家庭教師田口の視点(103ページ目) 

 ぜひ、楽しむようにお読みくださいね。いい知恵をもらった、という具合に、、。目が疲れるというような方は、プリントアウトされてから、お読みください。無理をされませんよう


2016年4月3日 

 今回は、社会の暗記のコツについて、お話しますね。

 今教えている子で、この4月から小学6年生になる子を取り上げながら、、。

 この子、本格的に教え始めて、1か月というところです。とても頭のいい子なのですが、あと1年で仕上げなくてはならないという制約があるのですよね。

 (家庭教師田口の視点(89ページ目)以降でご紹介した偶然見たHPで釘付けになりました」と言ってくださった、例のお母さんのところは、確か6年生の9月から教え始めた(この子も頭のいい子で、関東のものすごくレベルの高い国立の中学校に受かりました)ので、これに比べれば、ずっといい条件ですけどね。)

 この子、読書量のものすごく多い子みたいで、国語のセンスは抜群で、体験授業のとき、国語をいっしょにしたいというので、したのですが、受験対策をまったくしていないというのに、同志社女子中学の国語の問題を8~9割がた正解してしまいました。国語だけに関して言いますと、余裕で受かるレベルですね。

 もっとも本人はもっともっとレベルの高いところを目指していますけどね。

 「ものすごく頭のいい子ですね」と申し上げた覚えがあります。

 実は、国語が一番得意だったということは後で知ったのですが、それでも、すごいですよね。

 一方、社会と理科の暗記を必要とする部分は、なかなか頭に入りにくいらしく、通常授業が始まってしばらくして、本人が悪戦苦闘している様子をお母さんからメールでいただきました。

 算数や国語のわからないところはご両親に聞き、それでもわからないところは私に聞いてきたのですが、暗記物を私に聞いてくることがなかった(そういうものは自分で根性で覚えるものと思いこんでいたのでしょうかね?根性は大事ですが、根性だけでは、限界がありますよね)ので、「社会や理科の暗記の仕方も教えてあげるから、ここが覚えられないとかいうのがあれば、遠慮なく聞いてね」というようなコメントを、メールを通じて、本人に伝えていただいたら、本人「それでは!」とばかりに質問をしてきました。

 伝統工芸品と県名、愛知県の用水、川や山や平野や盆地の名前と場所(彼女、盆地と平野の区別も知らなかったくらいな状況でした)、葉や根などの形ごとの植物の名前、、、とかいう具合に、覚えられないのがいっぱいあって、そのひとつひとつを、しらみつぶしに聞いてくるという感じでした。

 私がコツを伝えると、すぐに覚えてくれて、しかもとても楽しそう。やはりかいこい!

 そうですね。勉強は楽しくなくてはいけませんよね!

 次回から、どう覚え方の工夫を伝えたか、ご説明していきますね。

 計算ミスをなくすコツは家庭教師田口の視点(93ページ目)で、英単語を覚えるコツは家庭教師田口の視点(94ページ目)で、具体的に書き記していっているので(ほかにも、いろいろコツ(作文とか、小論文とか、子育て、教育とか)を複数回書きだしていっているかと思うのですが、特定のページをご紹介するには、多すぎる感じです。ほかは視点目次(サイトマップ)で、探しまくってみてください。いろいろとご興味のあるくだりに出会っていただけるかと、、)そちらにご興味のある方は、ぜひそちらをご覧ください。(つづく)

 

 

2016年4月10日

 この子、読書量のものすごく多い子みたいというようなことを上で書きましたが、私の本もきちんと読んでくれていたのですね。

 で、それは次のようなエピソードからもわかります。

 この子、だいたい都道府県がどこにあるかすでに覚えていたのですが、私が東京都の上(北)にある県を指して、

「この県わかる?」

と聞いたら、珍しく

「わかりません」

と答えてきました。

 で、私が

「僕の出身の県だよ」

と言ったら、

「あ、埼玉?」

と答えてきました。

 で、

「どうして(僕の出身県を)知っているの?」

と聞いたところ、私の本(私の新しい本紹介いたしますご参考に)を読んでくれていたということを伝えてきました。

 だいたいの子は、「僕の出身県だよ」というヒントをあげても、まったく??なのですが、この子はえらいですね。

 私の出身をきちんと覚えてくれていたのです。

 それが、ここで生きてきたわけですね。

 さらに、愛知県の県庁所在地が名古屋市だということ、さらには、そこの平野が濃尾平野であることを覚えるときにも、私の出身大学が名古屋大だということを覚えてくれていたことが生きました

 (私のことをしっかり覚えておいてくれるなんて、いい子でしょ!

