家庭教師田口の視点(126ページ目) 

 このホームページは、最初は、ご興味のあるところから、拾い読みをされることをお勧めいたします。うそや大げさな表現は避けているつもりです。プロの家庭教師のレベルとして、当然のことを書いているつもりです

2018年3月5日

 今回は、計算のコツについてご説明しますね。

 計算ミスの予防法については、家庭教師田口の視点(93ページ目)で、ある程度のところまで詳しく載せていますので、また、ほかでもときどき取り上げていますので、ご参考に、、。

 実は、計算には、知恵が必要なのですね。それを根性でやろうとすると、苦労することになったりします。というか、知恵の集積が中学受験の算数、数学と言ってもいいかもしれません。いえ、数学だけでなく、あらゆる科目について、知恵がものを言うということができるかと思います(このホームページをいろいろお読みになったという方は、すでにご存知かと思いますが)。

 よく

「時間内に解けないから、丁寧に計算したり、検算したりする暇がない」

とかいうことを聞くことがあるのですが、それは、計算のコツをマスターしていないからか、問題を見たときに、どういうストーリーで解く問題なのか、おおよその見当がつかないからか、そういうあたりが原因なのですね。

 私自身は、足し算、引き算、掛け算、割り算は、比較的遅い方でしたが、定期テストや模擬テスト、入試などで、時間以内に解けなかったことは一度もなかったと記憶しています。

 中学の1年の途中からは、テストで計算ミスをしたという記憶もありません。

 私以外でも、理数系で高得点をとる子は、だいたい計算ミスをしないものです。

 一方で、中学受験でかなりレベルの高い、算数的能力を有している子でも、その子の能力のわりにには、計算で間違えるというよう事例がよくあります。

 計算にも、知恵が必要で、それ次第では、計算スピードもケアレスミスの防止の具合もぜんぜんちがったりする、ということがなかなかピンときていないということから、くるのかな、と思ったりすることもあります。

 下の計算問題は、中学受験を目指しているある子から、「かんたんな解き方はないですか?」と質問を受けたものです(あまりむずかしい例ですと、「自分にはむずかしすぎてついていけない」と言われる方もおられるかもしれませんので、比較的どなたでもわかってもらえそうな例をとりあげますが、むずかしい問題でも、基本的な発想は同じようなものだと思っていただければ)。

 97×103+98×102-99×101

(つづく)

 

2018年3月12日

 「かんたんな解き方はないですか?」と質問してきた、この小学生は、当初、算数だけ教えてほしいという感じだったのですが、あるとき、

「ほかの教科でも、聞いてくれていいからね」

と伝えたら、理科も聞いてくるようになりました。でも、メインは算数ですね。

 大手の進学塾に通っていて、わからない問題とかが多くなってしまって、私が教えることになったという感じでしょうか?

 熱心ないい子ですよ!何らかの理由で、がんばれない子を変えていくのも私の仕事と思ったりしていますが、この子の場合、初めから熱心なので、私の教える能力のみが必要とされる感じですね。

 97×103+98×102-99×101の場合、彼は、そのまま計算していって解けたことは解けたのですが、どうも、もっと簡単で速い解き方はないのか、と思ったらしいのですね。いい感覚ですね。

 確かに、何か速い解き方がありそうな感じがプンプンしますね!

 これは、見てすぐにピンときたという方もおられるかもしれませんが、100に注目するのですね。

 97100-3で、103100+3でしょ。

 こういう発想を利用すると、簡単に解けるようになります。

 次回は、この発想を利用して、どう解くのか、さらに、答えがあっているかの、ざっくりとしたチェック方法(一種の、す速い検算みたいなものですね。ただ、速く解くというだけでは、怖いですよね)などについて、お話しますね。(つづく)

 

2018年3月19日

 公式 (a+b)(a-b)=a×a-b×b

は、多くの方がご存知ですよね。

 その小学生に聞いてみたら、その子も知っているとのこと。小学校ではあまり教えない公式ですから、おそらく塾で習ったのでしょうね。

 で、

97×103=(100-3)(100+3)

