家庭教師田口の視点(120ページ目)
(このホームページは、最初は、ご興味のあるところから、拾い読みをされることをお勧めいたします。うそや大げさな表現は避けているつもりです。プロの家庭教師のレベルとして、当然のことを書いているつもりです)
2017年9月4日
前々回の愛知のお宅(もともとどういうお宅かは家庭教師田口の視点(113ページ目)あたりご参考に)のお話に戻りますね。
「問題は、格(書く)と盛(さい)それぞれをどう作文にねじ込んで行くかなんですけどね。」のつづきですね。
まず、途中から、思うように、感じるように話してくれた彼女の言葉に合わせるようにして作文を書いている途中で、私が勝手に脱線して、はっきりとは忘れましたが、たとえば、
・・・・こんなふうに格といいといいと言われました。(もちろん、ここでの格は書くですね)
みたいな文章を、さりげなく、入れた(ねじ込んだ)ところ、お母さんのミスを知って、なぜか気分をよくしていた、あるいは気分の盛り上がっていた彼女は、
「え?」
と一瞬間をおいてから、確か
「お~!」
というような反応をしてきてくれました。うれしそう!
いつも集中のものすごくいい子ですが、このときの集中もとてもよく、この脱線を楽しんでくれました。
で、
「でも、盛(さい)は難しいですよね」
と言ってきました。
えっ?確かに、、と心の中で、私。
作文だから、格(書く)は簡単に入れることができたが、盛(さい)には何のとっかかりもなさそうだ。
「そうだね」
と明るく、あっけらかんと同意をしながら、私は心の中でう~んどうしよう?と、彼女の作文の流れに付き合いながら、自然と盛(さい)が入ってくるタイミングを見計らっていました。彼女の言葉にあわせて、作文を書きながら、大喜利をしている気分は、難しいが楽しい。
彼女の喜ぶ声も聞きたいし、、。
本人は、盛(さい)は難しいと思っているから、私が虎視眈々(こしたんたん)と盛(さい)を入れる(ねじ込む)タイミングを見計らっているとは思ってもみない様子。一生懸命作文を考えている。
で、文章の最後あたりにようやっと、いいタイミングが見つかりました。で、やはりさりげなく
・・・・税金についてもっといろいろ勉強しな盛。」と言われました。
と書きだしました。彼女、まさか、た愚ち(わたし)が盛(さい)を書き込んでくるとは思ってもみなかったものですから、
前以上に
「お~~!」
と盛り上がってくれました。
これ、誰にでも通用するものではありませんが、彼女みたいに、勉強に遊び心を入れたいと、潜在的に思っているような子には、有効です。「遊ぶように勉強し、勉強をするように遊ぶ」という精神は、このような子の場合、というか、多くの子の場合、大事でしょう。そもそも遊びと勉強の区別は、私はあまりつけない人間なので、、。
実際の作文のほうも、お母さんが
「今まで見たことのないような、ほとんど意見作文、小論文のような仕上がりで驚きました。」
と、後でメッセージを送ってきてくださったように、とても彼女の個性の現れたいい作文になっていたということは、前々回で触れたとおりです。
繰り返しますが、作文は、授業は、楽しくなくてはいけませんよね!
