家庭教師田口の視点(104ページ目) 

 このホームページは、最初は、ご興味のあるところから、拾い読みをされることをお勧めいたします。うそや大げさな表現は避けているつもりです。プロの家庭教師のレベルとして、当然のことを書いているつもりです

2016年5月7日

 前回までの何回かは、中学受験(小学生)の内容に触れながら、暗記のコツを書きだしてきましたので、今回から、古文をとりあげてみましょうか?

 大学受験(高校、浪人生)の古文はいずれとりあげるとして、今回は高校受験(中学生)をとりあげてみますね(後注:結果的に、高校生が読んでも参考になるような話になっていますね。ぜひ、高校生以上の方にも読んでいただきたいです!もちろんどなたが読んでもすっと頭に入るように配慮しているつもりですが、、)。

(計算ミスをなくすコツは家庭教師田口の視点(93ページ目)で、英単語を覚えるコツは家庭教師田口の視点(94ページ目)で、具体的に書き記していっているので(ほかにも、いろいろコツ(作文とか、小論文とか、子育て、教育とか)を複数回書きだしていっているかと思うのですが、特定のページをご紹介するには、多すぎる感じです。ほかは視点目次(サイトマップ)で、探しまくってみてください。いろいろとご興味のあるくだりに出会っていただけるかと、、)そちらにご興味のある方は、ぜひそちらをご覧ください)

 古文て、高校受験では、結構理不尽な科目ですよね。

 だって、中学では大して文法的な勉強していないのに、入試問題では、ある程度の古文単語的な、文法的な、少なくとも、「訳すコツ」的な知識は必要になってきますからね。

 でも、このコツ、中学ではほぼまったくと言っていいほど、教えていないはずです。塾でも、教えていないところのほうが圧倒的に多いでしょう。

 「教えないのに、出してくる」のかたまりのような科目です。じゃあ、受験生はどうしているかというと、だいたいの子が感覚で解いているわけです。

 同じ日本語ですから、結構何とかなったりしますが、というか、何とかしてしまう「勘のいい子」もいますが(だいたい読書量の多い子です)、私の経験では何とかならない子のほうが多く、「勘のいい子」でも、コツを知っていると、もっと楽に訳せるのに、と思うようなことはよくあります。

 例によって、古文といっても、皆さんが疲れるような内容にはしませんので、お付き合いください。

 たとえば、県立千葉高校の入試問題に、こんなのがあります。

 (たまたま、千葉の高校をとりあげていますが、私の経験では、私の地元京都の入試でも、北海道の入試でも、どこの高校入試でも、同じような感じです。つまり、同じように理不尽です!)

 「あやしくて、なに人のかくは泣くぞと問ひければ、」

 これ(もちろん本文のごく一部です)、注釈がまったくないんです。

 つまり、受験生は自力で訳す能力が求められるわけです。

 でも、結構中学生には難しい内容を含んでいます。

 まず、「あやしくて」ですが、「不思議に思って」と訳します。なぜなら、「あやし」という単語は、「不思議だ」と訳すのが普通ですから、、。例の現代語の「怪(あや)しい」という意味はないんですよ。

 でも、普通の中学生は知らないですよね。

 大学受験生でしたら、知っていなくてはいけない単語です(私の好きな「マドンナ古文単語」には、70番目の単語として出てきます)が、高校受験性(つまり中学生)が知っているのは、むしろまれなのでは?という気がしています。

 もし、お子さんに中学生がおられたら、「あやし」の意味聞いてみられたらいいです。

 きちんと答えられたら、ものすごくできのいい子です。

 正確に答えられなくても決して悲観されることはありません。これが普通です。

 これが普通というのが問題なんですけどね!

 こういう、受験時に知らなくてはいけなそうな事柄が、教えられていないというのが、そこら中にあるというのが高校受験の古文で、だから私は対策しがいのある科目と感じ、対策によっては得点源にもなりうると思っているんですけどね。(つづく)

 

 

 

2016年5月14日

 視点余話です。

 他人の子に比べて、自分の子は教えにくいですよね!