 思わず

「ありがとう!」

を連発してしまいました。私が感激してしまうのもわかりますでしょ。)

 「そこの平野が濃尾平野であることを覚えるときにも、私の出身大学が名古屋大だということを覚えてくれていたことが生きました」と書きましたが、感激ついでに、せっかく名古屋大が私の出身大学ということを知ってくれているのだからと、本人が濃尾平野を覚えられていないということを知って、それを覚えるのにそれを利用しようと思ったんです。

 私の提案は

「じゃあ、濃尾平野の覚え方は『田口がのび(のうび)た』でどう?」

でした。彼女、あははは、、、と笑い出して、そのまま覚えてくれました。

 これ、彼女にとってはインパクト強かったのでしょうね。しっかり頭に入っています。私の経験上、こういう暗記物は、ときにグロテスクなくらいイメージのインパクトの強いほうが覚えやすいし、頭にも残りやすいんですよね。コンパクトでインパクトののあるものがいいようです。ほかにも、いっぱい面白い覚え方、彼女に伝えたので、このあと、そのいくつかをご紹介しますが、たとえば、あるとき不意打ち気味に、私が突然

「群馬県と栃木県の伝統工芸品は?」

と聞いても、すぐに

「桐生織(きりゅうおり)と益子焼(ましこやき)」

とか答えてくるんですよ。

 この覚え方やほかの覚え方は次回にしますね。(つづく)

 

 

2016年4月16日

 この子もそうなのですが、私の授業を楽しんでくれる子は多いんですよ。

 私は、 2時間があっという間に終わったという授業を心がけていて、授業後、ご両親などから、メール等で、本人がニコニコしていました、というようなコメントをいただくことがよくあります。

 勉強に根性が必要な部分があるのは確かですけど、それだけでは、不十分で、ときに定着が悪かったりします。

 何よりも、「へ~」とか思ってくれたり、「これは覚えやすい(わかりやすい)」と思ってくれたり、という「授業が楽しい」と思える部分が、絶対必要だと思っています。

 ですから、私の授業のあと、子供たちがニコニコ顔でいてくれるなんて、わが意を得たり、という感じです。

 勉強は楽しくなくては、ですね。

 勉強が楽しければ、仮に朝から晩まで勉強しても、全然疲れないでしょう。

 でも、楽しくないと、ほんの1時間の勉強でも苦痛になり、集中が続かないということになるわけですね。

 仮に集中力がないように見えたとしたら、それは、本人のせいというよりも、集中させることのできない授業のせいかもしれないと思うという視点は大事でしょう。

 本人が、授業後ぐったりなんて授業はしてはいけないですね。

 

 さて、前回のところで、社会の覚え方の一端をご紹介しましたが、実は、その前に、大事な作業がありました。(これをまずご説明すべきでしたね。失礼しました)

 それは、本人がすでに覚えられている、あるいは、覚えられそうというのを除外する作業です。

 例えば、雄物川がどこにあるか知っている子には、当然のことながら、それを覚えさせるという作業はいらないわけですね。

 ですから、そういうのを除外します。

 彼女の場合、たぶん、3割くらいは、すでに頭に入っている、あるいは、ちょっとの説明で(つまり苦労せず)覚えられそうという感じだったと思います。

 ですから、そのあたりを聞きだし、本人が自力で覚えにくく思っているものだけを拾い出し、それをいくつかの覚えやすいグループにわけて、グループごとに覚え方を工夫していく、という作業が必要になるわけです。

