家庭教師田口の視点(115ページ目)
(ぜひ、楽しむようにお読みくださいね。いい知恵をもらった、という具合に、、。目が疲れるというような方は、プリントアウトされてから、お読みください。無理をされませんよう)
2017年4月3日
前回のトイレのお話のつづきを書き出そうと思ったのですが、前々回の「私の遅刻」のお話を読まれて、「思わず吹き出してしまいました。」とメールをしてくださったお母さんがおられたので、先にこれをご紹介しますね。
そう言ってくださって、ほっとしました。
というのも、このメールを送ってくださったのが、私が遅刻してしまった相手のお宅の、まさにそのお母さんだったからです。例の「目が釘付け」のお母さんですね(家庭教師田口の視点(89ページ目)以降ときどき、取り上げさせていただいています。毎度申し上げていますが、とても参考になるお母さんですよ)。
メールの掲載に関して、「掲載するかもしれませんが、よろしくお願いいたします。」と送らせていただき、載せることにしました。もちろん、掲載後すぐにメールで、「載せました」という連絡を差し上げるつもりです。お母さん、いつもながら、よろしくご理解ください。このメールも上手な文面ですね!
では、、。
田口文雄様
素敵なお母さんでしょ。このお母さん相手の遅刻で、ある意味、幸運だったかもしれませんね。本人も全く気にしてないかのようなふるまいでしたし(いつもながら、いい子です!)、、。
でも、お言葉に甘えることなく、私こそ背筋をピンとしなければなりませんね!
2017年4月10日
今度こそ、トイレのお話をしようと思ったのですが、そういえば、こんな話していなかったなと思ったことがあったので、先に、少し取り上げさせていただければ、、。
トイレのお話は、いわば、「私の失敗談」に近い内容で、すぐに取り上げなくてもいいと思っていますので、、。また、気分転換をしていただくための「視点余話」的な話でもあるので、次回か次の次の回あたりに、、。こういう柔軟性(悪くいうと、行き当たりばったり)が、良しあしはともかく、このホームページの特徴です。すいませんが、よろしくご理解ください。
(本のように体系的に書いていくことを考えずに、気軽に書き進めていきたいと思っているものですから。皆さんも気軽に読んでいただければ、、。気軽に読めて役に立つを目指しています!)
今回お話したいのは、「話し合い」というものについてです。
あるお宅から、「ルールについて、子供と話し合ったが、いい方向にいかず(子供が言うことを聞かない感じで)、困っている」というようなメールをいただいたのです。
で、これは大変だと思い、メールで返答を差し上げたのですが、皆様のご参考にもなるかもしれないと思い、ここにも載せようと思ったのです。
実は、私は子供たちと話し合いをしたことがほとんど記憶にないのです。子供たちを変えるのに、話し合いはおそらくいらないでしょう。話し合いなどしないほうがいいくらいです。なぜなら、どうせ、親(あるいは周りの人間)が子供に約束させた、親にとって都合のいいルールを子供が守らないと言って、子供を精神的に追い詰めていく類の「話し合い」になってしまうくらいがオチなものですから、、。そういう話し合いで、物事がいい方向に行くようには思えませんよね。
(そんなことを長々とするくらいなら、2,3秒頭をなでてあげたほうがずっといい効果を生むでしょうね)
たとえば、前回の「目が釘付けのお母さん」のところの彼でも、私は、本人を変えようとして、彼と話し合いをもったということはなかったのではないかと思います。
でも、同じお宅ばかり取り上げるのもどうかと思いますので、今回は、例のセンターで96%をとった、超のつく「天才君」(と言って、ピンと来られた方は、このホームページをよくお読みになっている方ですね。家庭教師田口の視点(66ページ目)以降何度か取り上げてきていますので、ご参考に、、。とてもいい子ですが、かかわりを間違えると、とても頭のいい子だけに、大変なことになってしまいます)を例に、私のかかわり方を述べさせていただきますね。
彼、教え始めたころ、頻繁に私の授業を休んだりしていたんです。