みたいなことを、私は、お母さん方から、たまに、言われることがあるんです。

 だいたい、同意を求めるような口調で、、。

 で、私が、驚いて

え?僕は自分の子が一番教えやすいですよ

みたいなことを申し上げると、逆に驚かれてしまいます。

 でも、考えてみれば、私はこの専門家ですからね。

 自分の子が一番理想に近い形で子育てできるので、自分の子が一番教えやすくなければおかしいですよね。

 私は、ご両親がものすごくかかわりに苦労されていた子を、平気で教え、当たり前のように、いい方向に変えてきた経験をいっぱい持っていますから、、。そのことは、このホームページ全体からいろいろ見ていただけるかと思いますが、、。

 

 そういえば、我が家は、親子げんかも、夫婦げんかも、姉弟げんかもないんです。

 それは、子供たちが生まれてから、今までずっとそうでした。

 だからと言って自慢すべきほどのこととも思っていないんです。

 自分の子供をきちんと育てられない人間が、人様に、教育者づらして、本も出して、ホームページも作って、わかったようなことを書きだしても、説得力ないですしね。

 これしか能のない、ほかに何の能もない「家庭教師馬鹿」という教育者なのだから、これが当たり前と思ってはいるんです。

 でもでもでも、、、夫婦げんかだけはあったんですよ。

 しかも、かなり激しいやつが、、。

 結婚当初です。

 結婚して、最初の1年です。

 一言で言いますと、価値観の違いですね。これで、激しく衝突して、、。

 だいたい、妻のほうが、私を怒らせるようなことを言ってきて、私が反撃して、妻が泣く、というパターンです。私は、仕事柄「ものの言い方が優しいですね」と言われることが多い人間で、そう心がけている人間で、もちろん、妻に対してもそうしていたと思うのですが、さすがに当時の妻の言い方は許せませんでしたね。

 こんなのがずうっと続くのかな?と結婚生活に幻滅し、うんざりしていたところ、1年くらいしたあたりから、ピタッとけんかがなくなり、今では、あれは何だったんだろうって感じがするくらい、けんかの「け」の字もない感じです。

 知らないうちに、お互いにお互いの感性に歩み寄っていったということなのかもしれませんね。

 それにしても、今の優しい、穏やかな妻、結婚前のおとなしく無口な妻とあの1年間の「威張った」妻がどうしても同じ人には、私には、思えないんですけどね。(結婚直前に誰かに入れ知恵されたのでしょうかね。「結婚当初が肝心。夫をしりに敷かないと、、」みたいな、、)

 このことについて、妻に聞いても、かえってくる答えは

「忘れた」

の一言。???

 私たちにも、試練はあったのです。

 でも、直前まで、(親しかったとはいえ)赤の他人だった人間が、同居したみたいなもので、あとあと考えてみると、この試練も当然の成り行きだったのかな、と思えたり、、。

 互いのたがいに対する違和感が噴出したということなのかもしれません。それに順応するのに1年かかったということでしょうか?つまり、必要な1年だったのかもしれません。

 今となっては、貴重な、懐かしい思い出です。

 

 

2016年5月21日

 さて、古文のあやしくて、なに人のかくは泣くぞと問ひければ、」に戻りますね。

 「あやしくて」が「不思議に思って」はもういいですよね。

 次に「なに」ですが、実は「なぜ」と訳します。

 辞書によると「なに」は「何」という漢字があてられていますが、で、「なに人」から「どんな人」「だれ」とか訳す人がいると思いますが、それは間違いでしょう。「なに」が「どんな」と言う意味を持つことは、古文的には、あまりないんです。(古語辞典で「なに」を調べたことのある方でしたら、ご理解いただけるかと)

 この「なに」はたとえば、「なに、そんなことをやっているの?」の「なに」です。つまり、意味は「なぜ」です。こういうふうに現代語に引き寄せて考えれば、ピンとくるようなところがありますでしょ。

 意外と現代語に意味が残っている単語は結構あるんですよ。

 子供たちの脳裏に焼き付けるためにも、こういうピンとくる解説がとっさにできるかどうかは、大事なポイントでしょう。ピンとくると、子供は頭に入れやすくなり、定着しやすくなるわけですね。

 勉強が楽しいかどうかということにも直結するほど大事なポイントだったりします。

 不必要にだらだらと説明せず、ポンと子供たちの頭の中に入ってくる説明を私たちは心がけなくてはいけないんでしょうね。

 私が「家庭教師は職人的能力を必要とする」と考えているのは、こういう点にもあります。

 子供たちにとっさにピンとくるような説明をできる「引き出し」を私たちは無数に持っていなくてはならないですからね。

 ちなみに、この「なに」を「なぜ」と訳すことができたら、そういう感性を持っている子がいたら、それは古文のセンスがとてもいい子ということになるでしょう。

 中学生では、ふつうは無理でしょうね。でも、入試には出るんです。なんと理不尽な!

 同じ日本語なので、なんとなくわかる気がするので、そこがいやらしく、古文を苦手とする子供たちが出てくる原因にもなるのですよね。

 それ(つまり、なんとなくわかる、というところ)をくっきりとイメージし、くっきりと頭に入れることができれば、逆に古文ほど得点源になるものもないのですよ!