(次々回につづく)
2017年9月11日
「目が釘付け」のお母さん(家庭教師田口の視点(89ページ目)で、はじめのころの様子が記されたメールを見ていただけます。対比しながらお読みいただければ、、。以降もときどき取り上げさせていただいています。ご参考に)からのメール、今回は、下記のものについて。
そうですね。最初のころのお母さんのお悩みの一つが、宿題をやらない、あるいは、丁寧にやらないというようなことでした。
お母さんが繰り返しやるように言っても、やらなかった子らしいです。
でも、今は、宿題をとても丁寧に仕上げてくれています。
最近お母さんからいただいたメールには、
と書いてこられていましたから、、。
自分で言い出すというのがいいですね。
私の目指すのは、これなんで、、。
宿題をやらない子は、だいたいできない言い訳をするのですね。
いわば、ネガティブ(消極的)な言い訳ですね。
「〇〇のせいで、できない(できなかった)」
という類(たぐい)です。
周りの人間のかかわりの影響とかで、そういう子が宿題をやるようになると、ポジティブ(積極的)な言い訳(理由づけ)をして、自分からやりだすのですね。
彼の「繰り返しやらないと、難しい事は忘れる、何度もやらないと定着しない」は、典型的なポジティブな言い訳(理由づけ)と言えるでしょうね。
こういうふうに持っていかれたお母さんのかかわりは、本人の努力ももちろん見逃してはいけませんが、参考になります。
親バカながら、目覚めた息子に感心してしまいましたというのもいいですね。
このお母さんのことですから、おそらく、きちんとしてくれている彼に、感心、感動し頭でもなでてくださったことでしょう。
こういうのをいとわず、繰り返し、しつこくしてあげるといいのですね。
本人に対して、やって当たり前、努力して当たり前と思わず、、。
これ、ポイントの一つですね。
そうしているうちに、子どもは「離陸」し、親の見ていないところでも、淡々と勉強するようになっていくのですね。
このお母さんから、学ぶことは、まだまだありそうですね!
(次々回につづく)
2017年9月18日
さて、今回から愛知県のお宅についての結論的なお話です。
前のページ(117ページ目)の最初で、
「「田口と話したくらいで、そこまで変わる?」
と思われる方がおられるかもしれませんが、事実ですよ。」
と書いた、その変わり方の原動力がどこにあるのか、を解き明かす、その最終結論みたいなのを書きだしていきますね。まず、家庭教師田口の視点(118ページ目)の一番下のほうでこれについてとりあげた部分を、再度貼り付けておき、ここから、スタートしますね。下の青字部分です。
私は、学校に一人で行くのが困難だった彼女とどういう話をしたかなんですけど、、。
実ははっきり覚えてないところもあるんです(ポイントのところは、覚えてますけどね)。
ただ、私は「学校が楽しくない」というのが引っかかっていて、
「学校に一人でいけないんだ?」
「学校楽しくないの?」
みたいなことを彼女に聞いて、前回までのお母さんの「彼女に対する見方」みたいなものは度外視して、「彼女の本当の気持ち」みたいなのを教えてもらおうとした、という感じです。
まずは、そこから始めました。極力、偏見なしに、虚心に耳を傾けるという姿勢、こういうときは大事だと思います。
こんなとき、私は、まずこういう姿勢で臨むことにしています。学校の先生など、こういうことをされていない方が結構多いことは、親御さんたちからのお話で、しばしば感じさせられるのですが、これができない人が子どもたちをいい方向に導くことはできないでしょう。
これ、簡単なようで、難しいのかもしれませんけどね。
まず、これが一つ目のポイントですね!
「また聞き」の情報は度外視して、虚心に耳を傾ける、です。
一番目のポイントとして、ご両親とかから、いろいろお伝えいただいても、それを頭の外に、とりあえず、おいやっておいて、まっさらな気持ちで、虚心に、本人と向き合うということがまず大事かと思います。
そのうえで、本人が学校に行くのがいやだと思っている、本当の原因を見つけて、その解決の手助けをしてあげればいいんですね。
彼女、私の
「学校に一人でいけないんだ?」
「学校楽しくないの?」
などという質問に対して、ボソッボソッて、いろいろ話をしてくれました。
で、そこから、わかったことなんですが、、。
中1になって、環境がずいぶん変わり、彼女に、友達があまりいない状態で、学校が楽しくなく、それが、まず第一に、彼女を行きたくなくさせているように感じました。
で、彼女が友達を作れるようにしたら、大丈夫かも、と思ったのです。
で、聞きました。
「仲のいい友達ができたら、学校行けそうな気がする?」
(次々回につづく)
2017年9月25日
今回の「目が釘付け」のお母さんからのメールは、これです。
※もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。
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