おそらくは、出ることを許されずたまっていた涙のせいではなかったのかと思われました。
かえって、悲しさの程度が思いやられました。
2021年5月27日(木)
どこでとりあげたか、すぐに見つからないのですが、少し前にメールをとりあげさせていただいたある子のお母さんの連絡ノートのコメントをとりあげさせていただきますね。
本人が大変な状況で、個別指導に行っても、塾に行っても、かえって成績が下がるばかりで、塾からは学習障害を疑われ、お母さんもそれを疑っておられたという子ですね。私は、「少し頭のいい、ごく普通の子」であると主張していたのですが、悲惨な点数だらけ(特に数学が20点台と悲惨)だったので、塾の先生やお母さんが彼のもともとの能力に否定的だったのもわからないでもないですね。とにかく私が引き受けたときには、お母さんのコメントは絶望的な彼への不満ばかりでした。
「あ、どこかで読んだかも」
という方はおられるかもしれません。
今回はメールではなく、連絡ノートです。
お母さんから、このホームページへの掲載にご理解をいただいたものですから。ありがとうございます!
下記です(手帳に写したのをそのままここに打ち出しています。お母さんおかしいところがあればおっしゃってください)。
テストはできたと元気に帰ってきました。「あれだけ勉強したからできた」とよろこんでいました。英検の勉強をすぐに始めていました。びっくりです。
パソコンで問題を解いていました。よくできればよろこんで報告に来て、できなければもう一度解きなおしていました(そういえば、以前は解きなおしをまったくしない子でしたね。必要性がわかり、体も動くようになったのですね)。
(以下略)
かかわり次第で、子どもは変わるということをこのお母さんも理解してくださったかと思います。お母さんも以前は私の申していたことに半信半疑という感じだったと思いますが。
「字がきたない」
とご両親や塾がいくら言っても変わってくれなかった子が、私がかかわったら、すぐに字をきれいにしてくれて、塾の先生が
「ご家庭できびしくいってくださったのですね」
と言われたというお話をお母さんがされていたのは、とても興味深かったです。実は私はまったくきびしいことを言わなかったのに、変わってくれたのですけどね。今は字がきれいなのはもちろん、ノートに縦線を引いて、問題番号などを書いたり、自分で工夫し始めています。
いい子でしょ!また、そのうちとりあげさせていただきますね!
私は、お母さんに、
「もっとずっと難しい子を教えてきました。そんなに難しい子には思えません」
と何回か申し上げたのですが、今は信じてもらえるようになったかもしれません。
テスト結果は返ってきていないのですが、彼によると点数だけ教えてもらえたらしく、数学60点台(私の聞き間違いだったのか、あとで返ってきたテストを見たら70点台でした。ごめんね!)になったようです!たしかにがんばっていました!
2021年5月31日(月)
毎回、ページの最後の書き込みは私の失敗談などのお話をしています。今回は、失敗談というより、業者の方の発言に驚いた、というお話です。
業者の方の中には立派な方もいっぱいいらっしゃるので、あらかじめご理解ください。
こんな業者の方ばかりなの?と思われないでくださいね。ただ、たまにこちらがびっくりするような方もおられるので、業者の方の実態を理解するうえで、ご参考になれば。
とにかく、業者の方によっては、うまいこと金儲けをしようとされているのでは、と思ってしまう方もおられますので。で、それが底知れぬところがあります。すでにそんな経験をした、あるいは、そんな話を聞いた、という方もおられるかもしれませんね。ほかの業界もこんな感じなのでしょうか?
とりあえずは、ページの最後は、興味本位で読んでくださっても結構です。私の苦労談くらいに思われて。ずっと、「まじめな」話を読んでこられて、
「疲れた」
という方もおられるかもしれませんね。
今回は、ある業者の方のお話、ずっと前にとりあげた、私を「パソコン教師」と言われた方とは違います。もっと、はるかにきちんとされています。
ただ、いざとなったときに「??」と思われることを言い出されたので、かかわらないほうがいいかと判断し、距離を置くことにしました。
それは
「自分が訴えられたら困るが、あなたが訴えられても大丈夫」
という発言です。その理由は不思議な、今もって理解できない論理でした。長くなりそうなので、また、次のページの最後に、このつづきは書かせていただきますね。
※もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。
海外の学校、インターナショナルスクールなどに通わせる前に考えるべきこと
「とび授業」のすすめ
視点目次(サイトマップ)
優先相談お受けします
いじめられないために。いじめをなくすために。知識のしずく「その1」
学校からいじめをなくすには。知識のしずく「その2」
変質者によって、子どもが殺されないために。知識のしずく「その3」
兄弟姉妹げんかをなくす方法。知識のしずく「その4」
「勉強しろと言わないように」ということに関して。知識のしずく「その5}
「選挙制度、政治制度の改革」に関して。知識のしずく「その6」
政治への向き合い方について。知識のしずく「その7}
大学入試改革の問題点について。知識のしずく「その8」
家庭教師先募集の要項
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