になるでしょ。上の公式を踏まえて、あとはわかるかな?みたいな話をしました。

 そうしたら、

「はい。わかります」

と言って、このくらいのヒントでやってくれました。

 で、97×103+98×102-99×101の答えを「20505ですか?」という感じで聞いてきました。

 私は、

「うん?ちがうよ」

と答え、答えを出した直後にできる、それがあっているか、まちがっているのかの簡単なチェック方法を伝えました。前回の表現でいえば、ざっくりとしたチェック方法ですね。答えがあっているかの嗅覚みたいなものを育てる必要のある子もいるのですね。この子にもそれを感じました。

 まず、ざっくりとしたチェック方法の一つをご紹介しますね。

97×103+98×102-99×101は、よくよく見ると、使われているすべての数が100と同じくらいな値ということがわかりますね。それを利用すると、97×103+98×102-99×101≒100×100+100×100-100×100と近似(きんじ)されますね。

 そうしたら、この値は、おおよそ10000であることは、想像つきますでしょ。

ですから、20505はまちがいであることは、簡単にわかりますね。こういうふうに、チェック方法は簡単なのがいいのですね。こういう発想は、なれれば、すぐ思いつきます。しかも、一瞬でできます。

 ほかにもざっくりとしたチェック方法はいろいろあります(100といえば、
家庭教師田口の視点(34ページ目)でとりあげられている「100のお話」もご参考に、、。知っているといい計算のコツです。算数でほかにも何か、ほかの科目でも何か、どこかで記しているところがあると思います。楽しみながら、宝探し気分でお読みいただければ、、。そちらのペースで、、)。

 それと社会や理科の暗記のコツ家庭教師田口の視点(103ページ目)ご参考に、、。(つづく)

 

2018年3月26日

 (最近、いじめと戦い克服した子がいて、本人から聞いてとても感動したのですが、で、とても参考になる話ですので、いずれご紹介しますね)

 ざっくりとしたチェック方法は、問題によって、あるいは、本人のレベルによって、そのつど、変わります。内容だけでなく、説明の仕方も変わります。

 どんな子にも、どんな場面でも、同じように伝えるというのは、教育とはかけ離れたものと言えるでしょう。また、自分が知っているからと言って、それを余すところなく伝えるというのも、教育ではないでしょう。主人公は、本人です。本人にとって、どうか、がとても大事です。

 私たちが知っているということと、今何が教えられるべきかは、まったく別物であるという認識はもったほうがいいでしょう。

 さて、97×103+98×102-99×101の計算のコツを伝えていきますね(ノートやホワイトボードに記すと、すぐにわかる話なのですが、文章でお伝えすると、頭に入りにくいかもしれません。でも、少しゆっくりなぞっていただければ、そんなに難しいお話ではないことはおわかりいただけるかと)。

 この計算式の中にあるすべての数を100を使って表すことをしていくと、

 97×103+98×102-99×101=(100-3)×(100+3)+(100-2)×(100+2)-(100-1)×(100+1)

となりますね。

 それをさらに、(100-3)×(100+3)=100×100-3×3という公式的なものを使って、式変形していくと、下のようになりますね。

100×100-3×3+100×100-2×2-(100×100-1×1)=100×100-3×3+100×100-2×2-100×100+1×1

 さて、ここでです。ここで、100×100などをすぐに計算してしまう子が多いのですが、掛け算はしないほうがいい場合が結構あるということも覚えておくといいでしょう。

 100×100100×100は、互いに消し合えるので、掛け算をする前に、消してしまうということが大事です。まだ100×100はいいです。もっと複雑な計算になると、この掛け算だけで、とてもしんどい思いをしたりすることになります。時間もかかりますし、計算ミスの原因にもなります。掛け算はしないほうがいい場合が結構あるは、覚えておいたほうがいいコツです。

 それをタイミングよく伝えると、

「あ、ほんとだあ!」

と感動してくれる子もいます。声に出さなくても、感動してくれていそうな子もいます。

 で、答えは、

100×100-3×3-2×2+1×1=10000-9-4+1=9988

となります。

 実際の入試問題などは、まともに解くとこれよりもはるかに面倒な計算になってしまうことも多く、こういった工夫を身につけているかどうかは、大ちがいと言えるかと思います。

 ざっくりとしたチェック方法計算するコツの一端をご紹介してみました。

(次回はページを変えて)

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 











もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。

 

 

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