 「群馬県と栃木県の伝統工芸品は?」

というのも、グループです。彼女が覚えられていなかった北関東の伝統工芸品という「グループ」です。

 で、私は本人に、この2つを一括して、「桐生益子」さんと覚えるのはどう?と提案したのです。

 群馬(桐生織)、栃木(益子焼)と左(西)から右(東)へと、女性の名前のように、、。

 本人「たぶん大丈夫」と言ってきたので、

「じゃあそれで、よろしくね」

と言って、それで覚えてもらいました。

 でも、それだけだと本人が覚えてくれたかどうかわからないですよね。それだとよくないことが多いので、あとで、ふいに

「群馬県と栃木県の伝統工芸品は?」

と聞くのです。授業中、突然。

 実際彼女にもそうしました。

 そうしたら、彼女 、ほんの1,2秒くらいおいて、

「桐生と益子」

と答えてきました。

 彼女が定着させていたことがわかりますね。

 「おー、完ぺき」

とか言いながら、ほめてあげ、もとの授業にもどるということはよくします。

 これ、大事なんです。

 こういうチェックをしてあげないと本人は、覚えたつもり、解けるようにしたつもり、で先に進みかねないですから、、。一種の「勉強のうわすべり」みたいなことが起きてしまいかねないわけですね。

 ところで、この子は、きちんとした子なので、しっかり覚えられていたわけですが、チェックした後、覚えられていなかったという子もいます。

 そういうときは、絶対けなすようなことは言わないということも大事です。本人は十分恥ずかしい思いをしているはずなので、

「じゃあこのあたりまた覚えておいて」(必要があれば、「そのうち、また、チェックするかもしれないけどよろしくね」くらいのことばも添えて)

というだけで十分でしょう。

 で、次回までには、その子恥ずかしさとともに頭に刻み付けていると思うので、きちんと覚えられていたら、それをほめてあげるという感じですね。

「今回はきちんと覚えてくれたね!ありがとうね!」

とか言いながら、、。(つづく)

 

 

2016年4月23日

 例えば、こんなのはいかがですか?

 九州は、沖縄を除けば、すべて県名と県庁所在地名は同じということを知っていると、県庁所在地名は覚えやすいですよね。

 また、中国、四国地方は、いずれも北部(中国は山陰側、四国は瀬戸内側)だけ県名と県庁所在地名の違う県があり、しかもその県庁所在地は「松」の字をもっているということも知っていると、覚えやすいですよね。

 え?何のことですって?

 具体的にご説明いたしますね。

 中国地方は島根県だけ県庁所在地名が違い、松江です。

 四国地方は香川県と愛媛県だけ県庁所在地名が違い、それぞれ高松松山です。

 江、山、みながついていますでしょ。

 偶然の一致かとは思いますが、これを使わない手はないですよね。

 まだまだいっぱい面白い覚え方があるんですけど、これを書き続けると、このホームページがこれだらけになってしまうかもしれないので、やめますが、勉強は根性だけではだめな場合もあるかも?というくらいは感じていただけたかと思います。

 あ、そういえば、最近理科の星座の覚え方を彼女に伝えたので、そのいくつかをご紹介しますね。

 星だってなんだって、覚え方の工夫はありますよ(もちろん、そんな工夫をしなくても覚えられるという子には、私はこんな工夫を伝えたりしません。どう工夫を伝えるか、そもそも工夫を伝えるべきかは、その子の頭のタイプによるわけです)。

 たとえば、星の色ですが、白とか青白というのはだいたい短い星、赤は長い星、と覚えておくとおぼえやすいですよ。

 何が短い、長いですって?字の長さです。文字数です。

 たとえば、デネブ(3字)は白、ベガ(2字)も白。それに対して、ベテルギウス(6字)、アンタレス(5字)は赤です。文字数が短ければ白、そのうち、ラ行で始まる星(リゲル、レグルス)は、青白と覚えておくと、ほぼ完ぺきです。

 で、長い文字数だったら、赤ですね。

 根性で覚えるよりも楽しいですよね。

 これが楽しい授業のコツの一つです。

 例外は、アルタイルなんですけど、これは長いけど、白。ひとつだけの例外なんで、覚えるのしんどいというほどではないですよね。

 私は、彼女には、「タイルは白いでしょ。だから白」って覚えといて、と伝えました。

 彼女、ときどき大笑いしながら覚えてくれるんです。この子も、あっという間に2時間が終わったと感じてくれていると思います。

 疲れを感じていないはずです。勉強はこうでなければならないですよね。

 お母さんから

「本人が授業を楽しみにしています」

みたいなコメントをいただくと、「家庭教師馬鹿」である私はうれしくなってしまいますね!(つづく)

 

 

2016年4月30日 

 こういうの、私はいっぱい経験しているんです。

 ですから、いっぱい(無限にといってもいいほど)「引き出し」持っていますよ。これが私の仕事ですから、当たり前ですね(落語家が落語を数え切れないほど覚えているというのと同じようなものですね)。