 ところで、「なに、そんなことをやっているの?」ですが、仮に「なにそんなことをやっているの?」だと少しだけわかりにくくなりますよね。つまり、点があるおかげで、読みやすく、意味がとりやすくなっているのですね。

 でも、古文は多くの場合、この点(読点ーとうてん)がないまま読まざるを得ない場合が多いのです。

 あやしくて、なに人のかくは泣くぞと問ひければ、」をあやしくて、なに人のかくは泣くぞと問ひければ、」と、「なに」のあとに、「、」(読点ーとうてん)を打ってくれていれば、ありがたいのですが、多くの場合、打ってくれていなくて、読みにくいというわけです。

 たとえば、「それをかしう、、、」を「それを、かしう」と読んで、「なに?意味がわからない」となったみたいな経験お持ちの方おられるかと、、。もちろん、「それ、をかしう、、、」ですよね!

 何度もこれみたいなのに悩まされたという方も多いのではないでしょうか?

 古文は、読み方を間違えると、まったくとんちんかんな意味になったり、そもそも意味が全くとれなくなってしまったりするのですね。

 古文が苦手という方はこのあたりがいやだと思ったりしているかもしれませんね。

 でも、コツをつかめばそんなに難しくないです。

 コツをつかめば、古文が楽しくなります。

 コツをつかめば、勉強が楽しくなります。

 で、その差は紙一重と言っていいくらいの違いだったりします。

 私の口癖は「ちょっとの違いが大違い」なのですが、ここでもいえそうですね!(つづく)

 

 

2016年5月28日

 あやしくて、なにのかくは泣くぞと問ひければ、」の「あやしくて、なに」が「不思議に思って、なぜ」という訳になるのはわかりましたね。

 次に「」ですが、実は古文の「」は、多くの場合、「一般的な人」ではないんです。

 具体的な人」なんです。

 たとえば、目の前の人であったり、恋人、愛する人であったりするんです。

 特に短歌では、「恋人、愛する人」という意味のことがとても多いです。

 これも知らないとわからないことですよね。

 で、文脈で、どう言う意味か考えるわけですね。この場合は、たまたま出会った人をみて、主人公が語りかけているという文脈から「目の前の人」つまり「あなた」という訳が適切なんです。「人」が「あなた」という意味だなんて、何と具体的な

 これが知らない単語だったら、単語の意味を調べるでしょうが、頻繁にふだん見かけている「人」という単語を古語辞典で調べようなんて、ふつう思わないですよね。

 そこがいやらしいわけですね。

 言葉になじみがあるだけに、勘違いさせやすくいやらしいというのが古文なんですけど、そういう単語だらけかというと、そういうわけではなく、ぽつぽつと注意すべき単語が文中に現れるという感じなんです。英語に比べれば、覚える単語、熟語、コツなどははるかに少ないですよ。

 注意すべき単語は、文字通り注意すればいいわけです。暗記というほどのものでなく、気を付けようという程度のものである場合が結構あり、それが古文の特徴といえるでしょう。

 このあたりが、勘のいい子が、古文を何とか読みこなしてしまうという原因なのでしょうね。

 私の教えた子で、中学受験に失敗しながら、公立中学から堀川高校というトップレベルの高校に行って、京大に受かった子がいましたが、この子なんか、中1の最初のころなんか、自分の作文に「。」(句点)もつけられなかった(たとえば「ぼくがっこうにいきましたそしてべんきょうしました」というような、ひらがなだらけの「。」のない文を平気で書き、私が「マル(。)がついてないよ」と言っても、いつまでも(こちらが場所を指でさすまで)気づかなかったという子なんですよ)というすごい子だったのですが、ある時から、古文の未知の単語の意味を推定するのを得意にしていましたからね。

 その子、もちろん、作文力もどんどんよくなって、中3になったときには、作文(小論文)のテスト(どういうわけか、一度だけそういうテストがあったんです)で、学年でトップになったんですよ。もちろん、主要教科もだいたいトップでしたけど、、。

 信じられない(上達するとは思いましたが、初めが初めだけに私もここまで上達するとは信じられませんでした)ようですが、事実なんですよ!

 「面倒くさい」が口癖の子でした。私は「面倒くさい、なんて言っちゃだめだよ」みたいなことを言わずに、つまり、本人が「面倒くさい」と言おうと思えばいつでも言える状態のまま、いかに本人が言わない子になれるかを考えて教えていました。

 私にとって彼の「面倒くさい」は、勉強への取り組み姿勢のいいバロメーターであったわけですね!「そんなことをいうな」なんて、彼に言ったりしたら、せっかくのバロメーターが消えてなくなってしまって、もったいないですよね。(つづく)

(次回はページを変えて)

 

 

 

 

  

 

 

 

 















もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。

 

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