しかも、その理由が「ほんとかなあ」とこちらが思ってしまうような理由なんですね。たとえば、「今日、部活のため、学校から、授業の時間までに帰れないので、、」とか、、。
なぜって、彼への私の授業は夜中の11時ごろからばかりで、そんな夜まで学校に居残る部活って何?とか思うわけですね。もしかしたら、うそかもしれないですけど、でも、私は、「うそでしょ?」みたいな話は一切せず、「授業を休まれたら困る」というのも一切言いませんでした。
授業を一方的に休まれたら、私が困るということぐらいは、彼は十分わかっていると思うので(わかっていないと思われる子には、伝えますけどね)、で、以前書きましたように、(わかっている子に)わかりきったことを伝えることほど、子供をいやな気分にさせるものはないですから、、。
彼のような子はそういうものには、聞く耳をもたないでしょう。もちろん、私は、話し合いみたいなものは、まったくもたず、彼が私の授業にきちんとでる(パソコンによる授業なので、こういう表現になります)ように持っていきました。
じゃあ、私は、どうかかわったか?これについては、以前書いたことと重複する部分もあるかもしれませんが、それをお読みになっていない方もおられると思いますので、そういう部分も含めて、次回書き出していきますね。(つづく)
2017年4月17日
この「天才君」と、話し合いをするかわりに、私は、タイミングを見計らって、できるだけ自然に、声かけをしたわけです。
それは、大きな声でもなく、どちらかと言えば、ぼそっという感じだったと思います。しかも一言とか二言とか、、。およそ話し合いとは対極にあるような感じですね。「君はなぜきちんとできないんだ?」的な話は、一切していなかったと思います。彼のような子に理屈でせめていっても、本人は逃げ回るか無視するのがオチで、こちらが目指す目的と逆の結果を招くだけではないかと思います。
(子供の「反抗」などといわれているのも、だいたいこういう類(たぐい)のことではないかと、、。本当は、こちらのかかわりの問題なんですけど、子供の問題にすり替えられているんですね)
子育てに大声はいらないのではないかと思います。
大声で子供に何かを言わなければならないとしたら、どこかおかしいと思われたほうがいいのではと思います。
小さな声でも、タイミングと適切な表現を伴った言葉は、子供を突き動かす大きな力になりますし、逆にいくら大きな声で伝えても、で、仮に強い強制力を伴うような言葉を使用しても、子供は聞く耳をもたなかったりします。
以前書きましたが、彼は数Ⅲ(当時は数ⅢⅭ)と英語の勉強をほとんどしなかったらしいのですね。理由は学校の先生の授業が気に入らなかったから、ということのようです。これは、彼のお母さんが、私にそう伝えてくださったのですが、実際、英語と数Ⅲは定期テストで0点近い点をとっていたりして、なるほどという感じでした(お母さんは、ものすごく本人に対して怒っておられましたが、お怒りももっともですね)。
ですから、私は、まず質の高い授業、彼にできるだけあう授業を心がけました。
それが彼が私の授業にきちんと出てくれるようにもっていく最前の方法だと思ったものですから、、。教え方の下手な人、教える能力のない人が何を言っても、授業に彼が出ようなんて思わないですよね。
(当たり前と言えば、当たり前の話ですよね。中には、教えもしないで、問題をさせ答え合わせをさせて、「問題数をもっとこなさねば」みたいなことをおっしゃる家庭教師の方がおられるようですが、あるいは、本人の質問に固まってしまって、すぐに説明できない家庭教師がおられるようですが、私は理解に苦しみます。その場でわからなければ、せめて次回までに説明できるようにしておくね、と言って、次回説明するとかにすればいいかと、、。プロ家庭教師でそういうことを頻繁にしたら、少し恥ずかしいですけど、というか、そういうプロ家庭教師はいないと思いますけど、学生さんでは許されると思います)
それは、私は専門家なので、決して難しいことではなく、当初、英語しか私が教えることはできないと思っていたらしい彼は、恐る恐る