 「おおいぬは年取ってくなって、シリウス(おおいぬ座のシリウス」とか、「子犬はプロキオ~ンて鳴くんだよ(こいぬ座のプロキオン」とか、覚えやすいでしょ。

 しかも、頭に残りやすいでしょ。

 「覚えやすくて(頭から)抜けにくい」というのがいいですね。

 今回私は、たまたま小学生の社会、理科を取り上げましたが、これ(こういうやり方)は、もちろん中学生、高校生、浪人生にも大人にも、もちろん応用がききます

 子供さんが中学生とか高校生とかいうお宅でしたら(もちろん小学生でも)、たとえば、近代の戦争は死()が多いと覚えておくと、覚えやすいですよ。

 具体的には、1894年の日清戦争、1904年の日露戦争、1914年の第一次世界大戦ですね。の数字ばかり。見事に10年おきですね。この数字上縁起の悪い戦争、日本はすべて勝っています。

 これで日本は列強の1つにのし上がり(植民地化されるどころか、アジアの国としては例外的に列強の1つになったんだから、すごいですよね!)、一方で、傲慢になり、自信を持ちすぎ、サンキュー(39)の年1939年に始まった第二次世界大戦で負けてしまうんですね。

 「過信は禁物(きんもつ)」ということを教えてくれる日本の歴史ですね。

 これら、暗記で困られているお子さんにお伝えになってみてください。

 きっと私の申していること(「おぼえやすくて(頭から)抜けにくい」というのがいいがおわかりいただけるかと、、。

 「3つのの年で勝ち続け、39(サンキュー)の年で負ける」というストーリーは覚えやすいですよね。暗記のコツの1つはストーリーで覚えることとも言えると思います。

 (特にその子に身近なストーリーはいいです。たとえばですが、田でも何でもいいのですが、という苗字を持っている子が友達にいるときはその子の顔を見るたびに「豊川渥美」と心の中で唱(とな)えると、そのうち「豊川用水は渥美半島」が定着しそうでしょ。こういうのを利用しない手はないですね!)

 勉強には、受験には、根性は確かに必要だと思います。

 だから、「環境」が大事なのですね。

(私がここでいう「環境」とは、いわゆる勉強部屋があるとか、机があるとかいうのとは違います。むしろ正反対に近い概念です。詳しくは、

家庭教師田口の視点(47ページ目)

家庭教師田口の視点(48ページ目)をご覧ください)

 「環境」により根性を自然と形成できるようにしておくといいと思います。「(優しい)言葉」(これも、家庭教師田口の視点(47ページ目)家庭教師田口の視点(48ページ目)をご参考に)という栄養とともに、、。

 多かれ少なかれ、勉強、受験は、子供に孤独な、こつこつとした作業を求めてくるようなところがありますから。

 でも、根性だけですとだめな子もいたりします。

 こういう暗記物の一部がどうしても頭に入らないとか、ほかには、物理や数学(算数)がどうしても理解できないとか。

 どこかで書いたかもしれませんが、物理や数学(算数)は、わからない子にとっては鉄の壁みたいなもののようです。

 押してもたたいても先に進めない鉄の壁。

 こういうのに苦しんでいる子に「根性でがんばれ」みたいなことを言うことは、ただただプレッシャーを与え、本人をより苦しい状況に追い込むだけと言えるのではないかと思います。

 そういうのを、逆に楽なもの、楽しいものに変えられれば、子供はほうっておいても能力を高めていく方向に大きくかじをとってくれると思います。

(次回は、ページを変えて)

 

 

 

 

 

 

 















もし、この「視点」全体から、読みたいところを探したいという方は視点目次(サイトマップ)をお使いください。ほとんどあらゆるタイプの頭の子、性格の子をとりあげてきています。かかわりの基本は同じですが、少しずつ、子どもたちによって、かかわりに変化をさせています。きっと、ご自身のお子さんと似た子も発見することでしょう。私が、どういう子にどうかかわって、子どもたちを変えてきたか、成績を上げていったか、などを、具体的に記していっていることがおわかりいただけるかと、、。ぜひご参考に、、、。
 

 

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学校からいじめをなくすには。知識のしずく「その2」

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兄弟姉妹げんかをなくす方法。知識のしずく「その4」



「勉強しろと言わないように」ということに関して。知識のしずく「その5}

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