「数ⅡBも教えてもらえるのですか?」
と聞いてきて、私が
「いいよ」
と答えたら、質問をしまくってきて(そこのお母さんが「いくら悪い点をとっても全然気にしてないんですよ」とおっしゃっていたことがありましたが、実際の彼の心の奥には「勉強をわかりたい」という強い欲求があったことがうかがえますね)、それは、次第に全教科にわたっていったという感じでした。
京大の入試オープン(模擬テスト)も、最終的には満点近い点をとる「怪物君」ですから、こちらもできるだけコンパクトな説明を心がけました。
たとえば、
「それ内積でいけるね」
とか。
それに対して、本人
「ああ!」
はた目にはこの会話、??でしょうが、これできちんと会話が成り立っていて、彼は、次の瞬間、だいたい解けるようになっています。賢い子ほど、ポイントをつかない長々とした説明を嫌うものと思ったらいいかもしれません(本人によって、場合によって、説明をかえなければなりませんよね。だれもが天才的に賢くなると申し上げるつもりはありませんが、少なくとも、賢い子は育てられるという側面があるとは思います)。「家庭教師馬鹿」と自称するだけのことはありますでしょ。
さらに、次の、ぼそっと言った私の言葉が彼を強く授業に向かわせたと思っています。
(つづく)
2017年4月24日
ぼそっと言った私の言葉とは、実際には、はっきりと覚えているわけではないんですけど、私のことですから、
「スケジュール、ずいぶんきちんとしているねえ。ありがとうね」
くらいな感じだったと思います。彼が授業にきちんと出るようになってきたタイミングをとらえて(だれが、いつ、どのような言葉を伝えるかは大事かもしれません)、、。
さらに、お母さんにメールで、
「ずっと忙しくて、授業受けられなかったこともあったようですが、最近はとてもきちんと受けるようになってきています。もともとはきちんとしようという気持ちの強い子なのでしょうね。この点、ありがとう!とお伝えください」
というようなお話をお伝えしたと思います。こういうことも、同時にしておくといいと感じています。
そのあとも、しつこくきちんとしていることに対する感謝の言葉を本人とお母さんに、ことあるごとに伝え続けた、という感じです。もともとは、厳しいお母さんも、彼の変化に、タイミングよくほめることの必要を感じてくださったようです。
それに合わせるように彼は、私のスケジュールを大事にしてくれました。
別のあるときには、
「お父さんは、君のことほめてくれないの?」
と聞いたところ、本人が
「ほめてくれない」
というようなことを言ってきたので、
「それは気の毒だね。こんなにきちんとがんばってくれているのに」
と言ったら、向こうで、かすかに笑っているような彼の声がもれました。
で、お父さんとは、ある理由から、たまにファクスでやり取りしていたので、何かの折に
「彼、ものすごくがんばっていますし、成績もものすごくよくなっています。ぜひほめてあげていただければ」
という内容のファクスを差し上げたら、ほめてくださったようで、
あとで、本人に
「ほめてもらえた?」
と聞いたら、
「はい」
と、淡々とした返答が返ってきました。
淡々としていましたが、ずっとほめてもらえなかったお父さんからほめていただき、うれしかったはずだ、というのは、十分想像つきます(この淡々とした子供たちの反応にだまされてはいけません。心のうちはものすごくうれしかったりします!)し、彼に、その前後で、自由英作を書いてもらって、それをファクスで送ってもらったのですが、その内容が「compliment(ほめ言葉)の重要性」(このころには、すでに見事な英作文を書きあげることができていました)だったことからも、いろんな人からほめられて、それが彼の原動力になったことは言えるでしょう。(つづく)
(次回はページを変えて)
※もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。繰り返し繰り返し読むに耐えうるものにしてあるつもりです。
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